表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『下ごしらえ』で冒険者を目指す ~地味スキルなのに、なぜかモテる件~  作者: 紡里
第十章 変わるもの

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

131/132

顔合わせ(中編)

 簡単な構成員の紹介が終わり、商業ギルドのロイが、計画の説明を始めた。


「まず、馬車だが、ぬいぐるみと商業ギルドの職員を乗せる一頭引きが一台。

 エリオット様が乗る馬車が一台。

 商隊用の二頭引き馬車が一台。護衛は交代制で、休憩中の者はこっちに乗ってもらう。

 それから、馬の飼料などの一頭引きが一台の予定です。

 これでよろしいでしょうか」


 騎士トゥランが挙手をした。

「整備された街道を行くので、馬の世話をする施設も期待できます。

 飼料は昼用と予備の分だけでいいので、商隊用の馬車に乗せていただけないでしょうか。

 馬車の数は少ない方が護衛しやすい」


 冒険者のダルグが腕組みをした。

「それも一理あるが、その飼い葉に変な混ぜ物をして足止めされるかもしれないぞ」


 トゥランはAランクパーティーの魔法使いを見た。

「そちら、解析で有名なオルド氏ですよね。馬にやる前にチェックしていただければ、と思うのですが?

 そうでなければ、商業ギルドの案に賛成します」


 魔法使いオルドが髪をかきあげた。

「ご指摘の通り、解析や付与で名を馳せていますからね。仕方ない。やりましょう」


 彼の自信に、なんだか心強いとホッと空気が流れた。

 騎士がすごい情報通だ。

 そして、Aランクパーティーの能力がすごい。



「この流れでは言いにくいのですが、私は護送車を一台用意することを提案します。

 領主様か冒険者ギルドから出していただくことは可能でしょうか」

 雪豹獣人のラティーアが問いかけた。


 ロイは一瞬口を尖らせて、質問に質問を返した。

「失礼ですが、なぜ護送車を?」


「途中で襲われたときに、賊を捕縛しますでしょう?

 通常なら地元の警備担当に引き渡しますが、領主やその町の有力者が黒幕だった場合、そのまま無罪放免にされてしまいます。

 それどころか、こちらが暴行罪に問われる危険も考えられます。

 護送車にぶち込んで、王都まで連行した方がいいと思うのです」


「その場合の食費は、商業ギルド持ちでしょうかね?」

 ロイは会計のことを気にしている。

 そんなに大勢で襲ってくると考えているのか? 怖いなぁ。


「いえ、最長で五日です。水さえ与えていれば、死にませんよ」

 ラティーアは優雅に微笑んだ。この人も、すごいことをさらっと言ってるぞ。


「では、持ち帰って領主に相談します。領主の護送車なら、賊が仲間を奪還するために襲うのをためらうかもしれませんし」

 トゥランも護送車の案に賛成しているようだ。



「他にご意見は?」

 と、ロイが会議室を見回す。


「宿泊地まで先行して宿の手配をするのは、領主様ご一行に任せていいのか?」

 ダルグが発言した。


「二十名を超えるので、領主団と商業隊で分宿となるだろう。

 それぞれから一名ずつ出すのがいいと思うが、どうだろうか」

 トゥランが答えた。


「ああ、じゃあいつもと同じだね。冒険者と商業ギルドで、一日交替でやろうか」

 ダークエルフがロイを見た。


「いえ、申し訳ないのですが、今回のメンバーは普段は内勤の者なのです。

 外部と交渉する者なら手際よくできるのですが、いささか荷が重いかと」

 ロイの答えに、ダークエルフが「りょーかい」と軽く返す。



「それから、我々領主軍は、襲撃があった場合、半数がエリオット様の護衛に回ります。

 半分を討伐に回す予定ですが、それでよろしいか?」


 トゥランとダルグは互いの表情を探るように、しばし視線を交わした。


「ああ、まあ、そうだろうな」

 そう言ってダルグはふいと視線を外し、こちらに話を振ってきた。


「おい、花猫風月。お前らも何か言っとくことあんだろ」


「え、何?」

 ルナが「なんだっけ?」と俺たちを見る。

 サァラは首をかしげ、フォンは首を横に振る。


 え、ほんと……何かあったか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