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Dive in the world   作者: 星長晶人
第三章 大魔王軍の侵略編

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魔神と昼帰り

 朝日が照らし、朝が来たことを告げる。


「……もう朝ですか? ご主人様は凄いです。まさか、一晩中だなんて……」


 マットの上に全裸で俺の横に寝転がっているセリアが言った。


 ……まあ、若いしゲーム内だし久し振りだし、そう珍しいことでもない、のか?


「ん~。じゃあ、俺のギルド入るか?」


 俺は起き上がって伸びをする。セリアと同じく、全裸だ。


「はい。あっ。ご主人様、もう元気になってます。ご奉仕しますね」


 セリアは生理現象だが大きくなった俺のモノを見て脚の間に顔を入れる。


「……ったく。しょうがねえヤツだな」


 そんなセリアを可愛いと思ってしまい、メンバー達にバレたらヤバいかと思う。だが、俺は朝から盛ることにした。


 ▼△▼△▼△▼△


「そういや、代金はいいのか? 一応店だろ?」


 昼、倉庫から出た俺とセリアはギルドホームへと歩いていた。


「はい。ご主人様にはこれからお世話になりますから、お金はいいです。これから、いっぱいご主人様の愛を貰いますから」


 ポッと顔を赤くして言う。


「……ああ、メンバー登録しないとな」


 俺は集会所の前でそう思い出し、集会所に入っていく。


「ギルドメンバーの追加をしたいんだが」


 受付嬢に声をかける。


「はい。どうぞ」


 右手を振ってギルド用のウインドウを俺の前に出現させる。


 メンバーの追加は、名前を登録するだけでいい。メンバー紹介は後で考えよう。


 俺はセリア、と入力し、決定をタッチする。


「ギルドアンチ・ブレイズのメンバーは現在十八人です」


 結構集まったな。現実での知り合いが多いっていうのもあるが。二十人で止めるか。あんまり多くてもダメだしな。


「少数なんですね。でも、トップギルドなんて凄いです。さすがご主人様」


 集会所をあとにしてギルドホームを目指していると、セリアが嬉しそうに言った。


 ……どうも気になることがある。


 俺のメンバー全員が、現実での特技などを利用出来る職業だ。性格を合わせて、ピッタリとも言える。


 ランダム制のハズなのに、そいつに合った職業なのはおかしい。あのクソクイーンのせいだろうか? 有り得るな。脱出不可能にしたからのサービスって感じなのかどうかは知らないが、嫌な感じだ。職業を決められるってのは、先の未来を決められるってことだからな。ランダムならまだしも。


「ご主人様」


「ん?」


 セリアが急に声をかけてきた。


「アンチ・ブレイズって戦闘ギルドですよね。私が入って良かったんですか?」


「……何だ、そんなことか。実はな、今ギルドホームを建てて、給仕をやってくれるヤツが欲しかったんだ」


 俺は少し不安が混じるセリアの顔を見て、気にしないように言う。


「そうですか」


 セリアはホッとしたように息をつく。


「……ま、気にすんなよ。俺がマスターなんだから、無理矢理にでも納得させる」


 こういうのを職権濫用というんだろうか。まあ気にしないが。だって俺がマスターだし。


「ふふっ。ありがとうございます、ご主人様」


 セリアは顔を綻ばせて言った。……可愛いと思ってしまうのは、仕方がない。だって可愛いんだからな。


 ▼△▼△▼△▼△


「ーーってことで、新しいメンバーのセリアだ」


「「「……殺す!!」」」


 何故か全員一致で睨まれていた。何故だろうか?


 俺はギルドホームに帰ってきて、皆を集めてセリアを紹介したんだが、どうやらセリア加入の経緯が気に入らないらしい。全員が恨みのこもった眼で睨んでいる。


「落ち着け。殺すぞ」


 俺が本場の睨みを利かせて言うと、大人しくなった。


「まあ戦闘職じゃないからギルドホームの生活面を担ってくれるわけだし、そう怒んなよ」


 俺は睨むのを止めて笑う。


「別にセリアちゃんを入れるのは問題ねえんだよ! 問題なのは娼館行ってこんな昼過ぎに帰ってきたことだ! 昨日俺とジンオウがどんだけ説教されたと思ってんだ!」


 よく見ると、リューシンはやつれ、ジンオウは落ち込んでいるものの肌の艶がいいように見える。……リューシンはダメだったか。


「知らねえよ。大体お前らが悪い。男なら一日中相手してやるぐらいの器量見せろ」


「ふざけんな! てめえ俺がどんだけしょげてると思ってんだ! 結局童貞卒業出来なかったしよ!」


「「「……キモい。最低」」」


 リューシンに非難の目が向けられた。……このまま責任をリューシンに押しつけよう。


「……かといってジークが人のことを棚に上げて言えることじゃないわよね?」


 だがしかし、そんな俺の考えはお見通しなのか、シュリナが俺に話を戻した。……くっ。さすがは俺の抑止力。読まれてるか……。


「俺は仲間探しの一貫として行ったんだ。結果仲間見つけたしな」


 俺には理由がある。……まあ、娼館じゃなくてもいいのは確かで、言い逃れは出来ないよな。


「……そんな言い訳が通用するとでも? いいから正座!」


 我らが副マスターは相当お怒りのようで、くわっと鬼の形相で俺を正座させる。


 そこから先に待ってるのは、女子達の罵倒だった。


 途中リューシンとジンオウを道連れにしといたから、まあいいとしよう。

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