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23 仕事と観光

 適当に寄った町で馬車などを売り、エーゼンスットを出て十五日ほどでセーゲントに到着する。以前寄った時から約半年経っていた。

 タンター子爵家からきた男もいまだ一緒に行動している。さすがにこれだけ一緒に行動していれば自己紹介くらいはしており、フレイド・グリーンゲイルという名だとわかった。

 本格的な旅支度などしていなかったフレイドは手持ちの宝石を売って、準備を整えていた。なにかあった時のため、常に宝石を一つ持ち歩いているのが役に立った。


「こんにちは」


 玄関前を掃除しているリンドに声をかける。


「あら、二人とも久しぶり! 元気にしていた?」 

「はい。今回も泊まりたいんですけど部屋空いてます?」

「大丈夫。今回は三部屋かい? それとも四人部屋でもとる?」


 フレイドを仲間と判断して問いだった。それに裕次郎は首を横に振って、三部屋を頼む。

 荷物を解いた裕次郎はお土産の蜂蜜やぬいぐるみを持って、セリエを誘ってティークを探す。フレイドは部屋でのんびりと疲れをとっている。

 ティークは裏庭で洗濯物をしていて、姿を見せると二人との再会を喜ぶ。

 バールが早速蜂蜜を使ったおやつを作り、三人で食べながら話し、再会を楽しんだ。


「今度はどれくらいいられるの?」

「特に予定はないから、この前みたいに慌しいことはないよ」

「ほんと? お姉ちゃんも一緒に遊べるね!」


 慕ってくるティークに戸惑いながらも、セリエは若干ぎこちない微笑みを向け伸ばされた手を取る。

 パクの散歩に行くというティークに二人はついていく。ベッセやビアナといった懐かしい顔に会い、少し話して散歩を続ける。

 友達と会って、遊ぶというティークとわかれ、二人はそのまま散歩をして宿に戻る。

 夕方になり、一休みしたフレイドがでかけ、そろそろ夕飯かなと思っている二人に客がきた。

 知らせにきた従業員の話で、ボルツからの使いだとわかる。


「男爵の従弟から夕食の誘い?」

「うん。以前一度だけ会ったことがあるんだよね。なんで誘いなんか」

「ここの男爵代理も裕次郎のことを噂で聞いたんじゃない?」

「それしかないかぁ。めんどうな。用件は断ればいいか」

「簡単なものなら聞いてもいいとは思うけどね。それをきっかけに何度も呼ばれるようなら出て行った方が面倒は少ないでしょうね」


 一度は行くことにして、セリエは残ってもらう。ないとは思うが、また毒殺なんて目にはあわせたくない。

 正装なんかもっていないので、そのままで使いにきた者と一緒に男爵家に入る。今回は本宅に通された。そのまま食堂まで案内される。そこにはボルツとクーシとフレイドがいた。

 久しぶりに会う二人に頭を下げた後、フレイドを見る。


「フレイドさんなんでここに?」

「ボルツ殿とは顔見知りでな、挨拶にきていたのだよ」


 ボルツの従兄とフレイドの主が友達で、その繋がりで何度か会ったことがある。近くに来たのだから挨拶しようと思ったのだ。


「久しぶりだ、サワベ殿。各地での活躍を噂で聞いている」

「アリガトウゴザイマス」


 思いの篭らない返事に、フレイドから話を聞いていたボルツは苦笑を浮かべた。

 椅子を勧められ、食事が始まる。以前の経験から最初は少しだけ口に含み、慎重に味を確かめて大丈夫だと判断すると普通に食べていく。


「すいぶんと警戒していますな?」

「警戒するにこしたことはないし」


 フレイドにそう答えて、食事を続ける。無礼だと怒られても仕方ない行為だが、ボルツは怒ることなく流す。

 どこでなにをしていたかなど、質問に答えながらの食事になり、デザートまで進む。


「フレイドさんから聞いたのだが、依頼を断っているようだが」

「ええ、貴族の依頼はどうも気が進みません」

「そこを曲げてもらえないだろうか? ヨムルンゾ様は立派な方なのだよ。きっと君にもよくしてくださる」

「口裏あわせていませんか?」

「そう思われるのも無理はないが、本当に良い方なのだ。従兄殿も世話になっている。私としても心配事は減らしてさしあげたい」


 このとおりだと頭を下げるが、裕次郎には偉い人が頭を下げたという事実もあまり意味はない。頭を下げることは交渉手段の一つだが、その意味を理解しきれない者にはいい手にはならない。

