表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/59

22 花咲く町で、生まれた災難

 ベリアとの再会から月日が流れ、今は六月、緑の月の終盤だ。気が抜けていたセリエは、日が経つほどに徐々に調子を取り戻して凡ミスなどしなくなった。

 観光気分であちこちとへと足を伸ばしている裕次郎とセリエは、エーゼンスットというヘプシミン北部にある町にいる。ここには有名な花園があり、今の時期色とりどりのアジサイが咲いていると聞き、見るために訪れたのだ。

 馬車を置いて町に入り、人の多さに少し驚く。町の規模からすると少し多いように思えた。


「これ皆、花園の見学者かな。これだけ人気があるってことは期待できそうじゃない?」

「どれほどのものなのかしらね。私も少し楽しみだわ。でもこれだけ人が多いと宿があるか心配」

「あーそれはあるね。なかったら馬車で寝泊りするしかないか」


 慣れているし、見張りもしないでいいので、野宿よりはましだ。それでもできるならベッドで寝たかった。

 とりあえず宿を探しながら薬を売れる店も探そうと歩き出す。

 先に薬屋を見つけた二人は、そこに入る。


「いらっしゃい。なにが必要だい? たくさん揃っているし、なくても作ってもらうよ」

「いえ治癒促進薬を売りに来たんです。これですが買い取ってください」


 いつものように白の治癒促進薬をカウンターに並べる。

 それらを見て店主は難しい顔になる。


「格安になるがいいかい?」

「どれくらいに?」


 いつもは四千を少し超えるくらいだ。


「二千五百くらいか」

「すごく下がるわね? いつもの半額近いじゃない」

「在庫が余り気味なんだよ。白だから買い取るけど、これが緑だと買取拒否する」

「売れるならそれでいいんだけど、大量に売っていった人でもいたので?」


 店主は治癒促進薬を箱につめながら首を横に振る。


「何人もの薬師が少しずつ売りにきて、在庫が溜まっていったんだ。お前さんみたいに白のみってのは珍しいんだよ。ほかは緑や黄色も一緒に売って、消費しきれないほどにある」

「そんなにたくさんの薬師が、偶然ってあるんですねぇ」

「あんた知らずに来たのかい?」


 なんのことだかと首を傾げた二人に、店主はお金を渡し説明する。


「ほいよ、五万だ。今この町では腕利きの薬師を決めるイベントが開催されているんだよ。上位に入れば貴族に紹介されるってこともあり、たくさんの薬師が集まっているんだ。その薬師目当てに患者を抱えている人も集まっている。聞いた噂だと集まっている貴族の使いのほとんどはサワベっていう薬師を求めているらしいね」

「へー」


 乾いた笑みを浮かべるといった反応になる。いつの間にそんな有名になっていたのかとドン引きだった。


「その反応だと知らなかったらしいね」

「俺たちは花を見にきたんですよ。いい時期だって聞いたんで」

「そうかい。たしかに綺麗だよ。あそこは一年中たくさんの花が咲いてて、私も毎日散歩して楽しんでいるんだ」

「気持ちよく散歩できそうね」

「ええ、晴れた日の花や雨に濡れる花、風に揺れる花、雪に映える花、夜に魔法の明かりに照らされる花も綺麗でね。毎年見ても見飽きないさ」


 毎年見ている花の咲き様を思い出しながら語る。

 しばらく季節ごとの花の話を聞き、二人は店を出る。


「この町にいる間、俺はサーべ・ユーって名乗ることにするよ」


 以前リンドに間違われた名前を少しかえて、貴族とは関わらない方向でいこうと考えた。


「関わる気ない?」

「一人二人の依頼ならお金稼ぎにいいかなとも思うけど、それ以上いると長いこと拘束されそうで」


 自身を求める患者がいるから頑張るという気は起きなかった。特定の少人数以外には算術思考なのだ。不特定多数にまで仁術でいこうとは、めんどうという思いが先に立ち思わない。


「かもしれないわね。そうしたいなら反対はしないわ。この町にいる間はユーって呼べばいいのよね」

「うん」

 

 賑やかな町のあちこちを見物しながら二人は宿を訪ねて、三軒目で空き部屋を見つけた。

 その日は花園にはいかず、疲れをとろうとのんびり過ごし、翌日に観光へと繰り出す。

 花園は町の中ではなく、町の隣にある。見ごろは既に聞いたように様々なパステルカラーのアジサイで、裕次郎のよく知っている青や紫のほかにピンクや黄色といった色もあり、水をふりかけられることで銀色に染まる銀アジサイというのもあった。


「花なんて見慣れてるっていう思いもあったけど、余裕を持った心境で見るとまた違った感じに思えるわね」


 色合いを楽しみながらセリエは微笑み花を眺めていく。以前の生活では花を愛でることは無駄でしかなかった。こんなゆったりとした生活が送れるようになるとは一年ほど前の自分に言っても信じてもらえないだろう。

