悪魔と新メンバー
ーー八時半ーー
「ん~」
伸びをしながらログインする。
「……時間ピッタリかよ。もっと早く来るとかないのか」
もう皆来ていた。
「俺は待ち合わせにピッタリに来るタイプだ」
残念ながら。
「それで、掲示板にメンバー募集をしたらどうする?」
来るまで待つしかないと思うが。
「来るまで待つしかないだろ。それか、軽くフィールドにいて、見つかったら待ち合わせするとか」
それもいいな。
「けど、待つ方でいいと思うわよ。相手を待たせるのは駄目だと思うわ」
まあ、誘う側だしな。
「じゃあ、メンバー募集を掲示するか。え~っと? 難職っぽい、回復、支援出来る人募集してます、っと。これでいいか?」
もう書き込んだらしい。
「ああ。待ち合わせはここでいいだろ?」
「そうだな」
どんなヤツが来るんだろうな。ちょっと楽しみだ。
▼△▼△▼△
「え~っと、難職のメンバーを募集してるのってここで合ってますか?」
数十分後、俺達を三人が訪ねてきた。
「そうだが、お前らは掲示板見て来たのか?」
丁度俺の目の前に来たので、俺は対応する。
「はい。とりあえず、レベル的には二次職になってるので問題ありませんが、ステータスを見てください」
三人はステータスウインドウを開く。
名前:ディシア
職業:ブレイドサモナー 〈STR、INT+100〉
種族:ホビット
レベル:15
HP 310
MP 520
STR 450
DEF 15
AGI 15
DEX 150
INT 450
MDF 15
VIT 150
LUK 150
振り分けポイント残数:300
装備欄 防具
頭:なし
腕:なし
胸1:魔導士のマント
胸2:灰狼のパーカー
腰:戦士のズボン
脚:快速の靴
武器
なし
スキル
『剣召喚』:【木の剣】 【鉄の剣】
【鋼鉄の剣】 【鋭い剣】
『鷹の目』
『意地の力』
ブレイドサモナー:異次元から剣を召喚し、敵を切り裂く。自分では持てないが、たくさん飛ばして敵を葬ろう。持てなくても気にしない。ちっちゃいこと~は気にするな♪
名前:シャリア
職業:五行術士〈全ステータス+100〉
種族:ドラゴニア
レベル:15
HP 400
MP 550
STR 550
DEF 250
AGI 175
DEX 250
INT 550
MDF 400
VIT 250
LUK 175
振り分けポイント残数:300
装備欄 防具
頭:木の冠
腕:火の腕輪
胸1:土のローブ
胸2:土のシャツ
腰:金のスカート
脚:水の靴
武器
右手:五行の杖
スキル
『五行術』:木 【木林】 【木突】 【木弾】
【森羅万象】
火 【火炎】 【火球】 【火柱】
【灼熱烈火】
土 【土石】 【砂嵐】 【岩壁】
【守護岩石】
金 【金化】 【金塊】 【金剣】
【金色祭壇】
水 【命水】 【神水】 【水纏】
【仙水牙城】
『索敵』
『問答無用』
『圧倒』
五行術士:中国発端の五行説。それを操る術を見つけた者。私に操れない物はな~い! はっはっはー! ……ゴホン。遠距離から敵を葬れ。
名前:クアナ
職業:糸操作士〈STRとAGIが+100 DEXは測定不能〉
種族:ホビット
レベル:15
HP 150
MP 150
STR 400
DEF 75
AGI 400
DEX 9999(測定不能)
INT 0
MDF 75
VIT 75
LUK 45
振り分けポイント残数:300
装備欄 防具
頭:綺麗な髪飾り
腕:美しい腕輪
胸:白蛇のワンピース
腰:白蛇のワンピース
脚:白のヒール
武器
両手:ピアノ線
スキル
『糸操作』
『糸戦術』:【首切り】 【首吊り】
【網ロック】 【バラバラ】
『神の手』
『必殺』
『万能な手』
糸操作士:両手の十本の指から糸を出し、操る者。ピンと張ればどんな敵でもバッサリ。レベル×100の長さまで糸を伸ばすことが出来、それを指だけで操る神的器用さを持つ。
……おい、色々ツッコミたいぞ。
「……とりあえず、自分のどこが難職なのか言ってみろ」
「僕はDIWでは当たりと言われているソードサモナーの次なんだけど、違ったみたいなんだ。βテストだと自分で剣を使えたのに、僕は飛ばすだけなんだよ」
俺が敬語を使わないからか、本来の口調に戻したらしい。
ディシアという、背が低くて童顔の少年は、黒髪黒目で、藍色のローブに藍色で服を合わせていた。見た感じ、生意気な小僧って感じだ。
「私は、まあ、支援も回復も出来るからマシなんだけど、五行術はSTRとINT、両方高くて威力が増すのよ。近接ならSTR、遠距離ならINTって出来ないから、振り分けポイントで何に振ろうか悩み中よ」
三人共振り分けポイントは全部残してるみたいだけどな。
シャリアという、紺の長髪に黄色い瞳孔が縦の竜目を持つ美少女は、緑色の冠、赤の腕輪以外、ローブ、上下の服、靴は紺で統一されていた。しゃべり方とかはシュリナと似てるが、シュリナの生真面目さが抜けたような感じだ。
「私は、あの、戦いになると性格が変わっちゃうんです。性格が変わると戦えるんですが、あの、今は戦えないんです。職業が職業なので……。私、血を見ると気絶しちゃうので……」
ふむ。DIWでは、クリティカルはもちろん、急所や一撃死がある。急所は、そこに攻撃が入るとダメージが少し増える。一撃死は、人間なら首を切り落とすとか、心臓を刺すと問答無用でHPが0になる。さらに、何故か一撃死の時だけはグロテスクな死に方、つまりは出血がある。
……いらねえシステムだよな。
クアナという、上から下まで白で統一されたファッションの美少女は、白い長髪に白い瞳。背が低く、童顔で上目遣いだ。気が弱そうだな。しかし、目を引く所がある。……胸だ。その大きさは半端ない。……ワンピースが破けそうなくらい、と言ったら伝わるだろうか? とにかく、巨乳だ。
クアナはグロいのが全てダメです。
一撃死させないためには、腕や足なんかを切り落とさなければならないので、クアナは難職だと思っています。
ぶっちゃけ、二重人格なので難職ではないという……。
……後々、苦戦することになりますが、今は強いです。