 反応が鈍いことに、ボルツもフレイドも困ったと溜息を吐いた。


「もし引き受けるとしたらどのような条件が必要なの?」


 静観していたクーシが裕次郎に聞く。


「絶対安全、ですかね。貴族の事情に振り回されるのは嫌です」

「貴族に対して畏敬の念が低いのね」


 感心したような呆れたような、いつぞやのセリエと似たような反応を示す。


「一度は私の主を信じてもらえないかしら? このようなことで嘘を吐く人ではないのよ。相手も息子を救うためなら大抵の我侭は聞くでしょうし」

「自分で言っておいてなんですが、絶対安全なんて無理ですよ? それを我侭でも求めて頷くんでしょうか? はじめから無理を承知していい加減な思いで承諾されて困るのはこっちですし」

「本気で約束を守ると誓ったとすればどうかしら? 契約に関しての魔法の品があったはず。それを使えば約束を破れば失明といった代償を負ったはずよ」

「んー……それくらいしてくれるならいいかもしれない」

「本当ですか! 主にその旨を伝え、必ず通るようにしますっ」


 希望が見えたフレイドは喜びを顔一杯に表し、立ち上がる。クーシに深々と頭を下げて座り、美味そうに酒を飲む。


「承諾したってわけじゃないんだけど……聞いてないな」


 聞き流しているのか、ようやく役目を果たせて嬉しく聞こえていないのか、フレイドの中では条件を守るなら行くことになってしまったらしい。

 こういった流れになるとわかって話しをふったのかとクーシを見るが、表情に変化はなく心中は読めない。


「無視して逃げてもいいんだけど」


 試しに呟いてみる。これにどのような反応を見せるか探りを入れる。

 フレイドは無反応だが、クーシはほんの少しだけ動きを止めた。フレイドは嵌める意図はなく、クーシは誘導した可能性が高いというころだろう。

 少しでもおかしな雰囲気を感じたら薬を作らず即逃げると三人に聞こえるように言って、裕次郎も酒も飲む。口に合わなかったのか表情が歪み、酒を割るためにおかれていたジュースで口直しをした。

 夕食を終えて、宿に戻るとセリエとティークの二人と宿前で会う。髪が湿っており、風呂帰りとわかった。

 そのままセリエと一緒に部屋に戻り、行くことになったことを説明する。


「いつまでもフレイドについてこられるのもどうかと思うし、いいと思うわよ」

「ラブラブ二人旅邪魔されたくないしね!」

「ラブラブかどうかはおいといて、人目があると気を抜けないし」


 裕次郎はそばにいて当たり前だという証言だろう。

 少しずつ進展してると実感でき、裕次郎は笑みを浮かべた。

 翌日すぐに出発するということはなく、五日ほどのんびりと過ごす。ティークにのんびりと過ごすと言ったことを守ったのだ。フレイドは一緒に行こうとしていたが、待ちきれず子爵家のある場所を告げて、先に出発していた。

 六日後の朝、ティークたちに見送られて二人は子爵家のあるリピークスに向かう。

 リピークスはセリエの故郷のあるフィッツーネの近くにある。そこともう二つの町村を合わせた領土がタンター子爵の領土だ。

 故郷に寄らなくてもいいのかという裕次郎の問いに、誰もいないからとセリエは首を横に振る。

 リピークスに着いたのは八月の半ばにさしかかろうかという頃だ。再び暑さ対策の化粧水が活躍する中での到着だった。

 馬車を預けて、子爵家の場所を近くを歩いていた警備兵に聞く。


「子爵様の屋敷は、この道をまっすぐに行くと右に大きな屋敷が見えてきます。そちらが子爵様の家となります」

「どうも」

「いえ、お困りのことがあればまた声をかけてください」


 丁寧の答えた兵は巡回に戻っていく。


「やけに丁寧な人だったけど、ここらの警備兵ってみんなあんな感じなのかな」


 門番も威圧感の少ない柔和な人たちだったことを思い出す。


「そうだとすると、子爵の人柄とか教育とかが優れているのね」


 セリエも感心したように去っていく兵を見送った。威張ったところのない兵は旅をしていてもそうは見かけず、子爵の誠実さが兵にも現れているように思えた。

 教えられたとおりに進み、子爵邸の前に立つ。

 家を見上げている二人に、門番が近づいてきた。不審者を見るような目ではなく、なにかに気づいたような表情だ。


「もしかしてお二人はサワベ様とセリエ様でしょうか?」

「そうですが」

「お待ちしておりました。どうぞこちらへ」


 笑みを浮かべて一礼し、二人を先導する。

 ここで兵に追い返されるようなら喜々として去ろうと思っていたりした裕次郎は、拍子抜けして後をついていく。

 建物に入り、メイドと案内を交代した兵は一礼して去っていく。メイドに連れられ客室に入ると、十分ほどでフレイドと四十半ばの穏やかな雰囲気をまとった男とその男と似た雰囲気の二十過ぎの男が入ってきた。若い男は杖を使っての移動で、治療を必要としているのは彼だとわかる。