 小さい頃に両親と花を植えたことなどを思い出しつつ、楽しいと思える時間に浸る。


「セリエ、あっちで花びらの試食だってさ、行ってみようよ」

「仕方ないわね」


 はいはいと微笑みを浮かべて裕次郎についていく。

 裕次郎が見つけたのはスイートローズというほのかに赤く染まる白薔薇で、花びらが厚く甘い。肌荒れを治し、しっとりとさせる薬用クリームの材料となる。


「へー、砂糖みたいな甘さじゃなくて、野菜的な甘さなんだ」


 一枚もらって食べた裕次郎はなるほどと好奇心を満たし頷く。


「暑い日に凍らせたものを食べるとまた違った感じがしますよ」

「それはいい熱さしのぎになりそう」


 暑さに弱いセリエとしては羨ましい食べ方だった。

 スイートローズから離れて、二人はほかの花も見ていく。人が乗っても大丈夫な大蓮、遠くと近くでは違った香りのする花、女王の香水と呼ばれるものの材料になる花といったアジサイ以外に見ごろな花が色々とあった。

 昼には花園の花から集められた蜂蜜を使ったハニートーストを食べる。バターと蜂蜜のあわせ技が絶妙だった。

 午後も見ていない場所を歩き回って、荒らされている花壇を見つける。


「どうしたのかしら?」

「ほんとだね。ここに生えてたのは……ブルードロップスって花みたいだよ」


 残っている残骸から種類とどのような薬になるかわかる。

 首を傾げた二人に、客の一人が近づく。六十を超える老女で、日傘を差してどこか品の良さを感じる。


「それは薬師に荒らされたんだよ。品質のいい薬の材料になるからって、夜に忍び込んだのさ」

「馬鹿だな」

「馬鹿ね」

「そうだね。交渉してわけてもらえなかったからってこんなことをするんじゃ、薬師として腕はよくてもあまり世話になりたくないね」

「もしかすると腕のなさを材料で誤魔化そうとしてのかもしれないな。わりと貴重な材料だし」

「兄さんも薬師なのかい?」

「ええ、薬師が集まってるなんて知らなかったんですけどね。花を見にきたんです。これも綺麗だったのかなー」

「小さく可愛らしい花がいくつかくっついていてね、目立つようなものではないけど、あれはあれはいいものだよ」


 ちょっとした解説に礼を言って、二人はその場を離れていく。老女も少し花壇を見た後、立ち去る。

 翌日は、薬師が集まり薬を展示しているという広場に行くことにした。行かなくてもいいかなと思っていたが、知らない薬があるかもと流し見る程度はしておこうと思ったのだ。

 裕次郎の頭にはこの世界に来る直前までの薬のレシピがある。しかし来てから新しくできた薬のレシピはないのだ。並ぶ薬が、新しく作る時のヒントにでもなればと考えた。

 開放された広場は町の南部にあり、場所代を払うことで初めて展示できるようになる。この広場を囲むように勝手に展示している者たちもいるが、それらは場所代も払えないほどに困窮していると見られて相手にされていない。


「フリーマーケットかコミケみたいだな」

「なにか言った?」


 漏れでた感想は小さく隣を歩くセリエにも届かなかった。なんでもないと首を横に振り、薬を流し見ていく。

 並ぶものは旅に役立つ物、生活に役立つ物、戦いに役立つ物と様々だ。

 薬師の数は百人以上いて、中には良い腕しているなと思える人もいたが、新しい薬はなかった。新薬といって並べている物も、昔あった物で復活しただけだった。裕次郎以外の薬師には目新しく、人気はあるのだが。


「帰ろう」

「もういいの?」

「ざっとだけど見て、これはってのはなかった」


 裕次郎がそう判断するのなら、薬に関して素人のセリエが言えることはなく帰ることに頷く。セリエにとっても買いたいと思うものはなかったのだ。基礎化粧品は裕次郎が頼まなくても作るし、効果に不満はない。頭痛腹痛といった薬も同じくだ。おかげで旅をしているというのに肌も髪も全く荒れていないし、体調不良とも無縁だ。王族でさえも使っていない効果の薬なのだから、それらは当然なのだろう。

 広場から離れようと二人が歩き出すと、どこからか喧騒が聞こえてきた。周囲の者たちもなんだなんだとそちらを見る。


「なんだろね」


 二人も足を止めそちらへと近づく。

 そこでは人々に囲まれて、十人ほどの薬師が言い争っていた。

 

「われらこそがサワベだ! そちらのような偽物と一緒にするな!」

「なにを言うっ偽物はそなたらだろう! 私の先生こそがサワベユージローだ」

「偽物は黙っていなさい! うちの先生こそが正真正銘本物のサワベよ!」


 どうやら有名になった裕次郎の偽物三人が鉢合わせし、騒ぎとなったらしい。

 情報をそれなりに集めたのか、裕次郎役の薬師は若いがそれでも二十代後半だ。


「ちょっとユージじゃなくてユー、あれって……」


 セリエが呆れたように指を差す。それに裕次郎は答える余裕はなかった。顔を赤くして俯いている。始めは怒っているのかと思っただが、肩が小刻みに揺れているのを見て違う感想を持った。


