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162 中ボスの戦利品

 1年7月17日


 ヘイトがこっちに向いたのは良いんだけど戦闘時間が長いなぁ。

 これでドロップアイテムがしょぼかったらどうしよう。


 まだ敵のHPは4分の1程残っている。僕も柱に隠れながら頭部に向かって撃つ。

 ブリタニアは床に座って休んでいる。お疲れ様。

 おっとそろそろ敵が僕が隠れている柱まで来るから逃げないとだな。

 次の柱まで走り出したところ敵がミサイルを撃ってきた。

 あっぶねー。間一髪で柱の影に隠れられた。

 いやまぁ当たってもノーダメージなんだけどさ。

 気分の問題。1発も当たらないという縛りプレイをしないとつまらないでしょ?


 おぉ、敵のHPが残り僅かになった。ようやく終りが見えた。

 ホント長かったなぁ。おぉ倒れて光になって消えていくドロップアイテムはなんだろう?

 金の宝箱とその周辺に色々なものが散らばっている。


「お疲れ様」


「はぁはぁ。な、長かったわね」


「いやぁ楽しかった!またやりたい!」


「私も楽しかったです!」


「楽しんでもらえたようで何よりだ。まずは空薬莢と空弾倉も回収しよう」


「空弾倉はともかく空薬莢もですか?」


「まぁリサイクル出来るかなと思ってね。まずはこの辺に落ちているのを回収しちゃうね」


「おぉ、手を触れずに空弾倉と空薬莢を全て自動格納した」


「アイテムボックスをつくった時にそういう仕様にしたからイメージしやすかった」


「インベントリと何が違うの?」


「アイテムボックスは時間の概念がない異次元で生物も格納可能。だから食品なら劣化せずに保管できるメリットがある」


「へーなるほどね。ちなみにそれも共有してもらえる?」


「僕は一応、神の仲間入りをしているし出来ると思う。インベントリの時と同じイメージをしてみて」


「あ、出来たわ。うわっすごい量の食材が入っているじゃない!今度、焼き肉したり刺身食べたりしましょうよ」


「あ、良いね」


「というか何で今まで食材担当のエテルノに食材提供して来なかったのよ」


「半分、存在を忘れていたから?」


「どれどれ私にも見せて……うわっ本当だ何この量。学園都市のギルドの依頼掲示板に薬草不足って書いてあったから提供して来たら?」


「そうなの?国王としてそれは提供すべきだな」


「それから兎の毛皮はリーベ王国の王都で売ると良いわ。他の食材も一気に出しても困らせるだけだから徐々に売ると良いわ。リーベ王国の王都とトラバント地方で売る感じね。商業ギルドで売れば良いんじゃないかしら?」


「分かった。今度行ってみる。それより戦利品だ」


「あ、そうだった。ついあなたのアイテムボックスの在庫量に驚いて忘れていたわ」


「周りにあるものは……まずは魔石。おぉ!Aランクの魔石だ!初めて見た!」


「原油1万バレルのカードを15枚、5,000バレルのカードを5枚ゲットしました」


「金500kgが20個落ちていたわ」


「こっちは鉄1tが30個ね」


「後はアルミ1tが20個とマンガン1tが20個。5.7x28mm弾100発セットが30個」


「何発撃ったか覚えていませんが十分な戦利品ですね」


「そして最後に金の宝箱……金の宝箱の中身がしけていたらマジでキレる自信があるわ」


「どんな自信よ」


「いや、だって皆も思うでしょ?あんだけラスボス並みに長時間戦ってその戦利品がしょぼかったらどうよ?」


「キレるわね」


「私もキレるわ」


「私もです」


「ほら、皆そうじゃん。……それじゃ開けるよ」


「お願いします」


「頼んだわよ」


「幸運ステータス働け!」


「中に箱が入っている。鑑定してみるね……『携帯プライベートビーチと温泉へのドア』らしい説明を読んでみるね」


【携帯プライベートビーチと温泉へのドア】

 どこでも使える便利なプライベートビーチと温泉へ行けるドア。

 ドアの先は高級ホテルのロビーに出るよ。ホテルには男女別の温泉があるよ。

 仲の良い夫婦ならどちらか好きな方に入ってね。

 温泉は疲れを癒やす効能があるよ。

 ビーチには男女別の更衣室とシャワールームがあるよ。

 海にはサメやクラゲなどの生物がいないから安心して遊んでね。

 更衣室とシャワールームは砂や塩などを除去し常にクリーンに保たれるよ。

 もちろんホテル内も砂や塩などが入り込んでも除去するから常にキレイ。


 ホテルで寝ることも出来るよ。

 ただスタッフはいないから食事は自分達で用意してね。

 ホテルの部屋にダイニングキッチンや洗面所、追い焚き機能付きの広いお風呂もあるよ。

 お水、電気、コンロで火を使える。もちろん魔石など必要無く水道光熱費がかからないエコな部屋。

 ベッドはキングサイズ10人までなら余裕で寝られるね。

 シーツは毎朝自動でキレイになるから安心してね。お楽しみいただいても全然問題ないよ。


 ドアは所有者の許可のない人や魔物などが侵入する事はないから安心してね。

 セキュリティも万全!第三者に破壊される恐れはないよ。

 ドアの先の空間に生物がいなくなればドアを収納可能。

 ダンジョン内や道中のどこであろうと空間があればドアを設置可能。

 最初に所有者登録をすれば自らの意思で所有者変更をしない限り永久にあなたの物。


 ドアに入ったあなたからするとビーチや温泉で何時間、何日といても入った直後に戻って来られるよ。

 第三者からみるとドアに入ってすぐにドアから出てくるように見えるよ。

 24時間休み無く働いている社畜のあなたにピッタリのアイテム。


「何これ!?私達にピッタリのアイテムじゃない!」


「私もこれ良いと思います!」


「プライベートビーチに温泉とは魅力的ね」


「彩花と紗也華は絶対、社畜の考えで言っているだろ」


「仕方ないじゃないバーチャルアイドルは夜活動するのが普通なんだから。昼夜逆転生活をするより健全だと思うわよ」


「私もそう思います」


「ねぇコウイチ」


「何かなブリタニア?」


「バーチャルアイドルってブラック企業なの?」


「否定できないところがツライ……そ、そんな事より戦利品の確認だ」


 Bランクの魔石    :81個

 Aランクの魔石    :01個

 原油1万バレル    :34個

 原油5,000バレル   :10個

 金1kg        :02個

 金500kg       :27個

 鉄1kg        :03個

 鉄1t         :41個

 アルミ1kg      :02個

 アルミ1t       :29個

 マンガン1kg     :04個

 マンガン1t      :27個

 5.7x28mm弾100発セット:49個

 携帯プライベートビーチと温泉へのドア:1個


 なかなか良い戦果だと思う。

 特に国として金をこれだけ確保できたのは大きい。

 今の時間は……もう16時か。


「皆、帰ろうか。冒険者ギルドに寄っていくね」


「うん!」


「はい!」


「了解よ」


 ダンジョンのエレベーターで地上へと出て冒険者ギルドへ寄った。

 薬草1,000枚を売ったら喜ばれた。薬草は1枚10円なので1万円の儲けだ。

 ナビィにインベントリに収納した戦利品は自由に使って良いと言ったら喜ばれた。

 レールを作るのにマンガンが必要だとか。よく分からないけど役に立つなら良かった。

 また来よう。今度は2階層目を攻略したいな。

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