「はじめましてヨムルンゾ・タンターと言います。この度は遠いところをわざわざありがとうございます」

「私の治療のため、遠いところからありがとうございます。ヨムルンゾの息子でアガルタと言います」


 親子が頭を下げ、裕次郎たちも頭を下げる。偉ぶったところのない親子からは人柄の良さが滲み出していた。この人たちは無条件に信じられる、そんな雰囲気すらある。

 いい人オーラがすごく、疑ってかかっていた裕次郎とセリエは押され気味だ。


「えっと診察はしなくていいんですよね?」

「はい。治し方はわかっているんですが、薬を作るのが難しく」


 アガルタが長袖シャツの袖を捲り、腕を裕次郎たちに見せる。服の下には灰色の斑紋が点々とあった。

 これは特殊な魔物から噛まれたことで発生する病気で、すぐに死ぬようなものではないが確実に早死にする類のものだ。薬で症状の進行を抑えることは可能だが、体が薬に慣れてしまい一時しのぎにしかならない。


「必要な薬の名前は?」

「リテアギマ軟膏、私に必要とされているのはそれですね」


 裕次郎の知識の中にその名はあった。ツアに必要とされるプラッカと同じように回復剤を材料とする薬だ。使い方は寝る前斑紋の出ている場所に塗りこむだけ。それを続けていれば三日ほどで斑紋が薄れていき五日で消える。


「作ることは可能ですが、材料は?」


 気負ったところのない言葉に三人は嬉しげな表情を浮かべた。


「もちろん揃えています」


 ヨムルンゾがしっかりと答えた。これまで得たツテを使い、問題なく集めることができた。

 早速作ることになり、客室に案内される。そこに揃っていた材料を見て、裕次郎は少し困ったような表情を浮かべる。

 ヨムルンゾが調達してきた回復剤が黄色なのだが、確実に作りたいなら緑の方が良かったのだ。このまま黄色を使うか、自分で作ってしまうか少し悩む。

 

「どうかしました?」


 隣に立つヨムルンゾが悩んでいることに気づく。そのヨムルンゾをじっと見て、どうしようかと思う。この人に回復剤を作れることがばれても大丈夫なのか。黙っていてくれと頼んで、黙ってくれるのか。

 回復剤のレシピを知っていて作れる者は貴重だ。上手く使えば財産を増やすのは容易いし、政治的な材料にもなりうる。


「いえ、なんでも」

「なにか問題があればなんでも言ってください」

「ええ、その時は遠慮なく」


 三人は邪魔になるからと部屋を出て行き、残ったセリエが裕次郎に近寄る。


「で、なにが問題なの?」

「やっぱりばれてたかー」


 ヨムルンゾは自信なさげだったが、セリエは確信を持って聞いた。一年以上の付き合いになるのだ、ちょっとした感情の動きぐらいは察することができる。


「回復剤があるじゃん? あれが黄色だと薬作りを失敗する確率が。緑ならほぼ大丈夫なんだよ」

「緑は裕次郎作ることができてたわよね」

「うん。それで自分で作ったものを使うかどうかってね。黙って使えればいいんだけど、馬車から材料取ってくるとばれそうだよね。それで回復剤が作れることをばらすかどうか迷ってた。頼めば黙っててくれると思う?」

「雰囲気的には悪い物は感じなかったけど……たしかに迷うわね。ああ、事情を話して取り寄せてもらったら?」


 なにも自分で作らなくていいじゃないと代替案を出す。

 あ、という表情を浮かべて裕次郎はそれでいこうと頷いた。

 旅装を解いた裕次郎は、掃除をしていた使用人に案内してもらいヨムルンゾの執務室まで連れてきてもらう。

 ノックをすると返事があり入る。入って来た人物にヨムルンゾは意外といった表情を見せる。


「おや、どうしました?」

「実はですね」


 黄色では失敗する可能性があると話していく。複数能力上昇薬を作る時に何度も失敗しているので、必ず成功するとは言いきれなくなっている。実のところこちらに来る時に施された細工のおかげで、既製品は極端に手を抜かなければ失敗はしない。作成がとても難しい薬と知識にあるので、それをまにうけたのだ。


「そうでしたか。ですが難しいかもしれません」

「どうしてですか?」

「できるだけいいものをと頼んで黄色が送られてきたのです。緑はないのかと聞くと、緑を作れる作り手は死んでしまっていて、今育てている最中なのだとか」

「なるほど。じゃあ黄色で作るしかないか」

「そうなりますね。よその土地にはあるかもしれませんが、注文してここに来るまでに使用期限が切れる可能性もありますし。ちなみに黄色の成功確率は?」

「六十パーセント弱」

「半々ですか」


 緑だと八十パーセントを少し超えるくらいだ。これは裕次郎以外の熟練薬師を基準としたものだ。何度も挑戦すればいつか成功するが、そうほいほい集められるほど材料は安価ではない。

