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黒の怪奇譚  作者: 黒羽冥


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オカ研の新年会。その十一。

『おばあさん………そんな事が………。』

『ああ……そうじゃ…………わしの旦那は死んでおったんじゃ…………………。』


私はその言葉に恐怖を覚えていた。


『その…つかぬ事をお聞きしても?』


私の言葉に老婆は頷く。


『えっと……旦那さんは病気……かなにかで?…』


私の言葉におばあさんの表情はぴくりと変わる。

するとおばあさんはゆっくりと口を開く。



『医者によると……そういう事になってしまったがな…………でもわしには何か違うものを感じていたんじゃ。』

『それはなにかあったのですか!?』

『ああ……あの日もこんな大雪が降っている日でな………………』

わしが旦那の元に帰ってきたその日。

この家には旦那がいつもの様に一人でいるはずであった。

わしは玄関前に辿りつく。

そして驚かせようと扉をゆっくりと開いていく。

玄関前は雪が振り積もっているが数日家から誰も出たような足跡も見えなかった。

その為にわしは旦那が家にいるであろうと開いてみたんじゃ……。

その時わしの背では赤子もすやすやと寝息を立てておった。

わしが旦那の喜ぶ笑顔を想像し開く。

すると、何故か家の玄関にひんやりと冷たさを感じた んじゃ……。

じゃが……シンっと静まり返った空気感。

わしは何かの違和感を覚えた。


『おゆきです!!今帰りました!!旦那様!!おゆきです!!』


わしは家の中に響くように叫んでいた。

ところがそれには何も返事も帰って来なかった。

わしは家の奥へと進む。

家は特段広くは無い……玄関と居間……そして寝床と風呂トイレがあるだけじゃ……。

居間の扉を開けるとそこにも誰の姿もなかった。

わしは気になり風呂トイレの扉を開けるもそこには旦那の姿もなかった。

そして遂に寝床の戸をゆっくりと開いていくわし。

すると中からひゅーっと吹いてきた冷気をわしは肌に感じたんじゃ。

そして急に背中の子が泣き出す。

おぎゃあおぎゃあとわしの背中で泣き出す我が子。

そして部屋の中に視線を移していくと………。

そこには………布団の上で全裸でまるで凍りついたかのように全身が真っ白で動かなくなり死んでいた恐ろしい形相の旦那の姿があったんじゃ。


『旦那様あああああーーーーーーーーっ!?』


わし叫んでいた。

そして旦那の身体の周りには………どこから入り込んだのか薄っすらと雪が積もっていたんじゃ。

『こうしてわしの旦那は死んでおったのじゃ』

『そうだったのですね……』

『ああ……これはこの村の雪女伝説に似た所から……今も形上は病死とされておるが……わしは…雪女の言われと思っておるんじゃ。』

おばあさんはそう語ってくれたんだ。

お読みくださりありがとうございました。


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