158 簡単な軍事訓練
今、僕達は軍の演習場にいる。
「どんな訓練をするんですか?私は地面を這ったりとか本格的な訓練はしたくないのですが」
「しない。しない。僕だってやりたくないし」
「それなら安心したわ」
「彩花だけでなく紗也華も心配していたんだ」
「そりゃ訓練と言われてこんな所に連れて来られたら心配するわよ」
「ブリタニアは分かってたんだね」
「あ、当たり前でしょ」
「……ブリタニア嘘は良くないよ」
「はい。心配しました」
「素直でよろしい。訓練と言っても2つ」
「何かしら?」
「まずダンジョンに入るには冒険者ギルドのギルドカードが必要なんですね。それで発行するにはランク試験がある」
「なるほど。よくある話ね」
「それで試験内容が奥にある10枚の的に向かって魔法を撃つもので、評価内容は全ての的を撃ち終わるまでの時間と的の中心までの距離」
「この世界の一般の人は詠唱が重要だと勘違いしている。でも実際はこの世界の魔法はイメージすることが大事」
「例えば僕が実践するけど氷の弾丸を10発出すことをイメージして全ターゲットをロックオン…発射。(パンッ)こんな感じ」
「なるほどこうね。(パンッ)」
「おー流石日本人」
「日本人だからというよりゲームをしたりアニメを観たりした影響で理解しやすいのだと思うわ」
「それじゃ私もやります!(パンッ)」
「おー上手いね」
「ありがとうございます」
「それじゃ私ね。……あの、ロックオンというのが分からないのだけど」
「標的のここを撃つというのがロックオンなんだけど……視覚共有なんて出来るかな」
「わ、私の視点が変わったわ。少し気持ちが悪いかも」
「それじゃ早めにやるね。まずターゲットをロックオンする。こんな感じ」
「あぁなるほど。マーキングしていくのね」
「そう。そしてその印を付けた場所に向かって氷の弾丸を撃つイメージで発射。(パンッ)こんな感じ」
「あ、視覚が戻った。なるほどよく理解出来たわ。魔法はイメージが重要なのよね」
「そう。僕は省略したけど空気中から水分を集めて氷の弾丸をつくるイメージをしたりとかそんな感じ」
「とりあえずやってみるわ!イメージして……(パンッ)出来たわ」
「おー良いね。ちゃんと的の中心を貫通している。皆の試験対策はこれで完了だね。次は銃を撃ってみよう。いきなり実戦で撃つより慣れておいた方が良いと思うから」
「P-90よね。映画やアニメ、ゲームで扱い方、構え方はなんとなく分かるわ」
「それじゃやってみよう。好きなように撃ってみて」
「まずは単射で撃ってみるわ」
「おぉやや猫背気味になって、両肩をすぼめるようにして頬付けして肩に付けてやや前傾姿勢。腰を少し落として本格的なポーズだな」
(タンッタンタンタンタン)
「おぉ、しっかりゼロインされているのね。中心ではないけど標的に当たったわ」
「はいはーい」
「ブリタニアさんどうぞ」
「ゼロインとはなんですか?」
「銃の照準と着弾点を一致させることだよ。これが照準なんだけどこれと銃が平行だと照準から見ている場所に当たらないでしょ?だから着弾点に照準を合わせる事が重要なんだ。この銃は普段、国防軍が使っているから合わせてあるんだよ」
「なるほど何となく分かったわ」
「次は連射で撃つわ」
(タタタタタタタタタタタタタタタタ)
「うん、少しバラけたけど良いんじゃないかしら?」
「紗也華さん」
「何よさん付けなんて気持ち悪いわね」
「気持ち悪いとは酷い……いや、銃を撃つ訓練でもされていたのかなと思いまして」
「P90は好きな銃だから良く動画で観ていたのよ。この発砲音が良いのよね」
「おおお!」
「何よ!?」
「P90の発砲音の心地良さを分かってくれる人がいて感動した」
「そういえばあなたもこの銃が好きなのよね。この良さが分かる人と結婚出来て最高に幸せだわ」
「ねぇ彩花」
「ブリタニアさんなんですか?」
「日本人って皆、あんな感じなの?」
「あの2人は特殊なんです。私もブリタニアさん側です」
「あ、そう。良かった。仲間がいて安心したわ」
「それじゃ僕も真似して」
(タンッタンタンタン)
「おぉ気持ちが良い。全弾的に当たったし。彩花も撃ってみなよ。最初は単射が良いと思うよ」
「少し怖いけど……撃ちます!うん、単射になっています」
(タンッタンタンタン)
「おぉ、的の中心ではないけど、初めてで的に当てるのは凄いと思うよ」
「ありがとうございます」
「それじゃ、僕は連射も試してみよう」
(タタタタタタタタタタタタタ)
「おぉ心地良い。あ、一応、念の為に物理防御魔法をかけるけどフレンドリーファイアだけは気を付けてね。ブリタニア、フレンドリーファイアとは味方を撃つことだよ」
「意味を教えてくれてありがとう。これは言葉の通りで分かりやすいわね」