 今回の量だと二回で成功する必要がある。それ以上は治療に足りなくなる。

 これは確実を求めて緑を作った方がいいかもしれないと考え出す。


「とりえず頑張ってみます」

「お願いします。こちらでも緑の回復剤を探してみます」


 一度は黄色で作ってみようと決めて裕次郎は執務室を出た。

 薬が完成する二日で、夕食をともにしてアガルタが病気になった経緯を聞けた。

 今から六年近く前、護衛兵と一緒に街の外に出て町民が遊んでいるのを見かけたらしい。街の周辺の魔物は兵がよく排除しているので安全で、町民が遊びに出ることがある。その町民たちも離れすぎは危ないとよくわかっていたが、運悪く腹を空かせた魔物集団に鉢合わせた。町民を守るため兵たちは迎撃に出て、アガルタは町民と一緒に街に戻っていた。その時に兵を避けて接近した魔物がいて、町民を狙った。アガルタは狙われた町民を身をていして守り、腕を噛まれ病気が発症したのだ。これを知った庇われた少女は、申し訳なさと恩返しのため子爵家に押しかけるように奉公に来て、給料無しで懸命に働いた。奉公に来た当初周囲の視線は冷たかったが、それに負けず働き続けた。それが縁となり、アガルタと少女は後に結婚に至る。

 ちょっとした演劇になりそうな話だった。

 庇われたメイドに頭を下げられたりしながら薬を作っていき、寝かせた薬が無事できているのを見て、裕次郎は杞憂だったかと胸を撫で下ろす。

 完成品を持ち、裕次郎はタンター親子の前に座る。テーブルには契約書がある。


「これが約束の契約書になります。既に腕一本動かなくなるという契約に設定しました。あとはサワベ殿が手を置いて、魔力を注げば契約完了です」

「いいんですね?」

「ええ、もし契約を破ったとしても子のためならば腕一本惜しくはありません」

「いや破られると困るんだけど」


 きちんと約束を守るための契約書だ。約束を破るという話は不安を煽る。

 裕次郎はジト目になり、ヨムルンゾは苦い笑みを浮かべた。


「これは失礼。このヨムルンゾ・タンター、交わした約束を破る気はありません」


 契約内容は、裕次郎が薬を作ったことを誰にも話さない。裕次郎がここにいる間厄介事に巻き込まない。薬が効果を出さなかった場合契約は無効という三つだ。最後は念のために裕次郎が付け加えた。

 再度確認するように裕次郎はヨムルンゾを見て、それにヨムルンゾは頷きを返す。

 契約書に手を置いた裕次郎が魔力を注ぎ手を離すと、契約書はひとりでに浮いてヨムルンゾに近寄って塵となり、体にまとわりついた。


「これが薬となります。変に濁ったりしていないんで成功しているかと」

「ありがとう!」


 待ちに待った薬が目の前にあり、ヨムルンゾは裕次郎の手をとって感謝を伝える。フレイドは涙ぐんで、アガルタは嬉しげに薬を抱いた。

 使い始めて三日で調べたとおり斑紋が薄れて、五日目には気だるさなどが完全に消えた。

 アガルタとヨムルンゾだけではなく、他の家族や使用人たちにも感謝され盛大に宴が開かれた。街を上げての宴にしたいくらいだったが、裕次郎のことを隠すという約束なので派手にはできず屋敷内の大広間を開放しての宴となった。

 ヨムルンゾとフレイドはめでたいと連呼し、顔を赤くしつつ酒を飲む。アガルタは件のメイドと見つめあい、二人だけの世界に浸っている。アガルタの母と妹は、裕次郎に何度も感謝を告げた。

 再びセリエのドレス姿を見ることができ、裕次郎的にも満足いく宴だった。

 翌朝メルモリアの時のように悲鳴で起こされるといったことはなく、爽快な目覚めだった。酒を飲みすぎたヨムルンゾとフレイドは二日酔いで気分がいいとはいえなかったが。


「おはようございます、お二方」


 食堂に入ると、出会った頃とは比べ物にならない顔色とはつらつとした声でアガルタが挨拶してくる。


『おはようございます』

「父とフレイドは二日酔いで食欲がないということなので、食事を始めましょう」

「昨日あれだけ飲めば二日酔いにもなるか」


 浴びるようにとはあれのことを言うのだろうと思える飲みっぷりだったのだ。それほど息子の完治が嬉しかったのだろう。

 苦笑とちょっとした嬉しさを浮かべつつ、アガルタは挨拶を済ませて食事を始める。


「お二人は今後どうするのですか?」

「特に予定はないんであちこちをぶらぶらと。近場で見所のある場所ってありますか?」

「そうですね……西に遺跡がありますね。地下遺跡で、昔のままの形を保っていますよ。そこを利用してワイン作りもされています。一度くらいは行ってみるのもいいかもしれませんね」