「笑いたいの我慢してるの?」

「腹がっ痛いっ」


 目に涙を溜めてなんとかそう返す。

 偽物まで出てくるとは思っていなかったのだ。自身満々に胸をはって、我こそは本物と言っている姿が滑稽で笑いツボをついたらしい。


「偽物に怒ったりしないの?」

「好きにやればって感じだよ。あーっお腹痛い。もっとやれって野次飛ばしていいと思う?」

「やめときなさい」


 呆れたように言う。まったく気にかけられていない偽者たちに少しだけ同情する思いが湧く。セリエも見世物とわりきって見ることにした。そう思えばわりと楽しめるものだった。本人たちの真剣さと本当のことを知っていることから生まれるギャップが、面白さを誘う。

 五分ほど経つと騒ぎを聞きつけた警備がやってきた。


「なんの騒ぎだ!」


 偽裕次郎の付き人たちが口々に説明していく。その五月蝿さに顔を顰めつつ、事情を理解した。


「とりあえずお前たちは町長の屋敷にこい。サワベという薬師が現れたら頼みたいことがあると町長からことづけを預かっている。そこで詳しい話を聞こうじゃないか」


 ここの町長は子爵の叔母で、花の世話に詳しくその知識を買われて王室に招かれたことがある。それを知っていて顔見知りになれると判断したのか、偽裕次郎一行の顔が喜びと興奮で赤らんだ。依頼を上手く成功させれば王族にも紹介されるかもと気合の入った表情で警備についていく。それに続くようにほかにも数人我こそは本物という者も出てきて、それらも一緒に屋敷へと向かった。

 本物はそれを笑いながら見送っていた。放置する気満々だった。偽物が失敗して名前に傷がつこうが、これまでどおりそこらの店に薬を売るには問題ないのだ。売る時に名前など求められはしないのだから。


「どうなることやら。結末見るまで滞在したいけどいい?」

「次に行く場所も決めてないし、いいわよ」


 セリエも結末は気になっている。

 集まっていた人たちは解散し、裕次郎たちも宿に帰る。

 翌日には偽者たちが町長から依頼されたことは使用人経由で町中の噂になっていた。


「枯れた花を生き返らせろか」

「そんなことできるの?」

「成長を促進はできるけど、それは無茶だよ。死者を生き返らせろっていうのと同じ。死者を動かす薬はあるけど、それは生き返らせたわけじゃない。死後一時間以内なら蘇生も可能だけど、今回の課題は完全に枯れた花を指定してるしねぇ」


 指定された花はブルードロップスだ。荒れた花壇から持ってきたものを薬師に見せたらしい。これを復活させる薬を十日以内に作れというのが課題だ。

 花は町長が保管するので、すりかえたものを提出はできない。町長たちの見ている前で枯れたものを復活させなければいけない。

 正直達成させる気がないだろうという課題に思えた。偽者たちもこのような無茶ぶりをされるとは思っておらず、困り果てた。


「どう答えてみせるんだろうね」

「ユーならどうする?」

「俺なら……時間を巻き戻す薬でもあれば? そんなのはないし、過去を見る薬を応用して幻を被せる? 復活にはあてはまらないか。反則技なら審査員に薬を盛って復活したと判断させるって手もあるかな」

「まともな方法はないってこと」

「思いつかないね……いや回復薬の効果が強いものだと種を実らせるまでに成長して、そこからさらに成長して花が咲くかも? 可能性でしかないけど」


 材料を揃えることすら大変でやりたいとは思わない。

 難しい課題というのは誰もがわかり、それをどのように突破するのか住民や薬師たちは注目し、偽者たちは焦りが募る。逃げ出したい気持ちで一杯だが、多くの者に顔を見られている以上簡単には逃げられない。偽者でしたと謝っても、後々悪評がついてまわる可能性を考えると言い出しにくい。

 一か八かにかけて薬を作る者がいる一方で、夜逃げを実行した者もいた。

 夜逃げをした者は厳重な警備態勢に捕まり、さらされた後どこぞへと連れて行かれた。

 薬が出来上がるまでの十日で、裕次郎たちは紹介屋で依頼を受け、北の林に出た狼の魔物を退治しに出ていた。それに六日かけて報酬を受け取ると結果がでるまでのんびりと過ごす。七日目はヴァインをたっぷりとかまい、八日目は再び花園に行く。


