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万緑や末世に阿修羅佇ち給う 六道を極めし阿修羅仏法僧
平成二十一年五月
上野国立博物館で、興福寺の阿修羅像展示が行われ、連日、超満員で評判が評判を呼んでいる。
六道とは天界道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の苦しみを指している。
天界道は天人が住まう世界で苦しみは殆どない。
人間道は四苦八苦に悩まされるが楽しみもあり仏にも成り得る。
修羅道は終始争い戦う。
畜生道は牛馬の世界で自力では仏の教えを受けることが出来ず、餓鬼道は飢えと渇きに悩まされ続け、地獄道は罪を償う世界である。
いずれにせよ仏教神話では、阿修羅は邪悪の鬼神とされている。しかし、この阿修羅像の顰めた眉のなんと初々しいことか?
天平の仏師は後世に何を伝えたかったのか?
わたしは其処を知りたい。
ちなみに「万緑や・・・」は日経新聞俳壇の、二十一年度秀作に選ばれた。




