125 小鳥遊の花の復活
1年7月12日
「う~ん。よく寝た。あれ?ここはどこでしょうか?紗也華起きてー!」
「うー。せっかく良い感じで寝てたのに。ってここどこ?」
2人とも同時にバッと後ろを振り返り僕達に気付いた。
「誘拐犯!また私達を誘拐したのね!」
「ちげーよ!君達2人が倒れたから異世界の天界に連れてきたの」
「倒れた?……そう言えば私、急に眠くなって床に倒れた気がする」
「私もそんな感じですね」
「ここからは僕が説明するね。僕は君達から見たら異世界の生命神なんだ。よろしくね」
「よ、よろしくお願い致します」
「よろしくお願いします」
「あぁ、気軽にいつも通りの口調で良いよ。僕もその方が楽だしね」
「分かったわ」
「分かりました」
「君達は例の件を全て何となくでも覚えているんだよね?それも含めて謝らせてほしい」
「どういうことでしょうか?」
「まず、君達が倒れた原因はね。君達を治療した神の治療ミスなんだ。申し訳ない」
「治療ミス……ですか?私達しばらく何とも無く生活してましたが」
「君達は例の件で身体はもちろん精神や魂にも傷がついてね。治療した神は創造神なんだけど魂の治療は不得意だったんだ」
「神にも得意不得意があるんだ」
「そりゃあるよ。だから僕達は専門の神が存在する。僕は生命神だし時空神や破壊神など色々といるよ。それで話を戻すと。分かりやすく手術で例えるね?魂に出来た傷を縫って治療したんだけど縫い方が下手で傷が開いちゃったの。その影響で2人は倒れたんだ。後遺症とかはないから安心して」
「なんで最初から専門の神が治療しなかったんですか?」
「それは本当に申し訳ない。この異世界は数百年レベルで変化が無くつまらなかったからこの世界の神々は変化の激しく楽しい地球に遊びに行っていたんだ。僕もね。本当にごめんね。今は例の件もあって全ての神が帰ってきてそれぞれ仕事しているよ」
「なるほど……気持ちは分かる」
「確かに数百年何も無ければ飽きますよね」
「分かってもらえる?ありがとう。2人とも良い子だね」
「いえいえ」
「それ程でもないです」
「それで2人に聞きたいんだけど辛い記憶が残っているでしょ?僕ならそれを消すことも出来るけどどうする?」
「そうしたら先輩……光一さんの事も忘れてしまうんですよね?私達を助けてくれたことも」
「そうだね。辛い記憶に関連する部分だからね。そこだけ残すと記憶に混乱が生じるから残せないね」
「それなら私は記憶を残したままで良いです。覚えていて辛いけどそれ以上に光一さんの温かさがあるから。それは忘れたくないです」
「私も記憶を残したままで良いわ。光一さんへの恩を忘れたくないから」
「私達、本当は光一さんと結婚したいくらいなんです!」
「そうね」
「はひぃ?」
良かった。お茶飲んでなくて口に含んでいたら吹き出していたよ。
「良いんじゃない?2人とも結婚したら?」
「せ、生命神さん他人事だと思って適当なこと言わないでくださいよ」
「いや、僕はいつもはふざけているけど。今は真面目に答えたよ」
「ですが私達の国では2人の女性とは結婚出来ないんです」
「なら僕達の世界で結婚すれば良いじゃん。今ここで」
「いやいやいや、2人のご両親になんて説明すれば良いんですか!?」
「一生独身と偽って生きていくか正直に話せば良いんじゃないの?」
「私は偽りたくないわ。両親への説得に協力するわ」
「私も偽りたくありません。両親なら分かってもらえるはずです」
「胃が痛くなってきた。ブリタニアどう思う?」
「良いんじゃないの?」
「聞いた僕がバカだった」
「なんでよ!私も真面目に答えたわよ!」
「僕は反対してほしかったの!」
「あっそういうこと?なんで嫌なの?」
「先輩!私達の事が嫌いなんですか!」
「先輩!なんでよ!」
「いや、君達バーチャルアイドルグループに入ったでしょ?入って早々、結婚はマズイでしょ!」
「そ、それは」
「独身って偽って活動していくわ!」
「それです!」
僕は僕の新神としての立場と結婚することによる効果を説明した。
「最高じゃないですか」
「先輩さすがっす」
「いやいやいや、アイドルとして活動するのに不老不死はマズイでしょ!?」
「あら、コウイチ?見た目だけ老化するようにして100歳になったら私達の世界に来たら良いんじゃない?」
「それまでにボロが出そう」
「異世界のハーフエルフとして若いまま活動するのは?」
「生命神の立場として言うとそれは困る。まず日本って戸籍がしっかり管理されているでしょ?長寿というのは世界が混乱する。例えば君達はA国の研究所で拘束されて人体実験されるとか考えられない?」
「確かにそうですね」
「それは嫌だわ」
「ブリタニアさんの案が一番良いと思うよ。コウイチ君の事だから君達が100歳になる頃には僕達の世界にもインターネットが普及していると思うから、こっちに来て活動を続ければ良いんじゃない?」
「私もそれが良いと思います」
「うん、そうね」
「ちょ、ちょっと待ってよ2人とも」
勝手に話が進んで行くが少し待ってほしい!