「遺跡か」


 どうするとセリエを見る。

 二人が遺跡を見たのはバグズノイドのところが初めてで、のんびり見回ってはいないのだ。安全に見ることができるなら行ってみるのもいいかもしれないと思う。


「この屋敷を中心にでかけてください。恩人のあなた方ならばいくらでも滞在してもらってかまいませんから」


 この言葉は本気で、一ヶ月どころか一年の滞在でももてなすつもりでいた。そこまでの滞在は二人が遠慮するが。

 十五日くらいは滞在して各地の有名どころをじっくり探すのも悪くないと、しばらく厄介になると頭を下げた。それにアガルタも子爵夫人もその娘も快く頷きを返す。

 アガルタが地理に関しての本を書庫から出してくれることになり、朝食後はそれを見て自室で過ごす。


「ヘプシミン南部に虹の庭園って場所があるんだってさ」

「どんな風景なのかちょっと興味があるわね」


 そこは生きている遺跡で、定期的に噴水が動き、虹が人工的に作られるのだ。夏場は涼しいこともあり、人気の観光地となっている。


「こっちには疲れ知らずの温泉なんてあるわ」


 場所は王都から北西。ここリピークスから少し南に行ったところだ。

 自然の薬草湯で、疲労回復によく効く温泉だ。冒険者や傭兵が立ち寄る人気の湯となっている。


「混浴?」

「一番に聞くことがそれ?」

「大事なことだよ」


 残念ながら違う。荒くれ者が多く集まるので、はめを外さないように男女別となっている。


「ほかには紅葉の綺麗な風切山ってところもあるわ」

「これからの時期だとちょうどよさそう」


 あと二ヶ月もすれば見頃だろうか。

 山の由来は、立地上の関係か冬から夏にかけて強風がよく吹き、それを越えて荷運びをする。風を切って進まなければいけない山ということでその名がついた。

 

「こっちには果物の名産地なんてのがあるね。果物好きとしては一度くらいは行ってみたいんじゃない? 果物を使ったお菓子とかたくさありそうだ」


 それらを想像したのかセリエの表情が少し弛んだ。

 借りた本には観光地ばかりではなく、大陸中の危険な場所も載っていた。三魔域は当然として、肉食蟹で溢れるバニッサ湖、常に視線を感じる見られの荒野、夏だろうが冬だろうが年中昼夜四十度を越す大熱砂漠、毒草や毒を持った生き物しかいない死の森、大カマキリが闊歩する切り裂き魔の草原などなどだ。

 楽しげにこれからの予定を語り、紙に各地の情報を書き込んでいく。ついでにこれまで移動した場所を思い出しながら、簡単な地図も作っていく。


「こうして書いてみると、あちこち行ったわね」

「十年後には、大陸中回っているかも」

「このペースだとありえなくもない、のかしら?」


 旅の目的があちこちぶらぶらすることと言っていたのを思い出し、ありうると頷いた。それに付き合い、安心して暮らせる土地を探すのも悪くないと思える。セリエは目的を安住の地を探すことと決めた。

 二人は遺跡に行って、温泉に行くことにした。そのまま旅に出てもいいが、ヨムルンゾがお礼として馬車の強化を提案してそれを受けたため、受け取るために戻ってくる必要があった。

 馬車の強化は魔法を使って行われ、頑丈さを増し、振動も減らすという旅をしていてありがたい仕様になる。効果を出すには精製された地晶か魔力が必要となるが、魔力に余裕のある裕次郎にとって悪い改造ではなかった。魔力を使わない場合に必要な精製された地晶の値段も八千ミレと高すぎることはなく、懐にも優しい。

 ちなみに改造費は二百万強とこれまでで最大の報酬だった。

 旅の準備でもしようかと思った二人だが、子爵夫人からお茶に誘われ、そちらに行くことになった。


「こんにちは。お二人ともこちらへどうぞ」

「料理長が腕によりをかけたお菓子がありますよ」


 ヨムルンゾの妻リアーテと娘のベイルが手招きする。


「お招きありがとうございます」

「ありがとうございます」


 作法の則ったセリエの礼に続き、たどたどしく裕次郎が頭を下げる。それに微笑みを向けて無作法を気にしない。

 二人が椅子に座ると、リアーテがもう一人いた三十ほどの女を紹介する。


「こちらは当家の医師兼薬師でディートと言います」

「初めまして。今日はサワベ殿に話を聞きたく思い、押しかけてしまいました」


 自分ではどうにもできなかった病気を治せた裕次郎は、自分以上の薬師だろうと確信し学べることがあるはずだと参加させてもらったのだ。

 早速お茶会が始まり、ディートが裕次郎に話しかけていく。

 隠すものはしっかりと隠しながら答えていったが、それでもディートにとって十分すぎるほどの時間だった。知らなかった薬やより効果的な材料の組み合わせなど、勉強を怠ったつもりはないが知らないものが多かった。

