オカ研の冬…早すぎるトナカイその七。
俺は部長の家を飛び出しかけていく。
背後から必死に追いかけてくる仁。
「輝也!?輝也ーーーーーーーーーっ!?」
後ろから叫び追いかけてきてくれる仁。
俺の為にこんなに必死になってくれる友人に俺はこんな俺の状況を見せる事に抵抗が生まれる。
『ご…めんな……仁……』
俺の目から熱い何かが零れる。
すると森の奥の方から追いかけてくる誰かの声が聞こえてくる。
「輝也ーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
なんとそれはあの部長の声。
そう、二人はこんな俺の為にここまで追いかけてきてくれていたんだ。
『ごめん!!部長!!』
俺達は森を走りそしてこの山の山頂を目差し走っていたんだ。
すると聞こえてくる誰かの声。
『さあ……お主はもう……完全にワシの乗り物…いや、立派なトナカイじゃ!!』
『どうして俺なんだ!?俺はアンタの乗り物でもなければトナカイでもないんだぞ!!??』
そんな話をしながら俺はどうやらいつしか山頂に到達していたんだ。
『はあはあっ……はあ……はあ………。』
『ふぉっふぉっふぉ……どうやらこの三田山の山頂に辿りついたのお……。』
『はあはあ……アンタ…サンタクロースかなにか知らねえけど…俺はアンタの乗り物でもなければトナカイでもないんだぞ!?』
俺はその老人霊に叫んでいたんだ。
すると長い髭を触りながら老人霊はぽーーーっと青白い光と共に姿を現したんだ。
『お主はかのワシのトナカイに選ばれた者なのだろう…』
『そんな事…俺は知らないぞ!?なにも知らないぞ!!??』
すると黒いサンタ衣装に身を包む老人サンタクロースがニヤリと微笑む。
『クククッ…ワシの本当の正体はブラックサンタクロース……悪行を行なった者達に天罰を下す存在……そしてお主はその乗り物であり全てを破壊する魔物……ブラックトナカイ……さあ、我と共に今夜は『悪狩り』をしにいくぞ!!???』
「まてえええーーーーーーーーーっ!?」
「輝也を返すのだーーーーーーーっ!?」
二人の声が近づいてくる。
こんな俺の為に二人とも…あんなにも傷つきながらも森を越えて来てくれたんだろう……ボロボロになりながら……。
俺は涙が止まらなかった。
しかし俺の身体は勝手に動こうとする。
やがて崖に差し掛かっていく。
『ゆくのだ!?そこから助かる為には飛び完全なるワシの乗り物トナカイになるしかないんじゃ!!???』
ブラックサンタのその声。
しかし二人の友人は俺に追いついてきていた。
「「輝也ーーーーーーーーーーーーっ!?」」
『さあ!!飛ぶのじゃ!!!』
二人が俺の名を叫ぶ!!
俺は……俺は………。
その時、俺を突き落とすブラックサンタクロース。
『死にたくなければ魔物化し飛ぶのだ!!』
『うああああーーーーーーーーーーーっ!?』




