オカ研の冬へ…早すぎるトナカイ六。
輝也を連れてきた二人。
老人は祠へと輝也を連れていく。
その時、輝也から出てくる獣の霊。
俺は意識がない状態なのか……どこかの温かい部屋の中にいた。
そこには暖炉がありとても温かい部屋だ。
うとうとする俺。
だがその時誰かの声が聞こえてくる。
「起きたのか?」
「ん!?」
俺はつい声を人間のようにあげていたんだ。
俺の耳に聞こえてきたその声は老人の声だった。
「お前……話せるのであろう?」
俺をじっと見ていたのは白髪そして立派な長い髭を生やした老人…そう、まさにサンタクロースと呼ぶのが相応しい老人だったんだ。
俺は優しさが滲み出るその老人にいつの間にか答えていたんだ。
「ああ…話せる……だけど俺は元々人間なんだ…これは一体どうなってるのか自分でも分からないんだ。」
俺の心からの言葉に老人はいつしか無言だったんだ。
「そうか…どうやら……ワシのあの自分勝手な念がお主に迷惑をかけてしまったようじゃな。」
「えっ!?それはどういう事なんだ!?」
「ああ……アレは……去年の今頃の話じゃ。」
老人は語る。
◇
ワシは世の中でいう『サンタクロース』と呼ばれる存在じゃ……ワシは神から授けられた『神の夢袋』と呼ばれる人々の幸福を取り出せる特別な袋を持ち…聖なる夜に幸福を届けてきたのじゃ。
そしてそんなワシには『相棒』と呼べるトナカイが存在していた…。
トナカイはワシの孫の様な存在でな…ワシらはずっと幸せな時間を過ごしてきたのだろうが…やはり生命には限界というものがある。
そんなトナカイはワシが見ておる前で突然倒れてしまってな……ワシが必死に看病はしたのじゃな……ある時……思い虚しく亡くなってしまったんじゃ。
◇
◇
◇
「そうか……そんな事があったんだな。」
「ああ……じゃが……お前をその姿に変えたというのは……なにかあったのか?」
俺にそう問いかけてきたサンタクロース。
俺は自身に起こった事を説明したんだ。
「そうか……きっとその角はワシの相棒だったトナカイ『ぽち』のものじゃろう」
「えっ!?ぽち!?」
「ああ…ぽち………じゃ…ぽちはそれはもう立派なトナカイでな…ワシの有能な犬…いや…相棒じゃった。」
「今犬って言ったよな?犬って!?」
「いや…言っておらん……お主はまだ若いのに可哀想にのお。」
俺をボケた様な扱いをし、哀れみ俺を見る老人…いやサンタクロース。
今は、そんな事より……。
「俺は一体どうしたら元に戻れる!?」
俺は切実に問いかけたんだ。
すると突然…意識が飛んでいき……俺はまるで夢から覚めたかのように、いつしか我に返ったんだ。
サンタクロースから残された言葉はこの辺りでも有名な山『サンタ山』。
俺は操られるように起き出し家を飛び出そうとする。
「輝也!?」
仁が俺を見叫ぶ。
俺は立ち止まり仁を見つめる。
そして一気に部長の家を飛び出したんだ。
「輝也ーーーーーーーーーーーーーーっ!?」
◇
◇
◇
お読みくださりありがとうございました。




