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124 倒れた小鳥遊の花の治療

 1年7月12日


「そう。それで最初に傷の縫合の話をしたけど、簡単に2人の状態を表現すると下手な手術により傷口が再び開いてしまっている。もしも2人を通常通りに地球の病院に運んでいたら原因不明のまま亡くなっていただろうね。死亡診断書には心不全と書いたんじゃないかな?」


 はぁまたか……と僕はため息をついた。


「では2人とも危ない状態ですか?」


「いや、安心して、こう見えて僕は治療中だから。2人は死なせないよ。まず早期に発見できたのが大きい。次にここに連れてきたエテルノと君の判断により2人の命は救われた。この世界の神の1人として礼をするよ。ありがとう。もし死なせていたら最悪、責任問題になった」


「見た目に異常は見受けられないので傷口が開いたのは魂ですか?」


「その通り。君はやはり賢いね。君のような有望株が僕達の世界に来てくれて国造りをして更に神になる。この世界の神としてこれ程嬉しいことはそうそうないね」


「ありがとうございます」


「治療している間、会話しよう。そうだね。まずはあの件だね。クソジジイ……ゲフンゲフン。おっと失礼。創造神だけど暇だったからログを漁ってみたらどうも地球の神に操られていたような痕跡が残っていたね。君も感じたでしょ?支離滅裂だなと。話が違う。急にどうした?って思ったでしょ」


「そうですね。今思うとまるで別人のようだった気がします」


「操られていたとしても悪い事は悪いわけで結果は変わらないんだけどね。まぁあれでも一応、創造神だからね。反省してもらって復帰してもらうしかないわけだ」


「そうですね」


「私は聖女としてよく会話していましたが1人で寂しくて会話してほしいだけの優しいお爺さんでしたね」


「僕がこの世界に来たきっかけは創造神ですし。根は良い人なんだと思いますね」


「そう言えばそうだね。ところで2人の事は把握できていなくて申し訳ないんだけど……2人とも例の件の記憶は消えている認識で良い?」


「いえ、2人とも記憶の奥底で何があって何をされたか覚えているそうです。何を覚えているのか聞いたら『拷問と口に出したくない事』だと。それでも不思議と男性恐怖症とかにはなっていないようです。覚えていて正直辛いけど、それ以上に温かさを感じるそうです」


「はぁ。記憶の奥底ね……これ魂レベルで記憶に残っているね。本当は魂レベルの記憶も消しておくべきだけどどうしたものかな。温かさについてはなんて言っていた?」


「僕が吐き気をもよおす惨状を見ても彼女達の為に耐えて優しく語りかけてくれた事を覚えていると言っていましたね」


「なるほどね……君が精神を磨り減らして倒れたのも無駄では無かったようだね。本当、創造神も中途半端な事をしてくれたよ。本来であれば彼女達の為にも消しておくべき記憶だったんだけど、創造神は魂レベルの記憶を消せなかった。彼女達は辛い経験を乗り越えて君に恩を感じているようにも感じる」


「そうですね。僕も本当は忘れておいてほしかったと思いました」


「はぁ……仕方ないか。覚えていることで精神に異常が生じていれば迷わずに消したけど、彼女達は彼女達なりに辛い経験を乗り越えているようにも見受けられるし今、記憶を消すと混乱する恐れもあるから消さないでおこう」


「彼女達は強いですね。僕が彼女達の立場なら発狂していたと思いますよ」


「それが普通だよね。彼女達が強いのと君の存在が大きいのかなと僕は思うよ。僕は地球の彼女達をみている事は出来ないから引き続き彼女達の状況は見ておいてほしい。君の負担になって申し訳ないけどよろしくね」


「はい、分かりました。彼女達は僕がつくったマンションに住んでいて、配備しているエテルノ達も彼女達の事は気にかけているので今後もし何かあっても早期に対応できると思います」


「うん、それなら安心だね。彼女達が目を覚ましたら一応、記憶の事を聞こうと思う」


「それが良いですね」


「よしっ!これで完璧に修復完了。後遺症とかもないから安心して」


「それは良かったです」


「今、目を覚ますからね」


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