130 彩花のご両親に挨拶 2
「光一くん」
「はいっ!」
急に名前を呼ばれて驚いてしまった。
「彩花がこの通り元気なのは君のお蔭でもあるんだろう?親として礼を言わせてほしい。ありがとう」
「いえ、とんでもありません」
「それと彩花もその話はしていなかったし言う必要のない事だが、あえて真実を教えてくれたんだよね?ありがとう。彩花はこの通り元気な様子だ。犯人に怒りを感じるが、犯人の扱いを聞いて正直スカッとしたね。教えてくれてありがとう」
「いえ、僕の苗字が要因で2人が被害を受けたので申し訳無く思っているところです」
「君は悪くないから気にしないでほしいな。君の言葉で言う『頭の悪い連中』のせいなんだから」
「ありがとうございます。本来であれば2人ともそれらの記憶、僕が彼女達を救出した事も含めて忘れていたはずなんですが、神の手違いによって。記憶の奥底で覚えているようです。幸い男性恐怖症などの後遺症は無く良かったんですが、2人は僕が救出した事に恩を感じたようです」
「僕は医者だ。多くの患者を診てきた。君は真面目で良い人だね。僕も恩を感じているよ」
「お父さん聞いて」
「彩花なんだい?」
「光一さんは自分の精神を磨り減らしまで私達を救出して、他にも色々な事があり精神を磨り減らした結果、倒れて数日間寝たきり生活。目が覚めたら数日間、記憶喪失で大変な思いをしたの。恩を感じて結婚してほしいと言って当然でしょ?」
「そうだな。光一くん。君も大変な思いをしたようだ。結婚と聞いて少々驚いているけどね君なら彩花を幸せにしてくれそうだ」
「光一さんには既に7人のお嫁さんがいるんだけど私達も結婚することにしたの」
「おー!お母さん聞いたかい?既に7人もお嫁さんがいるんだって。どう思う?」
「光一さんの行っている異世界というのは地球より文明が遅れているのでしょ?」
「はい。まさにその通りです。僕と部下の力で地球に負けない国造りをしているところです」
「昔の王族は複数の奥さんがいたと聞いた事があるわ。日本では結婚出来ないけど異世界なら結婚出来るんでしょ?」
「はいその通りです。僕も奥さんがこんなに増えるとは思っていなかったので困惑していますが皆を幸せにするために尽力しています」
「父親としては反対すべきところなのかもしれないけど君の人柄と彩花の決意の固さを尊重して認めるよ。お母さんもこう言っている事だし」
「それから聞いてお母さん!お父さん!」
彩花は僕と結婚するとどうなるかを説明した。
「正直少しだけ羨ましいわ。でも死後、彩花と会うことは出来ないのか少し寂しいわね」
「僕も同感だが親としては彩花が長生きすることを幸せに思うべきなのかもしれないね」
「2人とも安心して!100歳まではこの世界で活動するから。私、光一さんのお蔭でバーチャルアイドル事務所のハロライブに所属してタレントとしてアイドルとして活動していくの!」
「バーチャルアイドルというのは初めて聞いたが、そうか彩花はアイドルとして活動していくのか。お父さんもその活躍をみたいな。どう思うお母さん?」
「彩花がキラキラと輝いている姿が観られたら幸せだわ。声優になってアイドル活動したいと言って入学した時は大丈夫か心配だったけど、就職先が決まったのなら安心だわ」
「更にハロライブに所属したことと、光一さんと結婚したことで都内のタワーマンションに無料で住めるんだ!」
「光一くん本当にそれで大丈夫なのかい?」
「はい。異世界の神が言うには建国という仕事をしている対価、給料を払っているとのことで結構な額をもらっているので大丈夫です。使い道に困るほどで、そのお金で頑張っている女の子達を応援したいと思ったんです。なのでハロライブ所属タレントは月3万円の管理費だけもらって、最上階に無料の自動販売機を設置したり管理人や警備員を常駐させたりしています。女の子、それもアイドル活動をしている女の子達が住むマンションなのでセキュリティは強化しています」
「おぉ、素晴らしいね。それなら彩花が一人暮らししても安心だ。日本は治安が良いほうだけど女性を狙った犯罪もあるからね。一人暮らしして大丈夫なのか心配していたところだったんだ。改めて君は良い人だと思った。普通の人はいくら金があっても自分のために……例えば遊びにお金を使ってしまうからね」
「ありがとうございます」
「改めて彩花をよろしくお願いします。幸せにしてあげてくださいね」
「私からもお願いするわ」
「はい。必ず彩花さんを幸せにします!」
「結婚式はするのかな?」
「はい。日本では出来ないので僕の国でさせていただきます。異世界ですのでご両親しかお招き出来ないのが心苦しいですが」
「全然それで構わないよ。僕達がドレス姿を見られれば十分だよね?母さん」
「そうね。その通りだわ」
「日程は後日、相談させてください」
「分かったよ。改めて彩花をよろしくね」
「はい。本日はお時間をいただきありがとうございました」
「いや、彩花が安全に安心してアイドルとして活動出来そうだと聞けて良かった。ありがとう」
「はい。それではそろそろ失礼致します」
「またいつでも彩花と一緒に来てね」
「はい。またお邪魔させていただきます」
「それでは失礼します」
「私も失礼します」
僕達は車に乗り込んだ。
僕は2人のご両親に無事に挨拶出来たことでホッとした。





