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164 天界で子どもの話と創造神の話

 1年7月18日


 天界に来た。


「生命神さんおはようございます」


「うん、おはよう。とりあえず皆、座りなよ」


「はい、失礼します」


「ところで今日の用件は何かな?」


「いえ、地球に行く前に天界の状況に変化があったか聞いておこうと思いまして」


「あぁ、なるほどね。分かった説明するよ。少し長くなるけど良い?」


「はい、全然構いません」


「君の国で大規模な農業をやったでしょ?それも最適な方法で」


「はい。この世界は慢性的な食糧不足と聞いて力を入れました」


「うん。その件についてまず農耕神が喜んでいたよ。ちなみにこの後説明するけど僕としても喜ばしい」


「神の力が増すとかそういう効果があったりするんですか?」


「おぉ、話が早くて助かるね。その通り。農耕神のように地上の活動で影響を受ける神は神力が増す。力が増すとその力で例えば豊作になるように土壌に力を加えたりといったことが出来るようになる。一方で時空神などはそういうのがないんだけどね」


「なるほど。豊作になるのは私達にとってもありがたいですね」


「そうだよね。良い循環が出来るよね。僕としても喜ばしい理由は農作物も生命だからね。僕の力も増す訳だよ」


「生命神様が力を増すとどうなるんですか?」


「そうだね……健康的でステータスが良い子どもが産まれやすくなるかな?後は神の中での発言力が増す」


「発言力ですか?」


「そう。例えば時空神のように世界を管理する神の発言力は強い。一方で僕や農耕神のように地上が影響する神は地上の状況と比例する。例えば人類が地球の人口並にいれば僕の発言力は世界を管理する神の発言力より強くなる。場合によっては階級が上がる」


「なるほど。勉強になりました」


「うん、それでね食糧不足の解消により人口が増えれば僕としては喜ばしい訳だよ」


「それに関連して彩花から良いですか?」


「なんだい?」


「学園都市を回り紗也華とも話したんですが、私達の子どもはこの世界で育てて行こうと思います」


「良いのかい?僕としては喜ばしい事だし、君達が自分で決めた事だから地球の神から文句を言われる心配もないんだけど」


「はい。理由はいくつかあります。まず、学園都市の学校のレベルは日本並であること。次に私達はこの世界の神族になりました。それにより地球で子育てするのは難しいと思いました。私達の生活の中心はこの世界ですから。それからこれは伺っておきたいんですが、もしこの世界で子どもを産んだ場合、子どものステータスはこの世界のものになるのでしょうか?例えば魔力などですが」


「うん。先程、健康的でステータスが良い子どもが産まれやすくなると話した通り魔力などのステータスはこの世界のものになるよ。更に追加で言っておくと新神であるコウイチくんの子どもは寿命が長いしステータスも良い。地球で産んでも寿命が長くなるね」


「そうしたら尚更この世界で育てるのが一番だと思います」


「そうか。でも地球でのアイドル活動は大丈夫?」


「その件も紗也華と話したんですが、子どもが大きくなるまではこの世界で育てて行こうと思います。本人の同意を得れば両親をこの世界に連れて来てもいいでしょうか?」


「うん、問題ないよ」


「よかったです。お父さん!」


「え?僕?」


「そうよ。あなたしかいないでしょ!彩花と私で同時期に2週間アイドル活動を休止する。その間は異世界で過ごし地球には殆ど行かないでほしい。それから同時期に子どもを産むという意味、分かるわよね?」


「分かりました。精一杯、協力させていただきます!子育てもお手伝いしますのでよろしくお願いします」


「わ、分かっているなら良いのよ。まぁ2年後の話しなんだけどね」


「2年後の話でも生命神としては嬉しいよ。あぁ、それとね別件になるけど良いかな?」


「はい。子どもの件は話が終わったので大丈夫です」


「ありがとう。創造神なんだけどね。この世界で一番、神力が強い時空神が創造神がやらかしたことを話し事情聴取したんだ。そしたらコウイチくんが神になる際にご両親の件も話したんでしょ?」


「そうです。その時に認めていただきました」


「コウイチくんのご両親の件が創造神の立場として都合が悪いならその時に断っているし、後から騙すような形で神界のルールを破り犯行に及ぶような事はしない……と言っているんだよね。時空神含めその場にいた神々もその主張は当然だと考えた」


「ということはやはり地球の神に操られていたんでしょうか?薄っすらとですが記憶にある地球の神は邪悪な見た目だったと思います」


「うん。それは僕達もその認識だよ。地球にもこの世界のように色々な神がいるけど、あいつは正直、僕としては関わりたくないタイプ。神力は圧倒的に向こうが上なので操られていたのではないか?何故あの神と接触したのかと聞いたら……」


「ど、どうだったんですか?」


「地球から優秀な人材を招こうと思って地球の神と接触しようとした所までは覚えているが、それ以降の記憶。つまり地球の神と接触した際の記憶はないと言うのね。僕達が創造神の記憶から消したのは『コウイチくんの家族殺害関係の記憶』だけ。だから覚えていないのはおかしいの」


「嘘を言っている可能性は?」


「時空神は嘘を見抜く力を持っているからそれはないね」


「ということは創造神に危険性は無く創造神も僕達と同じく被害者だったという事でしょうか?」


「そうなるね。だから近い内にここに戻ってくるよ。不本意ながら僕も一緒にいるから心配しないで……まぁ仮にもこの世界や僕達をつくった創造神だから悪い神だという可能性はほぼ無かったんだけど、時空神により降格処分も取り消されたので元通りだね」


「僕としては正直ホッとしてます。普段穏やかな人が性格が変わって残虐行為に及ぶなんて人間不信?この場合は神不信?になりますから」


「そりゃそうだよね。まぁそういう事だからこれからも気楽に天界に来てよ……僕の心の平穏の為にも」


「分かりました。それでは失礼します」

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