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109 結婚式前夜

 1年7月2日


 結婚式の前夜である。

 あれから約20日は本当に大変だった。


 僕は既存の街を参考に道幅を広げてアスファルト舗装をしていった。

 マンションと一軒家の設置もしていった。商店街もつくった。

 いつもお世話になっているコーネリウスさんの文房具店も全く同じものを設置した。

 役所のエテルノに各店に調査に行ってもらい移転に同意した店を商店街に配置した。

 ……移転に反対する店は無かったけどね。

 そりゃそうだよね店がバラバラよりまとまっていた方が客が来やすい。それに住人のいない街に店があっても仕方ない。


 それから魔石で動く完全自動運転可能な自動車を開発してもらった。

 お金持ちは買ってもらって使ってもらえればと思う。

 全てのマンションに住人に対し十二分な地下駐車場があるので。

 しばらくは新京都は旧街との間でバスを走らせる。

 空港の関係もあり役所が移動できないからだ。


 住人の数は天使が把握しているので住人より多目にマンションを設置した。

 これまで一軒家だったものをマンション化するため旧街に比べコンパクトな街になった。

 その分、公園を多目に配置するなどして住民の満足度を上げる努力をした。

 消防や警察、学校、病院は街作りゲームの機能を使って一番効果的な配置をした。

 これで消防や警察、学校、病院が遠すぎるという不満は出ないはず。


 僕は街作りゲームに熱中しすぎてブリタニアに「いい加減帰るわよ」と怒られる日も多々あった。

「ゲームに熱中しすぎて徹夜するってこういう事なのね」と言われた。はい。そうです。

 5日間で街作りゲームで全ての街を作り上げた。結構時間がかかった気もするがそんなものな気もする。


 やることが無くなったので「手伝うことある?」と天使に聞いたら整地作業を頼まれた。

 木は魔法でスパッと切ってインベントリに突っ込めば良いが土魔法で土地を平らにするのが大変だった。

 それを各街で繰り返していった。大変だったわ。

 一番大変なのは僕の計画通りに街をつくる天使2人だと思う。

 それでもマンションは全て過去に作ったものと同じ形のものを量産しそこは手を抜いたようだが。


 あっ、そうそう。各街の冒険者ギルドの周りに3つのダンジョンをつくってあげた。

 出現するモンスターは隣町と被らないようにしてあげた。

 ボスは金属系だが普通のモンスターは食材系のモンスターなので食料問題になることはないだろう。

 後は時計型のモンスターも配置してあげた。冒険者は腕時計があれば便利だろうからね。


 そんなこんなで約20日かけて遂に全ての作業が完了した。

 旧街の解体作業も終わっている。更地だ。

 既に街作りゲームで旧街の街設計は完了している。

 2人の天使に急がなくて良いから。2日休んでゆっくりやってと言っておいた。


 ちなみにマンションの購入費は良心的な価格にしてあげた。

 就職していれば無理なく返済出来るだろう。


 それからコーネリウスさんには悪いが各街にコーネリウスさんと同じタイプの文房具店を設置した。

 エテルノを配置し空輸便を増便しオフロードの中型トラックでエテルノに各街に運ばせている。

 今月の売上は文房具店とマンションを含めて兆単位だ。

 国民に還元しないといけないが今月はタブレット端末を配布したからそれで許してもろて。

 後は消防や警察、学校の運営費用だね。給食費も無料にしているので親からしたら文房具代しかかからないわけですよ。

 農業の発展や技術開発にも多額のコストがかかるし。


「あなた寝た?」


 これまでを振り返って考え事をしていたらブリタニアに声をかけられた。

 そう今、ベッドで横になっている。


「いや、この20日間大変だったなぁと振り返っていた」


「明日は結婚式なんだから早めに寝ないと駄目よ。私のお父さんも結婚式に出席すると言っていたし」


「そうだね」


「緊張する?」


「緊張しないと言ったら嘘になるな。緊張で眠れないから考え事をしていた」


「2回目なんだからそんなに緊張しなくても」


「そりゃ緊張しますよ。お相手は2人だし皆にステータスを見せるし」


「そう。手を握ろうか?」


「うん、お願いしようかな」


「どう?」


「逆にドキドキしてきた」


「今日はもう駄目よ。手を離そうか」


「そのまま握っていてほしいな。安心する」


「どっちなのよ?」


「両方だけど?手が暖かく心地よいから」


「明日からも忙しいわね」


「そうなんですよね……胃がキリキリしてくる」


「なんで敬語なのよ」


「余裕の無さの現れ?」


「あなたは一応、神なんだからドッシリとしていれば良いのよ」


「そう言われましても長年、平民だったのでなかなかね」


「明日、失敗したら指差して笑って上げるわ」


「またそうやってプレッシャーになることを言う」


「冗談よ」


「ねぇリラックスするためにももう1回お茶でも飲もう」


「1人で飲めば良いじゃない?」


「それじゃ寂しいからさ。頼む」


「はぁ分かったわお茶1杯飲むだけだからね」


 そうして夜が更けていった。

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