 セリエは聞き手に回り、適度に相槌を返しつつお茶を楽しんでいた。無理矢理話題を振ることなく、タイミングを見計らっての問いかけにセリエは不快なものを一切感じていない。ところが話が化粧品のことになって相槌を返すだけではいられなくなった。


「セリエさんは腹荒れや髪が痛んだりしていませんが、なにか秘訣でもあるのですか?」

「お父様の部下にも女の兵士がいますが、皆肌質などの維持に苦労なさっているんですよ」


 荒事もある旅をしていて、妻たちと同じ肌質髪質というのは関心を引くのに十分だった。

 敵意や戦意とも違う気迫に、セリエはわずかに引く。


「秘訣とかはない、です。私はただユージローが作ったものを使っているだけですし」

「サワベさんが作っているのですか?」

「薬だけではなく、そのようなものまで作ることができるとは」


 二人の視線が裕次郎へと向けられる。

 どこぞの製品ではなく、裕次郎作ということで関心が裕次郎に移り、セリエはほっと安堵の溜息を吐く。


「サワベさん? セリエさんの化粧品をあなたが作っているというのは本当ですの?」

「本当ですけど」

「是非っ作り方を!」


 セリエと同じように、気迫に押され下がる。

 ディートの目も好奇心に輝いた。


「隠すようなものじゃないんでいいですけど」


 まずは使っている材料を言っていき、ディートがメモしていく。材料の一つである治癒促進薬は他の高級化粧品にも使われていて、予想外というわけではなかったが、毒とされるものまで使っているのは予想していなかった。


「ベッフィの笹草って猛毒じゃないですか。本当にそんなものを?」

「猛毒なのは葉と根で、根に近い茎は比較的弱い毒。それを潰して、五倍の水に一晩浸すと弱くなります。材料にある、ミジト蛙の粘液でさらに弱まり、肌に刺激を与えるだけの微弱な毒になります。適度な刺激が肌を活性化させます」

「刺激か、そういう健康法や温泉があったわね」


 覚えがあるのだろうディートは頷く。

 話は作り方に続き、それもしっかりとメモして話は雑談に移っていった。

 翌日旅の準備を整えた二人は、久々に歩きで旅をする。ヴァインも一緒だ。

 日が暮れる少し前に遺跡のある村に到着した二人は、ヴァインを預けて宿を探す。


「なんかまた雰囲気が」

「ええ、重いわね」


 また騒動が起こっているのかと二人は溜息を吐いた。ワクムムットのように誰かを悪意にさらそうといったものは感じない。なにかよくないことがあって、それに町人が落ち込んでいるといった感じだ。