「いつきても見事なものね」


 セリエはほうっと感嘆の溜息を吐いて園内を見て回る。人々の話だと町長も誰かと見て回っているらしい。大事な客なようで、町長直々に町の名所を案内しているのだ。

 あちこちと歩き回り、少し休憩しようとベンチを探す。そこには以前ブルードロップの説明をしてくれた老女がいた。

 挨拶すると少し驚いたように笑みを浮かべた。


「あら。また会いましたね」

「偶然ですね。隣いいですか?」


 どうぞと言ってずれて二人分のスペースを開けてくれる。


「花を見にきたというから、もう観光を終えて出たかもしれないと思っていたのよ」

「サワベという薬師の騒ぎが気になって、それの結末を見るまで滞在しようと思ったんですよ」

「そうなの。そういえばあなたも薬師だったわね、課題についてどう思うか聞いてもいいかしら」

「あれは無茶もいいところだと思いましたね。本物のサワベって人でも達成は無理だと思いますよ」

「そう思う?」

「死者復活に近いことしろって課題ですからねぇ。とてつもない難易度の課題でしょう? 俺ならすぐに断ります」

「あなたみたいにすっぱり諦められると、あの人たちも悩まずにすんだでしょうにね」


 小さく首を横に振りつつ老女は言う。

 

「お母様、ここにいらしたのですね」


 話していると四十過ぎの仕立てのいい服を着た女が近づいてくる。凛とした雰囲気を持ち、ちょっとした威厳も感じさせる。少し離れた位置には同行者と思われる者が数人いる。そのうち三人は警備と同じ衣服を着ており、彼女が町長なのだろうと思われる。


「お客様の案内は終わったの?」

「一通りは。これから屋敷に戻ろうと思って、一緒に帰りますか?」

「……そうですね。では失礼しますね」


 裕次郎とセリエに頭を下げて、立ち上がる。そこに客と思われる女が驚いたような顔をして近づいてきた。裕次郎とセリエはその客になんとなく見覚えがあった。どこで見たんだったかと首を傾げる。

 その客が町長に話しかける。


「あ、あの!」

「どうしました? もう少し見て回ります?」


 町長はほかに見ていない場所はあったかと思いつつ答える。


「いえ、花園は十分堪能させてもらいました。素晴らしいものでした」

「ありがとうございます。ではなにをそんなに慌てて?」

「そちらのお二人なんですが」

「お母様と話していた方々?」


 驚くような人物なのかと小首を傾げる。

 失礼といって町長に断り、二人の前に立って頭を下げた。


「お久しぶりです。ここで会えるとは思っていませんでした」

「どこかで会ったのは覚えているんだけど」

「私も見覚えが……」


 二人の反応に女は無理もないと苦笑を浮かべる。何度も会ったわけではないし、目立つようなことをしたわけでもないのだ。


「メルモリアの男爵家で一度お会いしただけですから、無理もないですよね」

「メルモリアっていうと……あ」

「男爵家のメイド?」


 セリエの指摘に笑みを浮かべて頷いた。

 それで裕次郎は焼き物の男爵家のことを思い出し、部屋に食事を運んできていたメイドだと思い出せた。

 このような催しで偽名を騙る者が出てくるだろうと指摘された町長が、カインツに裕次郎を知る者を送ってもらったのだ。それが彼女だ。

 名乗り出るつもりなどないのに、ここで会ったらまずいのではと裕次郎たちは思ったが、もう遅い。


「メリッサさん、こちらの方はもしかして」

「はい、サワベ様です」


 自信を持って頷く。


「あなた、本物だったの?」


 町長の母親が驚いたように裕次郎を見る。町長も警備たちも同じように驚いている。

 すっとぼけたかったが、メリッサがいるので無理だ。渋々と頷く。


「偽者が出た時に名乗りでようとは思わなかったのですか?」

「まったく。さっきも言ったけど結末を見て、楽しむつもりはあったけど、関わる気はなかった。今後もその気はない」

「有力者とのツテを得ようとは思わないのですか? 偽者たちはそれを欲しがっているのに」

「普通に暮らすだけなら、治癒促進薬を売ってれば十分なんで」


 のんびりと旅を楽しみたいという言葉に、町長の母親はどこか納得したような表情となった。

 町長を引退し、しがらみが減った時の解放感を知っているため、納得できたのだ。


「ということは屋敷には来てもらえないということでしょうか?」


 町長の言葉に裕次郎は頷く。


「行かなくて問題ないなら行きません」

「何人かの貴族たちがあなたの力を求めてますが」

「ほかの薬師でもどうにかなるんじゃないですか? 率先して関わろうとは思わないです。メリッサさんはわかると思うけど、あの時みたいに厄介事が起こらないともかぎらないし。ライトルティでも貴族に関わって碌な目に合わなかったし」

「そうですね。ツテを得ることがいいことばかりとはかぎりませんね」


 町長の母親とメリッサはうんうんと頷いている。町長も思うところがあるのか、否定的ではない。


「でしたら貴族たちに黙っておくかわりに、一つ依頼を受けてもらえないでしょうか? 依頼料も払いますわ」

「今日町を出て行けばすむ話で、その提案に意味はないですね」


 偽者の結末は気になるが、厄介事回避と比べると回避に傾く。


「無理強いはできませんね。わかりました」


 諦めたように小さく溜息を吐くと、町長は母親とメリッサを誘い去っていく。

 

