表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

184/899

181 日本語の難しさと服について

 1年7月20日


 僕は商業ギルドを出るとゲートでリビングに戻った。

 皆に「おかえり」と言われたので「ただいま」と返した。

 そしてそのまま書斎に入る。


「ウィンドウちゃん、どうだった」


「マスターはザックリとした質問が多いですね」


「まぁね。色々な意味を込めて言っているからね」


「理解しました。まずは皆様良い人たちだったと思います。マスターも言っていましたが期待以上ではないでしょうか?次にギルドマスターも良い方だと思いました。マスターの意図を汲み取ろうと努力されていたように感じました」


「僕の悪い癖でね。1つの言葉やモノに色々な意味を込めてしまうんだよね。さっきの1千500万円も説明しないと困惑するよね」


「自覚されているだけマシだと思いますよ」


「まぁ自覚するきっかけは商業ギルドのギルマスが逮捕された件だから僕としては本当に申し訳なく思うよ」


「コミュニケーションの難しさと重要さは私も認識しております」


「うん、そうだね。言葉も言い方によっては逆の意味になったりするからね。例えば皮肉や否定に聞こえるとか」


「私は日本語の難しさであり奥深さだと思います」


「日本人でも思うよ。日本語って難しいなと……それでもこの異世界に日本語を導入した理由はウィンドウちゃんの今の言葉」


「私の言葉ですか?」


「そう。僕はこの世界に来る時に英語でコミュニケーション出来るようにしてもらったけど、英語で表現できないものが日本語にはあると思うんだよね。だからあえて導入した。言語が世界共通なら効率が良いと思う一方で多様性も重要だと思うから」


「多様性……創造性とともに私達の苦手とする部分ですね」


「そこは僕達人間と共存して補っていけば良いんだよ。僕達人間はエテルノに比べたら苦手な事ばかりだよ?」


「そうですね。マスター改めてこれからもよろしくお願いします」


「うん、こちらこそよろしくね。さて仕事しようか」


「何をされるんですか?」


「ナビィもよろしく」


「はい。それで仕事とは?」


「まず服の在庫状況を知りたい」


「それでしたら私、ウィンドウが答えます」


「お願いします」


「先程も話しましたが創造性は我々の苦手とする部分です」


「服は創造性が求められるね」


「その通りです。そこで我々は地球の服のデザインを参考にしました」


「地球の?具体的には?」


「はい。地球で広く一般的に好まれて着られている服を学園都市の技術を使い生産しました」


「なるほど」


「例えば今は夏です。暑いです。夏向けの製品を大量生産し巨大な倉庫に保管しております」


「そう言えば暑いね。日本に比べたらマシだから気にして無かった」


「トラバント地方では夏向けの製品が好まれると思います。そしてこれから本土は秋になってきます」


「そうだね」


「ですので秋向けの製品を大量生産しています」


「それも地球のデザインを参考に?」


「はい。とがったデザインではなく一般的に着られている服を選びました」


「サイズとかジーンズとかスカートとかもあるのかな?」


「はい。それも地球を参考に作りました」


「倉庫は沢山あるの?」


「それはナビィがお答えします。先日ラストナンバーが『各種工場の建設』『特に衣類の生産に力を入れています』とお話していた記憶はありませんか?」


「あ、言っていたね」


「ですので衣類用の倉庫は沢山あります。それからミシンも工場で生産して説明書と教材付きで箱に入れて倉庫に置いてあります。ですのでジーンズをカットオフにしても良いですし裾上げして縫う事も出来ます。ミシンもプラスチックが役立っていますよ」


「部下が有能過ぎる」


「それから冷蔵庫の工場とエアコンの工場も作ってありますね」


「マジで?」


「はい。ですので家電を扱う店もオープンした方が良いと思いますよ。これはエテルノでないと扱えないので国営で運営ですね」


「タスクを整理すると服の倉庫兼市場を各街に設置、大きい家電店を各街に設置、各街の間をアスファルトで舗装。造船所をつくって貨物船をつくる、本土とトラバント地方に港をつくる……こんな感じかな?」


「そうですね。天使を3万人使えばすぐに終わると思いますよ。各街は大型車が通るのを想定して道幅を広めにしてアスファルト舗装して設計していますし」


「本当に部下が有能だわ。あ、昼だ皆で食堂に行って昼食を摂るよ」


「はい、いってらっしゃーい!」


 皆とお喋りしながら食事を摂っていたら13時が近づいて来た。

 僕は先に食べて皆に「ゆっくりしていってね」と言って、ウィンドウちゃんとナビィを連れて公園に行った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