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Dive in the world   作者: 星長晶人
第一章 仲間集め編

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悪魔とアンチ・ブレイズ

「おーい」


 俺は戦闘が終わったクアナに話しかける。


「あら。あれを見てあたしに話しかけるなんて、いい度胸ね」


 引いたけどな。


「まあな。血が出ないだけ、俺にはまだいける」


「……ふーん。それで、何の用?」


「いや、戦闘ん時のクアナを、改めてパーティーに入れようと思ってな」


「あたしを?」


「ああ。戦い方はともかく、強さは本物だしな。それに、キャラが面白い」


 ほぼ真反対の性格してるし。


「まあ、真反対の性格してるからね。あたしがドS。日常の方はドMなのよ」


 ……真反対なのか。


「んで、どうする?」


 パーティーに入るか入らないか。


「そうね。一日一回以上、ゴブリンの群れを虐殺していいんだったらいいわよ」


「オッケ。んじゃ決定だな」


 そのくらいなら全然いい。


「……この条件でいいなんて、変わり者ね、あなた」


「クアナだけには言われたくないな」


 性格変わる癖に。


「そうね」


 クアナは普通に笑って言う。……そうやって笑うと可愛いんだけどな。


「よし。んじゃ、ギルド作りに行こうぜ」


 ちょっと呆れた表情で俺を見ている皆に言う。何で呆れてるかは知らないが。


「ったく。天然野郎め」


「ホント、呆れるわ」


「……びっくり」


「意外だね」


「よくやるわ」


 何気に感心されていた。何だ?


「さっさと行くぞ」


 言って、場所は知らないが、ギルド作りに街へ向かった。


 ▼△▼△▼△▼△


「ここだ」


 リューシンが案内した、ギルド集会所に到着した。


「ここはギルド申請やクエストを受注したりするとこだ。重要だから場所は覚えておくように」


 了解した。


 そして、中に入っていく。


「あっちの紙が貼ってある掲示板のある方がクエスト受付、あっちがギルドの受付だ」


「んじゃ、さっさと申請するか」


 俺は受付にいく。


「ギルド申請したいんだが」


「はい。こちらに必要事項を入力して下さい」


 受付嬢に空中投影ディスプレイを渡された。……ふむ。ウインドウみたいなもんか。


「ん? ギルド名とか決めてないんだが?」


「でしたら、あちらの席でお決めになって下さい」


 そうするか。


「あっちの席に座ろうぜ」


 後ろにいる皆に言う。


「あの、難職のメンバーを集めてる人達れすよね?」


 二人の男女が話しかけてきた。


「そうだが?」


「私達も入れてもらえないれしょうか」


「とりあえず、ステータス見せてくれるか?」


 まずはそれからだ。


「はい」


 二人はステータスウインドウを開く。



 名前:レア

 職業:死して尚生きる者ゾンビ               〈STR+1000、DEF測定不能、                   戦闘時に全ステータス×10〉

 種族:元ヒューマン

 レベル:17

 HP 1700

 MP 0

 STR 2630

 DEF -9999(測定不能)

 AGI 1630

 DEX 1630

 INT 0

 MDF 0

 VIT 1630

 LUK 0

 振り分けポイント残数:0


 装備欄 防具

 頭:なし

 腕:なし

 胸:清楚なシャツ

 腰:清楚なスカート

 脚:清楚な靴


 武器

 なし


 スキル

 『ゾンビ』

 『死を越えた者』

 『裁縫治療』

 『馬鹿力』

 『問答無用』

 『一撃必殺』


 死して尚生きる者ゾンビ:死んでも生きるゾンビ。初期職ゾンビの二次職で、日常でもそのパワーを発揮する。ゾンビなので痛みを感じない。が、身体が脆い。



 名前:ガラド

 職業:建築大工〈STR+100、MDF測定不能〉

 種族:ドワーフ

 レベル:17

 HP 1700

 MP 0

 STR 1730

 DEF 1630

 AGI 1630

 DEX 1630

 INT 0

 MDF -9999(測定不能)

 VIT 1630

 LUK 17

 振り分けポイント残数:0


 装備欄 防具

 頭:大工の鉢巻き

 腕:根性のミサンガ

 胸:肩なしシャツ

 腰1:大工のズボン

 腰2:大工の上着

 脚:大工の靴


 武器

 両手:木の板

 右手:トンカチ

 左手1:ペンチ

 左手2:釘


 スキル

 『大工の意地』

 『大工の根性』

 『徹夜作業』

 『一生懸命』

 『建築』


 建築大工:様々な建物を建てられる大工。近接、大工が命。魔法をくらうと一撃死してしまう。建築の腕は一流。豪快な戦闘を見せろ。



 ……出ました、最強の難職。


「オッケ。入っていいぞ」


 あっさり許可を出す。攻撃くらうと死ぬが、このステータスならくらわないだろ。


「ありがとうございます」


 レアという、顔色が悪く、黒い長髪に赤い目をした、どこか清楚なお嬢様を連想させる美少女が言った。でがれになる微妙に呂律が回っていない。……死後硬直だろうか?


「ありがたい」


 ガラドという、筋肉隆々で無愛想な年上の男が言う。背中に木の板を背負っていて、格好はいかにも大工だ。


「自己紹介は後でするか。とりあえず、ギルド名を決める」


 十人テーブルに座って言う。


「決めるのはいいが、どうするんだ?」


「適当に案出してみろ。二人も遠慮なくな」


「一人ずつ聞いてみたらどうだ?」


 そうだな。


「じゃあ、リューシンから時計回りに」


「守護騎士団」


「守護はお前だけだろ」


「機械兵団」


「機械はお前だけだろ」


「不死鳥の騎士団」


「パクるな」


「……死神集団」


「死神はお前だけだし、怖いわ」


「剣士芸団」


「よくわからんし、剣使うのは三人しかいねえよ」


「中国四千年の歴史」


「団体じゃねえし、意味わからん」


「ぎゃ、虐殺集団」


「日常の方でさらりと怖いこと言うな、却下」


「ゾンビ軍団」


「ゾンビはお前だけだろ」


「建築会社」


「建築出来るのはお前だけだし、会社にすんな」


 ……とまあ、一通り出たわけだが。


「全部却下だ。で、他に案は?」


 個人的なもんばっかだ。


「ちぇっ。じゃあ、ジークが何か出せよ」


 皆不満そうだ。……仕方ないか。


「……アンチ・ブレイズ」


「……ちょっとカッコいい上に、アンチって部分がさりげなく難職を表してやがる!」


 リューシンが大袈裟に言う。……そこまで考えてないけどな。


「俺はこれでいいと思うが?」


「まあ、今までのよりはマシよね」


 うんうん、と頷く。


「反対のヤツいるか?」


 周りを見渡すが、反対のヤツはいない。


「んじゃ、ギルド名はアンチ・ブレイズ」


 ディスプレイに入力していく。


「次はギルドマスターだな。多数決でいいか?」


 めんどいし。


「いいんじゃないか?」


 んじゃ、多数決でいっか。


「せーの、でいいと思うヤツに指差す。もちろん、自分はなしでな」


 そんなヤツいないと思うが。

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