「なんかごめん、急に出て行くことになった」

「気にしないわ。花園は十分見回って楽しんだし」


 二人は花園を出て、宿を引き払い旅支度を整えていく。

 その最中に視線を感じるようになり、町長が見張りにつけた者だろうと放置することにした。

 準備が終わったのは四時間後の夕方前で、馬車に乗り込みゆっくりと移動する。


「次はどこに行く?」

「お土産に買った蜂蜜をティークに届けようかなって思う」

「じゃあ進路は東ね」


 出発して一時間を少し過ぎた頃、薄暗い林の中の道を進んでいるとセリエとヴァインは両側に気配を感じ取った。

 車体の中にいる裕次郎に注意を呼びかけようとすると、木々の間から矢が飛んでくる。それに驚いてヴァインが足を止める。


「なにごとっ!?」


 なにも察していなかった裕次郎は、壁を突き抜けいきなり体の横を通った矢に心底驚く。

 早く打つ心臓音を聞きながら、盾を持って馬車を降りる。盾に当たり落ちた矢は濡れていて、毒が塗られているとわかる。

 盾を構えながら御者台に移動し、セリエとヴァインの無事を確かめた。かすり傷はあるものの、体に特別な痛みや痺れはないらしい。毎日飲んでいる毒耐性のお茶が効果を発揮しているのだろう。


「盗賊かなにか?」

「おそらく?」


 まったく姿を見せないのでセリエも自信なく答える。今はかすり傷ですんでいるが、いずれは命中するかもしれない。


「足止めたのは失敗だったわね」


 ヴァインを急かして動いていればとセリエは悔しげに周囲を睨む。


「とりあえず両方に魔法を飛ばして、矢を止めて全速力で走ってもらおうと思うわ」

「わかった」


 セリエは右を見て、裕次郎は御者台に上がり左を見る。

 使うのは竜巻の魔法だ。水の補強薬を使って氷の披瀝をばら撒くのもありかと思ったが、相手の数がわからず、矢も防げる竜巻を選んだ。

 二人はタイミングを合わせて、左右へと竜巻を発生させる。木の葉や枝や雑草を巻き上げて、轟音が響き風が吹き荒れる。

 今だとセリエはヴァインに合図を送って、走らせる。車体に戻った裕次郎は念のため麻痺毒の解毒剤を取り出し飲む。また御者台まで移動してセリエの口に持っていって飲んでもらう。

 勢いよく進む馬車は林を抜けることなく止まる。前方に道を塞ぐように馬車と人がいるのだ。ヴァインに体当たりさせて突破できるかわらず止まるしかない。

 

「念のため待ち伏せていてよかった」


 そう言う女の胸には黒牙のペンダントが揺れている。ほかの四人の胸にも同じく牙のペンダントがある。


「残党ってことはわかるけど、こんなところで盗賊やってるとは」

「訂正してもらおうか、盗賊ではないさ。お前さんたちを先回りして待ち伏せていた」


 裕次郎の言葉に女は不快そうに顔を歪める。

 盗賊などと一緒にしてもらっては困ると女は言う。


「先回り? その言い方だと私たちに狙いを絞っているように思えるけど」

「その通りさ。群れる影犬が力を落とす原因となった者たちだ、狙われてもおかしくはないだろう?」

「恨むなら王国軍だろ?」


 壊滅させたのは王国軍で、裕次郎自身にはなにかしたという覚えはない。


「実行したのはたしかにライトルティだが、そうなるきっかけはお前たちだとわかってる。占い神殿で占ってもらった結果だから信頼はできる」

「たしかに原因は俺っていえるのかな。あんたらのことを占ってもらったことが原因らしいし。それにしても神殿内のスパイは排除したって聞いたんだけどね」

「正体を隠し客としていくぶんには素通りなのさ」

「なるほどね」


 そう答えつつ、裕次郎は竜巻の魔法で置かれている馬車がどかせるか考える。バドオドロを動かせなかったことから、難しいと判断する。


「さらに原因を遡れば、あんたらが俺たちを殺そうとしたことに行き着くんだけど、そこらへんどう思うよ」

「そんなこと言えばどんどん原因のありかが変わっていくから、知らんなと返そうか」

「それもそうか」


 裕次郎は納得したように肩を竦めた。


「いい加減時間稼ぎはいいだろう。麻痺毒が効果を及ぼして始めているはずだ。お前たち捕まえろっ」


 女の言葉に従い、四人が動き出す。


「セリエはそのまま御者台にいて、ちょっとのしてくる」

「四人ともそれなりにやれそうだけど、大丈夫?」

「あの時の山の民たちに比べたら弱いほうだよ」


 ゴンドールと比べては皆雑魚になってしまうだろう。ゴンドールは世界一というわけではないが、それでも四種族トップランクに位置するのだ。

 御者台から下りた裕次郎に、女は嘲笑を向けてくる。


「お前は上手く毒を防いだようだが、薬師一人になにができる!」

(あ、大丈夫ね)