 巻き込まれなければいいなと思いつつ、宿に入る。

 二部屋とり、お金を払う時に宿の主人から忠告を受ける。


「あまり夜遅くに出歩かない方がいいですよ。最近はどの店も早めに店を閉めますし」

「なにか理由があるんですよね?」


 裕次郎の言葉に特に隠す気はないのか、頷く。


「十日ほど前から死体が村をうろつくようになりまして」

「魔物じゃなくて?」


 セリエの確認に、もう一度死体だと言った。

 埋めたばかりの死体が動いているのを見た者がいる。死んだと誤診されたわけではなく、痴情のもつれで腹を滅多刺しにされて誰が見ても死んだとわかる状態だった。


「動いてなにかするんですか?」

「いや、うろつくだけでなにか壊したり、誰かを殺したりはしていないんだ」

「一応無害なんだ」

「無害といえば無害だが、やはり気味悪くてな。冒険者に解決を依頼している」

「早く解決するといいですね」

「ほんとだよ」


 鍵を貰い部屋に向かう。

 荷物を置いて、裕次郎は夕食を一緒に食べるためセリエと食堂に向かう。

 料理を頼んだ二人は、届くまでの暇潰しにここで起きている事件のことをなんとなく話す。


「死体が動く。気味が悪いとは思うけど、死人が帰ってきたと喜ぶ人もいるのかしら?」

「いないと思う。意思があるわけじゃなさそうだし、死後何日も経っていたらとても見られる状態じゃなさそうだよ」

「それもそっか。死体が動くなんてこと初めて聞いたけど、原因って魔法関連なのかしら」

「魔法は知らないけど、作成禁止された魔法薬に死体を動かすものはあるね」

「その話、本当か?」


 少し離れていたテーブルで食べていた冒険者たちが、関心をひかれたように裕次郎を見て、その中の一人が声を発した。


「どちらさん?」

「俺たちは今回の事件解決を引き受けた者だが」

「ふーん、薬があるのかってだけど本当。死体動薬って魔法薬。動かした死体に細かな命令を下せるわけじゃないから、大して意味のない薬だけどね」


 下せる命令は歩け止まれといった次元のもので、どこそこに行ってなになにというものを取ってこいという命令すらこなせない。


「なんでそんな薬があるの?」


 セリエの問いに裕次郎も首を傾げた。死んだ人を生き返らせたい、そういった願いの過程で生まれた薬なのではとあたりをつける。その予想はあたっていた。今から七百年ほど前にできた薬で、これを作った者は結局願いを叶えることはできなかった。


「どうにか死体を元の状態に戻せないか? 進展なくてな、死体が元に戻れば犯人はなんらかのアクションを見せると思うんだが」

「薬で動いているんだから、薬の効果を打ち消せばいいのよね。そういった薬ないの?」


 解決を望んだわけではなく、好奇心からセリエは聞く。

 少しだけ考えて、裕次郎は口を開く。


「毒には毒消し、火には水。対になるものをぶつければ、効果がなくなる。じゃあ動く死体の対になるのは?」


 好奇心に応え、謎かけのように問い返す。


「動かない生きた人間、かな。つまり人間を動かなくさせる薬が答え? 毒? でも既に死んでるのに毒は効きそうにないわよね」

「火を消すのに効果的なのは水だけじゃないよね」

「小さいものなら風でも消えるわよね。土をかぶせてもいい。対になるのは一つだけじゃないって言いたいのね……物理的にならロープで縛るって方法も取れる」


 セリエなりの答えを出し、裕次郎は悪戯めいた表情を見せる。


「クイズのように言っておいてなんだけど、ちょうどいい薬はないんだよね。セリエの言ったようにロープで縛るなり、手足を斬ってもう一度埋めるってのが答えになると思う」


 ゲームだと動く死体はアンデッドというくくりになり、聖水などが効果を発揮するのだろうが、この世界では死体の状態で動く魔物はいないのだ。地球ではアンデッドだとされる吸血鬼がこちらにもいるが、血と魔力を吸う魔物であってアンデッドではない。

 薬は死体を動かすというだけで、怪力や無限の再生力を与えるわけでもない。動かせないようにすればロープを解くという知能もないので、簡単に動けなくなる。


「元に戻せすことはできないけど、動く死体の数が減れば犯人はなんらかの反応みせるかもしれないよ」

「何の罪もない死体を斬るってのは」

「セリエが言ったようにロープで縛ってまた埋めればいいだけ。絶対斬らないといけないなんてことはない。動いていても死んでるんだから、生き埋めってわけじゃないしね」

「ああ、そうか」


 あちこち崩れ落ちている死体に触るのは気が進まないが、このままなんの進展のない状態よりはましだと、依頼を受けた冒険者たちは今夜から死体を埋めなおす作業を始める。

 夜が明けて二人は、遺跡に入る。入り口は町の中にあり、誰でも入ることができた。暗く静かというイメージを持っていたが、あちこちから話し声が聞こえ、魔法の明かりが点々とともっていてさほど暗くもなかった。

 ここが見つかった時に得られた資料によると、破壊地震対策の一つとして作られた地下空間らしい。縦横数百メートルをくりぬいており、高さは五メートルほど。魔法仕掛けで作られたここは完全に対応することはできなかったようで、街の三分の二が土に埋もれてしまった。今も少しずつ掘り起こしているのだ。調べ終えた場所を倉庫や休憩所として開放しているらしい。資料館が地上にあり、そちらは有料で見ることができる。


「外より空気が冷たい。これなら体感温度を下げなくてもすごせるわね」

「賑やかでなんか遺跡って感じがしないなぁ」

「もともと生活するための場所と作られたらしいから、厳かな雰囲気を漂わせる造りでもないでしょうしね」


 そんなものかと納得し、今も掘り出している場所を少し離れた位置から見たりして、地上に出る。

 宿の夕食では数年寝かせたワインが出てきて、セリエは美味いと思えた。


「俺は渋みというか濃さが苦手かな」

「この深みがいいと思うけど。まあ好みなんて人それぞれだしね」


 旅先でも飲もうと小樽の同じワインを買い、翌々日二人は温泉に向かって出発する。

 二人が出て三日して依頼を受けた冒険者たちは犯人と接触した。犯人は違う宿に長期滞在していた遺跡調査員の一人だった。動く死体が減らされ、減った分を増やすため墓にやってきたところを見張っていた冒険者たちに捕まった。

