表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
黒の怪奇譚  作者: 黒羽冥


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

93/140

オカ研の新年会。その十五。

私達は雪女をひたすら思い続けてきたというおじいちゃんの家へと辿り着く。

家はすっかり大雪に覆われ…出るのにも一苦労しそうな程だった。

するとその時………家の裏手の方から誰かの声あが聞こえてくる。


『ゆ、雪女……様………ようやく……お会いできました。』


それは明らかにあの老人の声だった。


綿吉わたきちさんっ!?』


おばあちゃんが彼の名前を呼ぶ。

そして私達は家の裏手にまわることにした。

するとそこには震えるおじいちゃんとフワッと宙に浮いた雪女の姿があったんだ。

綿吉と呼ばれたおじいちゃんは語りはじめる。


『わしは若かれし頃……一度偶然にも貴女の姿を目にしてしまった……それからずっと貴女を思い続けてきた………これまで生きながらえてきたのも貴女と出会うため……こうして巡り会えるとっはまるで夢のようですわい。』


すると雪女はじっと綿き綿さんを見つめる。


『…………あなたが私を?』

『ええ、そうです……そしてわしはこの歳ながらも貴女に惚れている……』

『お前は私が怖くはないのか!?』

『いやあ……わしはあんたにずっと惚れとるからなあ。』

『私に惚れてるだと!?』

『そうじゃ……若き日よりあんたを一目見た時からわしの命をかけてでももう一度あんたに出会いそしてあんたを幸せにしたいと、そう思ってきた………そんなわしはおかしいかのお?』


おじいちゃんの問いかけに雪女は悲しげな表情を浮かべる。


『私はずっと人間に恋をしてきた……すると愛し合えるかと思うと皆が本物の私を知ると気味悪がって敬遠していく……私はそうなると心は荒れ……そして恐ろしいほどの大雪を降らせ男達を氷漬けにし、ほおむってきた……そして今回も……あなたはまた私に興味を示したとて離れていくのでは!?そう思ってきた。』

『わしは……お前が何者であろうとこの命をかけ、守ってくれようぞ。』


おじいちゃんの声に雪女の涙が一粒こぼれ落ちる。


『私……今度こそ信じていいの……ですか?』


おじいちゃんはにこりと微笑みそして。


『ああ、わしは生命の限り……ずっとお主を愛していくわい。』


おじいちゃんのカッコイイ言葉。

そして。

雪女とおじいちゃんは抱きしめ合う。

それは儚くも美しい抱擁だった。

そして二人は雪の中へと消えていったんだ。

真の愛を手に入れた二人はきっといつまでも永遠の愛に生きていくことであろう。

あの大雪はあれからすぐに止んだ。

その後、輝也も無事退院したのだ。

そして私達は。


『おっ!?輝也?元気になって良かったよ』

『ああ、サンキュな!仁、お前と部長と『雨音』さんのおかげだぜ。』

『いや、僕はそんなに』

『そういうなって、本当にありがとう!親友!!』

『なんかこういうの照れるよな』


そんな話をしていたのは私の可愛い後輩の二人だ。


『諸君おはよう!!』

『『あ!部長おはようございます!』』


さあ新年度も始まる。

オカ研の新年度はこれからだ。

お読みくださりありがとうございました。

新年度もよろしくお願いいたします!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