 身体能力が高いということを知らないとわかり、セリエは途端に余裕が生まれる。裕次郎が相手している間に、周囲を探って伏兵を探そうと林に気を向ける。

 裕次郎は素早く一人に近づくと、横蹴りで腹を蹴って、そのまま踵で隣にいた男のこめかみを蹴る。毎日の柔軟のおかげで足が上がるようになっていた。

 二人が一撃で倒されたことで呆けた二人の腹に拳を叩き込む。想像以上の衝撃に腹を押さえてその場にしゃがみこんだ。四人を沈めるのに一分もかかっていない。

 それを見て女はぽかんと口を開け呆ける。


「え? 腕のいい薬師のはずでしょ? 強いなんて!? 薬師の修行に時間を費やして鍛錬の暇なんてないはずじゃない!」

「特に体を鍛えた覚えはないしね」

「なによそれ!? 近づかないで!」


 先ほどまでの自信に満ちた表情はどこへやら、怯えてあとずさる女に裕次郎は近づき、躊躇いなく腹を蹴り上げた。

 ダメージの大きさに意識はあれども動けない五人。その五人を一箇所に集めて、ペンダントを回収する。そして彼らの馬車を探って、ロープを見つけて一人ずつ手足を雁字搦めに縛っていく。縄抜け阻止の縛り方など知らないので、何重にも適当に縛っていった。おかげで血流が悪くなっているが、裕次郎は他人事と気にしなかった。口も塞ぎ終えた時に、セリエが裕次郎を呼ぶ。


「ユージロー!」

「なに?」

「十人以上が近づいてくる!」


 セリエは二人が通ってきた方角を睨むように見ている。


「矢を撃ってた人たちかな?」

「わからないわね。警戒はした方がいいと思う」

「この人たち急いで隠して、俺たちも隠れて近づいてきたところを、竜巻の魔法とかで奇襲でいいかな? 敵だった場合だけど」

「いいんじゃない?」


 二人で五人をそこらの藪に放り入れ、自分たちの馬車の陰に隠れる。セリエは速さの能力上昇薬を飲み、裕次郎は風の補強薬を片手に魔法の準備を整える。

 一分も経たずに林から弓を持った者たちが姿を見せる。胸には牙のペンダントがあった。

 確定だろうと薬を撒いて魔法を使う。


「取り囲む縛り風!」


 先ほども受けた豪風が近づいてきた者たちを再度襲う。

 警戒はしていたが、息を潜めていた二人の位置には気づけなかった。

 風に翻弄され地面に倒れた者たちへと、二人は接近して蹴り砕き、斬っていく。情報源としては先に捕まえた五人で十分なので彼らを生かしておく意味はなく手加減はしなかった。

 次々と悲鳴が上がり、血の臭いが充満する。仲間の悲鳴に、藪へと入れられた者たちは悔しげな表情を浮かべていた。


「終わりっと」


 最後の一人の首の骨を折り、裕次郎は周囲を確認する。


「隠れている人とかいないよね?」

「いないと思う」


 周囲を見渡したセリエは、剣を振って血を落とし鞘に戻しながら頷く。ヴァインもなにかに気づいた様子はないので、大丈夫だろうと裕次郎は思う。


「あとは馬車を探っていいものないか探して、あの人たちから情報を探り出して」

「そんなところね」

「俺が藪から連れてくるから、セリエは馬車の方をお願い」


 セリエは頷き動き出す。

 裕次郎も藪へと足を向け、縛った者たちを運び出す。睨んだり、塞がれた口でなにか言っていたが、すっぱりと無視して五人を地面に転がす。

 ヴァインが小さく鳴いて、エーゼンスットの方角を見る。


「どうしたヴァイン。まだ誰か隠れてる?」


 ヴァインの頭を撫でながら、そちらを見るとすぐに馬が近づいてくるのが見えた。暗くなってきているので馬の上に明かりの魔法を使い周囲を照らしている。


「見回りの兵かな? 馬車どかさないと邪魔になるね」


 事情を話して少し待ってもらおうと、馬を待つ。

 金属鎧を着た男が馬に乗っている。年は六十近いか、白髪交じりの黒髪を持ち、顔には少し皺がある。しかし背筋は真っ直ぐで、体も肉がたるんでいるようには見えない。

 通れないと知ると、馬を旋回させて止まる。


「これはなにごとですかな?」

「盗賊に襲われて、それを撃退したところなんですよ」

「それは大変でしたな」

「すぐに馬車を端に寄せるんで、ちょっと待ってください」

「手伝おう、急いでいるのでな」


 そう言って男は降りる。そうして真正面から裕次郎の顔を見て、首を傾げた。先ほどまでは明かりの明るさに裕次郎が手をかざし影になっていて気づかなかったが、顔などの特徴が探している者に似ているのだ。


