表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
痛快都市伝説 the Reverse  作者: 玄瑞
第三章
21/44

活魚

「ついに……ついにこの時が来たのね。決戦よ!」

 ショッピングモールの入口に立って、伝説少女ナギーが気勢をあげる。

「売名するにも、他に何かやり方あるだろ」

「強敵に勝つことが近道です。これに勝てば都市伝説力がガツンと手に入ります」

「それはそうだろうな」

 ある商品のチラシを手に、ナギーが人で賑わう建物に足を踏み入れる。ナギーは人波をものともせず、通路の中央を堂々と進む。俺はすり抜けられないので、他の通行人をかわしながら後を追う。平日月曜といえども、夕方は人が多い。

 目的地である店舗の前に到着した。

 俺たちの視線の先には、黄色の太い線で描かれた二つの山。知らぬものなき有名ファストフード店のシンボルだ。

「よし。いきます」

 店内は割と空いている。

「まだいないね」

「先に俺の注文だけ済ませるか」

 俺はスマートフォンを顔の横に当てて喋っている。ナギーとの会話を怪しまれないためのカモフラージュだ。

 ハンバーガー一個とジュースをレジカウンターで注文する。ポテトは断った。スマイルは断らなかった。

「あ、来た」

 会計を終わらせてレジを離れたところで、奥から目的の人物が姿を現した。クルー・・・と他の客をすり抜けて軽快にスキップをしながら、俺たちの横にまでやってきた。

 片腕にスケッチブックを抱えたこの人物は、世界で最も有名な道化師。

 黄色い服、縞模様の長袖シャツ、白塗りの顔、パーマのかかった赤い髪。このピエロ、周囲の客たちに見えていたら一瞬で取り囲まれていただろう。

 ピエロはうやうやしくお辞儀をすると、持っていたスケッチブックを開いた。字が書いてある。

『ようこそ。こちらへどうぞ!』

「喋れないんだな。やっぱり」

 俺が小声でそう言うと、彼はスケッチブックのページをめくり、マジックで返事を書き始めた。

『本物は喋れるんだ。ぼくは都市伝説だから喋れないんだよ』

 そうなのか。

 二人掛けのテーブル席に案内された。トレーを置けば、再びスマホで偽装ができる。

『すぐに持ってくるね』

 ピエロがスキップで去っていった。

「あれはセルフサービスじゃないんだな」

「私はセレブだから」

「ファストフード店に挑戦状を叩きつけるセレブがどこにいる」


 ――私の武勇伝にお加えします。

 これは挑戦状と言って、『ナギー』のところからあなたに来た、都市伝説更新のお知らせです。

 あなたが今のところから逃げ出すと、必ず不幸が訪れます。拳で。『雄図海王丸』を書いた岡山県津山市の都市伝説『丑三つ時のムッツー』が杉沢村に逃げようとしたところ、ナギーに殴られました。心残りがないように、闘いの舞台と演出を速やかに用意して下さい。

 あなたは四十二番目です。なお、受け取った全員が四十二番目です。速達で返事をすれば、特別に十三番目にすることもできます。これはイタズラではありません。この手紙を受け取ってから四日以内に、黒猫メール便で承諾の返事を寄越すこと。

 ※次に書くことに注意してください。

 一、必ず首を洗って待っていてください。(遺書、遺言でも可)

 二、他のチキンな都市伝説に知らせてはいけない。(追いかけるのが面倒だから)

 一つでも欠けている場合は、あなたによくない日が続きます。拳で。

 ある都市伝説はワンツーを華麗に決められた後、アッパーで空の星になってしまいました。これは本当のことです。――


 この文章をナギーが赤のサインペンで書いたのは、土曜日である一昨日。俺がブログのコメントを確認した日の夜のことだ。ちなみに『拳で。』のところだけ、赤の太マジック。暇人かよ。

