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いまはもう朧とぞ思う柿の里
平成二十六年十二月
実は、子供の頃から日記をつけている。
実は……というのはそれが良い習慣なのか薄気味悪いフェチなのか?
柿の里から横浜に漂流した暮れの大掃除。本棚から段ボール箱が落ちてきた。
ぎっしり詰み込まれた日記帳が散らばった。
慌てて拾い読みをしながら年別順に箱に詰め直す。受験勉強、大学時代空手部の暗黒、就職に次ぐ企業戦士、恋愛、結婚etc……
無我夢中! そして独立!! 押し寄せる苦難。支払! お金! 従業員! 不安と絶望、諦め。妻の死、流転……なんだいこりゃまさに欝の極地。
嬉しく楽しかった、得意になった!
そんなことは書いていない!
さて、この日記帳、いや実績書、履歴書をどう始末しよう?
「燃えるゴミ」として放り込む覚悟もない。