「もしかしてサワベユージローという名ですか?」

「え? そうですけど」


 答えてからしまったと後悔した。思わず素直に答えてしまったが、聞いてくるということは探していた可能性が高い。さっさと町を出た意味がないと油断していた自分に呆れた。


「おおっ主から探すよう命じられましてな! 是非当家へきてもらいたい! 主の名はヨムルンゾ・タンター子爵。ご子息が病で腕の良い薬師をずっと探しておったのですよ」

「いやー行く気ないんですが」


 まったく少しもこれっぽっちもないと朗らかに笑った。拒絶の意思がこれでもかと詰まった笑みだ。


「どうしてでしょうか? 貴族にツテを得るまたとない機会でしょう?」

「これまで二度ほど貴族と関わって、その二度ともアクシデントにあって関わると碌なことがないと学びましたから。貴族に関わる気がない、そうお伝えください」

「いやいやせっかく見つけた薬師殿を逃すわけには! アクシデントなど起きないよう細心の注意を払いますので!」


 逃さないと裕次郎の手を取る。それを振り払って離れた。


「いくら注意を払ってもアクシデントは起きるものでしょう? 殺されかけるのはもう嫌です」

「なんの騒ぎ?」


 盗賊の馬車から出てきたセリエが首を傾げた。


「なんでもないよ」

「報酬はいかほどにもお支払いしますので、どうか当家へ!」

「追いつかれたって感じいいのかな?」

「そんなところ。でも行く気はないけどね」


 断ったということで評判は落ちるかもしれないが、命と報酬のどちらをとるかということになれば、セリエも命をとることに賛成だ。

 評価が下ると、この国では仕事がやりづらくなるかもしれないが、その場合は他国へ行って今度は慎重に動いていけばいい話だ。場合によっては大陸を渡ってもいい。何年か向こうにいれば噂も落ち着くだろう。


「警備も厳重にしますし、ほかの貴族に注目されないようにもしますから! 治療が終われば誰にもばれないように好きな場所へと送り届けます。それに我が主は評判のよい人物で、恨みを買うようなことはありません。政争の巻き添えなどありませぬ」

「恨みを買わないってのは無理だと思うよ。自身の知らないところで誰かに恨まれたりしてるってのはありえる」


 いつのまにか群れる影犬に恨まれた身として、そういったことの実感を持っている。

 それに否定はできないのか男はつまる。けれど評判の良い人物というのも本当なのだ。多少は後ろ暗いこともしているが、それは民を苦しめるわけではなく、犯罪者を取り締まるために必要な措置だ。他者を裏切るようなこともせず、約束はきちんと守る。誠実な性格故に損をすることもあるが、その性格のおかげで他者からの信頼も厚く高官からの覚えもめでたい。


「その人がいい人でも行く気がないのはかわりません」

「でしたら気が変わるまでついて行きますぞ!」

「……好きにするといい」


 ある程度ついてきたら諦めるだろうと判断し、小さく溜息を吐いた。


「セリエ、なにかあった?」

「貴金属といったものはなかったよ。三十万ミレとそれなりにいい武具とか薬草と鉱石が少し」

「武具はセリエが使えそう?」

「私のよりいいかもしれないけど、重さがちょっと。薬を飲めば問題なさそうだけど」


 剣となにかに使えるかもと槍はもらうことにして盾などは売ることにした。馬車も売る。

 お金と薬草と鉱石はもらい、自分たちの馬車に移す。


「あとは情報を聞きだすだけか」


 転がっている女たちを見下ろす。なにも話すことはないと、口を一文字に噤んでいる。仲間をあっさりと殺されたことで、話したところで命が助かるわけでもないとわかっている。


「素直に話す気はなさそうよ」

「どうするのですか? 拷問ならば手伝いますが」


 何度もやった経験があるのだろう、一歩進み出る。

 その必要はないと、以前作ってあった自白剤を馬車から出してくる。


「使用期限切れてるかもしれないけど、まあ腹壊したところでなんの問題ないよね」


 女を起こしてセリエに支えてもらい、口元に持って行く。当然ながら口を開こうとはしない。セリエに女の鼻も塞いでもらって、裕次郎は女の口を塞いだ。

 最初は平気そうにしていた女も次第に苦しげな様子を見せ、口を開こうと身じろぎしだす。


「そろそろいいのでは?」


 これ以上は気絶するだろうという男のアドバイスに、裕次郎は口から手を離す。女は空気を取り込もうと口を開き、同時に裕次郎に薬を流し込まれたため、気管に入って咳き込んだ。空気を吸い込みたいのに、吐き出すという苦しみが落ち着いて女はどこかぼんやりとした表情となる。以前使った時と似たような状態だが、使用期限に自信がないため演技の可能性も疑いつつ、質問を始める。

 名前はセイブ・ロート。年齢は二十五で、出身はライトルティ東部。再婚してやってきた父との折り合いが悪く、家出してあちこちうろつくうちに、群れる影犬の拾われたのが十年ほど前。組織の中では中間に位置していた。人数が減ったことで上位に移動したが、やることはさほど変わらなかったらしい。

