秋の章ーその弍ー
過去にいたとされる半月と呼ばれた危険な熊の歴史を辿る合宿。
それが俺達のこれから行なう合宿だった。
すると部長である日野玲子さんが口を開く。
『皆に説明をしておこう…………血の間色村熊害事件の事を。』
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数十年前の話。
この村…………間色村には数十名の人間が暮らしていた。
自然豊かで緑に囲まれた村だった。
この村の住民はそんな自然と共に生きていた。
山のめぐみをいただき……火をたき………そんな事をして生活していたらしい。
それはいつからそうしてきたのかは分からないほど昔から。
そんな平和な暮らしの中………事は待ち望んでないのに起きてしまう。
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村の外れに一軒の家があった。
そこには若い夫婦が暮らしていた。
まだ子はなかったが…夫婦二人はとても幸せそうに暮らしていました。
夫は遠い街まで炭を売りにいき行商人として設計を立てていたのだった。
だから妻一人になる事もあったが………奇しくも夫がいないその日に事件は起こってしまう。
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『ふぅ…………今晩はまたあの人は帰ってこないわね……でもいつも通りなら明日にはきっと帰ってくる日程だわね。』
妻の方はそう一人呟いた。
秋も深まり最近では火を焚かないと少し寒さも感じる。
それゆえ妻は飯を焚きながら夕食の用意を始める。
徐々に温かさが小屋の中に広がる。
ランプ一つではあるが火があると明るさもあり安心感が増す。
山の中の村とはいえ……近くには確かに隣の家はあるがこの夫婦の家は村はずれ………そしてこの村の一件となりといっても数百メートルほどには離れている。
故に妻にとっては一人で過ごす日の夜は少し心細かった。
『明日帰ってくるならご飯を食べてすぐに寝てしまいましょう。』
そう言いながら一人夜ご飯をすませる。
『じゃあそろそろ寝る支度をして寝てしまいましょう。』
妻はそういい寝床を準備する。
『さあでは寝る前に厠へ行ってから。』
そして妻は外にある厠を目指す。
ランプを持ち…………そして彼女は厠へ向かう。
するとガサッと………背後の草むらから何かの音が聞こえる。
妻は驚きそちらへ灯を向ける。
だがそこでが草が揺れただけで何もいなかった。
すると。
背後から聞こえてきたのはハアハアという獣の息遣い。
彼女はそーっと背後に目を向けていく。
そして彼女が目の先には。
涎をたらした巨大なくまが立ち構えていたのだ。
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