オカ研の新年会。その一。
テン………テテテテテン……テン…テテテテテテテン…………。
どこかで聞いた事のあるメロディーが流れる。
正月……それは世界にとって新しい春の予感を感じさせるもの。
私にとっても新しい年を迎えるという事はとても気持ちの良い出来事だ。
ここはオカ研の部室。
そして俺と仁は部室のソファーに座り……。
あの人を待っていたんだ。
「輝也…………どうだ?今年明け何があると思う?」
「なんだろうな……部長からのこの正月の呼び出し……俺は何か裏があると思うんだけどな。」
「そうか?輝也は考え過ぎだって!涼子さんがそこまで…………」
仁が部長を庇う言葉を語ったその時。
ガラガラーーーーーーーーーーーっと部室のドアが開かれる。
俺達の視線はそのまま扉に向けられる。
その時。
スーッと入ってきたのは晴れ着姿の黒髪の美しい美少女。
その人は。
『『藤野…………部長!?』』
『おお………お前達……明けましておめでとう!今年もよろしく頼むぞ。』
「部長!おめでとうございます!今年もよろしくお願いします。」
「涼子さん!今年もよろしくお願いします!」
俺の言葉に続き挨拶をした仁。
すると……部長の表情の何かが違う。
ぷるぷる震える部長。
顔は真っ赤でそんなに仁の言葉が嬉しかったのだろうか…俺からすれば分かりやすかった。
「はあ……ヤレヤレ……。」
ため息をつきソファーに座り直す俺。
すると部長の着物の隙間から何かがひらりと落ちたんだ。
『ん?なんだ!?』
俺はそのものをひろう。
その正体は一枚の紙だった。
その時……俺の危険センサーが働く。
そう……俺は去年こんな感じでトナカイになってしまったんだ。
さすがに二度もあんな思いはしたくない。
すると床に落ちた紙のような何かがムクムクと立体的になり………その身体を起こしていく。
「んん!?これは……………なんだ!?」
二人も俺の叫び声気が付き指さし先に目を向ける。
「な!?なんなんだこの餅のような何かは!?」
「餅に見えるけど……餅なのか!?これは!?」
部長も仁もそのものに唖然としている。
するとそいつは起き上がっていく。
そして餅のようなそれはやがて手と足を生やしていく。
すると……部室内にどこからともなく吹いてくる風。
風には、やがて雪が混じり舞い散るようになる。
部室内に舞い散る雪はやがてその量が増してくる。
「なんなのだこれは??」
「くっ!?部室内に雪が積もってく!!やばい!!」
部長を庇い立つ仁。
俺は餅のような何かを捕まえようと試みる。
「だめだ!!輝也!!手をだすんじゃない!?」
「部長!?でもこのままじゃ!?」
すると更に風雪の勢いが増す。
そして勢いのまま部長の扉までもが風雪で吹き飛ぶ。
『うわっ!?これはやばい!!』
次の瞬間!!!
◇
◇
◇
そして俺たちが気がついたのは……雪の中だったんだ。
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