 占いで裕次郎たちが寄る町と時期を教えてもらい、繋がりのある町長に薬師に関するイベントを起こさせて、裕次郎をつり出そうとしていた。スルーされるとは思っていなかったが、町長からの連絡で去った方角などを知り、先回りしたのだ。

 町長は入手が難しい薬を定期的に組織からもらっており、組織が力を落とした今後も変わらず薬をもらうという条件で、イベントを起こした。

 ここまで大掛かりなことをしたのは、占いで裕次郎が腕利きの薬師と知ったからだ。組織にいた薬師はほとんど殺されており、人手不足なのだ。そこにちょうどよい人材がいて、殺すことを止めて復讐代わりに扱き使おうと考えた。ちなみに偽裕次郎たちも組織に送られることになっている。

 これらのほかに、組織の現状や幹部の名前や特徴、居場所などを女の部下たちにも聞いて紙に書いていく。

 規模は十分の一となっており、ここで死んでいった者たちは組織にとって軽くない痛手となっている。隠れ家がライトルティになければ潰すのもいいかもしれなと思えた。このことをカートルーナたちに手紙で知らせることにして、現地の兵や冒険者に動いてもらればラッキーだと思うことにした。

 聞きたいことを聞き終え、セイブたちは用済みとなったので、刃物で首を斬っていく。

 操る薬がもっと自然な感じで振舞えるのなら、セイブたちをスパイとして放り込むことも考えたが、一度使ってみた感じでは無理そうだったので実行はしなかった。

 死体は林の中に投げ捨て、先に殺した者たちと同じように獣や魔物の餌にする。

 残った馬車の荷を一つに移動させ、残り二台の馬車は壊し、繋がれていた四匹のブランジースは野に放した。馬車全てを持って行くには人数が足りないのだ。

 全ての作業を終えた三人は、すっかり暗くなった林の中を進み始める。売る馬車には裕次郎が乗っている。ヴァインが少し嫉妬するように裕次郎を見ていたが、休憩時にかまうとすぐに機嫌を治す。


 誰もいなくなった林で動き出す影が一つある。裕次郎たちが足止めされていたところから二十メートルも離れていない。

 二十ほどの男で、胸には牙のペンダントが揺れる。群れる影犬の生き残りだった。

 表情は悪い。仲間が殺される一部始終を見ていたのだ。出ていかなかったのは鉄の如き精神力というわけではなく、ただただ怖く動けなったから。運よく風上に立たず、必死の思いで気配を殺したおかげで、ヴァインの感覚からも隠れとおした。

 男は野に放たれたブランジースの後を追い、なんとか一頭を回収し、仲間の元へと帰る。


「失敗?」

「は、はい」


 冷えた声の上司に、謝るように頭を下げる。

 男はヘプシミンにいる上司に会うと、一部始終を報告した。動けなかったことは話さず、なんとか一人だけ逃げられたと偽る。


「相手は二人で、戦えるのは女だけじゃなかったか? その女が予想を超えて強かったのか?」

「いえ、主に戦ったのは薬師の方です。捕らえようとした者たちを一撃で倒してしまいました。魔法も平原の民のものではなさそうなものを使っていました」

「荒事にそれなりに対処できる者を一撃か。見誤ったな。これは真正面から行くとまた同じことになりそうだ」

「となるとなにか策を?」

「うむ……王都でちょうどよい騒ぎがあったな。あれを利用するか。生贄を求めていた貴族どもにも恩が売れるだろう」


 男に下がっていいと告げ、残った上司はツテを使い、貴族に接触する方法を考えていく。

 上手くいけば没落する前と同じとはいわないが、かなりの力を取り戻せるかもしれないと小さく笑みを浮かべた。

感想誤字指摘ありがとうございます


》魔王

ネタバレにならないように書くと、書かれた感想に当たってるものがあるといった感じでしょうか

あと魔王さんああ見えて天然チートだったりします。戦い方を覚えたら世界最強間違いなし

いちゃもんつけて殺すという指摘は間違ってなかったりしますね。魔王自身は被害がでないように引きこもっているわけですし

魔王は不老じゃなくて成長が遅いだけですね。この世界、魔力が多ければ多いほど寿命多いですから。だから合法ロリとかロリババアと呼ばれる存在? 威厳は皆無

魔王は被害者。当たっているんですが、加害者といえる部分もあるようなないような微妙なところ


》勇者

王道とか主人公とか、そんな感じであってますね。悪役といった意識はなかったです

裕次郎とは敵対することになりますね

マダオじゃないよ、彼なりにがんばってるよ!

勇者の剣は大事なのは珠の方ですとだけ。まあ本編の方では関係なかったりしますが


》あれ?最終回じゃなかったのですか?

違うよ! まだ続くよ!


》次の展開が読めた気がする

予想を外したいですね


》この世界では裕次郎のフルネームはサワベユージローじゃなくてユージロ―=サワベになるんじゃないでしょうか。

裕次郎が日本式で名乗っているので、そちらにあわせた形になっています

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