オカ研の新年会。その十五。
私達は雪女をひたすら思い続けてきたというおじいちゃんの家へと辿り着く。
家はすっかり大雪に覆われ…出るのにも一苦労しそうな程だった。
するとその時………家の裏手の方から誰かの声あが聞こえてくる。
『ゆ、雪女……様………ようやく……お会いできました。』
それは明らかにあの老人の声だった。
『綿吉さんっ!?』
おばあちゃんが彼の名前を呼ぶ。
そして私達は家の裏手にまわることにした。
するとそこには震えるおじいちゃんとフワッと宙に浮いた雪女の姿があったんだ。
綿吉と呼ばれたおじいちゃんは語りはじめる。
『わしは若かれし頃……一度偶然にも貴女の姿を目にしてしまった……それからずっと貴女を思い続けてきた………これまで生きながらえてきたのも貴女と出会うため……こうして巡り会えるとっはまるで夢のようですわい。』
すると雪女はじっと綿き綿さんを見つめる。
『…………あなたが私を?』
『ええ、そうです……そしてわしはこの歳ながらも貴女に惚れている……』
『お前は私が怖くはないのか!?』
『いやあ……わしはあんたにずっと惚れとるからなあ。』
『私に惚れてるだと!?』
『そうじゃ……若き日よりあんたを一目見た時からわしの命をかけてでももう一度あんたに出会いそしてあんたを幸せにしたいと、そう思ってきた………そんなわしはおかしいかのお?』
おじいちゃんの問いかけに雪女は悲しげな表情を浮かべる。
『私はずっと人間に恋をしてきた……すると愛し合えるかと思うと皆が本物の私を知ると気味悪がって敬遠していく……私はそうなると心は荒れ……そして恐ろしいほどの大雪を降らせ男達を氷漬けにし、ほおむってきた……そして今回も……あなたはまた私に興味を示したとて離れていくのでは!?そう思ってきた。』
『わしは……お前が何者であろうとこの命をかけ、守ってくれようぞ。』
おじいちゃんの声に雪女の涙が一粒こぼれ落ちる。
『私……今度こそ信じていいの……ですか?』
おじいちゃんはにこりと微笑みそして。
『ああ、わしは生命の限り……ずっとお主を愛していくわい。』
おじいちゃんのカッコイイ言葉。
そして。
雪女とおじいちゃんは抱きしめ合う。
それは儚くも美しい抱擁だった。
そして二人は雪の中へと消えていったんだ。
真の愛を手に入れた二人はきっといつまでも永遠の愛に生きていくことであろう。
◇
◇
◇
あの大雪はあれからすぐに止んだ。
その後、輝也も無事退院したのだ。
そして私達は。
『おっ!?輝也?元気になって良かったよ』
『ああ、サンキュな!仁、お前と部長と『雨音』さんのおかげだぜ。』
『いや、僕はそんなに』
『そういうなって、本当にありがとう!親友!!』
『なんかこういうの照れるよな』
そんな話をしていたのは私の可愛い後輩の二人だ。
『諸君おはよう!!』
『『あ!部長おはようございます!』』
さあ新年度も始まる。
オカ研の新年度はこれからだ。
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お読みくださりありがとうございました。
新年度もよろしくお願いいたします!