 荒事が得意ではない調査員は小突かれれば、すぐに事情を話す。その内容は冒険者たちの手に負えるものではなかった。

 死体が動いていたのは裕次郎の言った薬が原因であっていたのだが、それを作ったのは調査員ではない。作ったのは国仕えの薬師だった。詳細は語らなかったが、この先に起こす予定の出来事に使えるかもと薬を作り、その効果を調べていたらしいのだ。

 この村を選んだのは土葬をしている王都に近い場所ということで、たまたま選ばれた。なにも知らされていないヨムルンゾが、事件解明に動くまで調査する予定だった。

 調査員が冒険者たちに捕まったことで、ここから引き上げることになり事件は終わりを迎える。騒動を引き起こしていた調査員はお咎めなしだ。冒険者たちに国仕えの者をどうこうできない。逆に口止めされた。

 調査員たちはさらなる実験のため場所を変えて、薬を使っていく。しばらくヘプシミンに動く死体の噂が流れることになる。


 うっすらと薬草の香り漂う町に到着し、宿をとった二人は旅の疲れをとるのにちょうどよいとすぐに温泉に入った。

 宿ごとに温泉があるわけではなく、町の二箇所に大きな風呂がある。客がほかにいなければセリエの入浴を覗いたが、さすがに客が多く諦めた。

 

「この一杯のために生きてる!」


 上がり宿に戻ってきた裕次郎は、温泉に入る前に桶に氷を入れ冷やしておいたジュースを美味そうに飲む。

 セリエはまだ入っているのか、部屋には戻ってきていない。ジュースを冷やしてあることは言ってあるので、上がったら来るだろう。

 扇で仰いで熱を冷まし、窓から町の風景を眺める。体格のしっかりした者、体に傷のある者などが行き来している。どの顔もぶっそうな表情を浮かべてはおらず、日々の疲れを癒し和やかな雰囲気を漂わせていた。そういった者を目当てに客寄せがあちこちから聞こえ、活気ある町といった印象だ。

 ちびちびとジュースを飲んでいると、扉がノックされどうぞと返すとセリエが入ってきた。湿った髪を櫛を使って纏め上げ、うなじに色気を感じ、グッジョブと親指を立てる。


「なにその仕草」

「色気漂う姿に、すごくいいねと示すハンドサイン。あ、ジュースはそこの桶に入ってるよ」

「ジュースは貰うけど」


 相変わらずねと、褒められたことに小さく小さく笑みを浮かべてジュースをコップに注いでいく。火照った体の温度を下げる、よく冷えたジュースが美味しかった。

 そのまま裕次郎の部屋で一緒に涼んで、のんびりと過ごしていった。

 温泉はたしかに疲れをとり、食事もそれなりに美味しく、ゆったりと過ごせる。

 食事時などの人々の噂話で、わりと前になにやら王都で事件が起きたらしいとわかったが、二人にとっては無関係な話なので聞き流し、温泉を堪能した二人はリピークスに帰る。

 到着したのは出発して二十日、九月の始めを少し過ぎたあたりだ。

感想ありがとうございます


》群れる影犬に狙われることになったから~

厄介なことになっていると気づいてないので、他人任せでやる気なしの模様。気づいたら積極的に動くんでしょうが。隠れていた者を見つけられなかったのが痛かったです


》というかセリエの態度が軟化したせいでユージローも~

近頃はすっかり裕次郎も落ち着いて。温泉で覗きさせた方がらしかったかもしれない

離れることはよほどのことがないと、ありえませんね


》町長が腹立ちますね。悪気は無かったかも知れないが~

》組織と繋がりがあり、ユージローを売った町長への報復はなしですか?

報復はなしです。報復のために戻ったりすると碌なことにならないと考えているので。あの町に近寄る気もないですね

報復というか報いというか、将来的に必要な薬が手に入らなくなる可能性はあるんですが、すっと先のことで詳しいことは考えてない状態です


》薬師の組合

今回の催しで知識の共有のきっかけが生まれています。互いの顔を見て、話し合い、刺激し合い、交流ができ、ここを発端としていつか組合が生まれる可能性が


》個人的には、このまま狙われ続けるのももやもやすると言うか~

直接ではないけど、いつか決着はつけるかも? とりあえずその前にある問題解決が先になります

カートルーナたちに送った手紙で追撃は確定してます。それでも書かれているように潰すのは無理なんですが


》行く先々でトラブルに巻き込まれるとはさすが主人公

なにかしらのトラブルがないと話が書けませんしね!

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