 受け取った奴は不幸と惨事だけが友達さ、と言いたくなるこの手紙に対して即座に返事をするあたり、世界レベルの都市伝説の自信が窺える。

 赤いトレーに赤い紙の箱を二つ載せて、ピエロがこの席に戻ってきた。箱は両方とも、標準サイズのハンバーガー用のものだ。

三つ・・を六時間以内に完食すれば君の勝ち。できなければ小切手で支払い。これでいいんだね?』

 スケッチブックの文を見てナギーが頷く。

『それではスタート!』

 フードファイトが始まった。

 ナギーは合図の文を見ると、すぐに箱の蓋を開けた。

「うっ……!」

「うおっ……!」

 上下二つのパンに挟まれているのは、刻みキャベツと特製ソースと紐状の肉の束。肉は基本的に赤身だが、一本ごとに一ヶ所、白い縞がある。輪になって刻まれている無数の皺――節か?――がなければ、どうにか生のミンチ牛肉だと思えたかもしれない。

「形が丸々残ってるとは。これいけるのか」

「やるしかありません」

 意を決してナギーが一口齧った。眉間の皺が悲壮感を漂わせる。

「ぐっ。ぬめり気がっ!」

 言いたい気持ちはわかるが、食いながら喋るな。噛みちぎられたあの生き物は見たくない。

『焼き加減はベリーレアにしてあるよ』

「焼いてあるように見えん」

 だがよく見ると、うっすらとあぶった跡が見える。

「これはレアじゃなくてナマ……」

 汗をだらだら流して食べながら、ナギーが呟いた。

『刺身みたいなものだよ。づくりっていうのかな。日本人好きだよね、こういうの』

「魚やエビならな。それに炙ってるから、刺身じゃなくてタタキだな。原形がなくなるまで叩いておけばいいのに……」

『君もどう?』

「普通ので十分だ。ていうか、普通のも食う気がしなくなる……」

『困った都市伝説だよね。でも普通のメニューは牛・豚・鶏・魚でアレは使ってないから、ちゃんと食べてね!』

 楽しそうな顔から困惑顔、困惑顔から明るい笑顔、と表情豊かにピエロがその顔を変化させる。

 別次元のスペシャルメニューと格闘中のナギーは、苦しい表情の一辺倒だ。

「ハア、ハア……、もうすぐ一個目終わり……。おえっぷ」

 特製バーガーを持つ手が震え出した。

『無理しないで。やめてもいいんだよ。クーポンも使えるから』

「私は都市伝説力を……上げなきゃいけないの!」

 残りを一気に口に詰め込んだ。喉がいったん膨らんでから元の大きさに戻り、一回痙攣した。

「次!」

『どっち? メインはもうできてるよ』

「メインよ! これだけなら伝説にはなりますぇん……。一気に本丸攻略です……」

 無謀なフードファイターは、目に涙を浮かべて注文する。手の震えが激しくなった。

『それなら連れてくるね』

 持ってくる、だろ。

 ピエロがいったん店の奥に去った。

 ナギーはゼイゼイハアハアとあえいでいる。

 一分後、彼が戻ってきた。

 後ろ向きで、檻のような格子状の赤い箱を引っ張りながら、ゆっくりと歩いてくる。

 箱は縦横がそれぞれ四メートルほどあり、六畳間には収まらない大きさだ。高さも三メートルはあるらしく、側面の格子が天井まで伸びている。

 下側には四つの車輪が付いており、椅子とテーブルをすり抜けて進む。衝立やゴミ箱、観葉植物もすり抜ける。客を轢くこともない。

 箱の両脇にピエロの仲間が二人いた。

 一人は、頭部が三段バーガーになっている制服警官。体は人型。三段バーガー部分に、二つの目と眉毛が付いている。

 もう一人は、黒ハット、黒メガネマスク、黒マントを身につけた、囚人服の男だ。

 ピエロとバーガー警官と囚人服男の三人は、囲むような位置取りで箱を運搬している。

 注文の品が席に届いた。

 檻のような箱の中にあるものは、直径約四メートルの二段重ねバーガー。うん、これはハンバーガーだ。そう思いたい。具は見たくない。

『入口を開けていいかい?』

 箱の正面に、幅と高さがともに約一メートルの戸がついている。かんぬきがかけられている。

 ナギーの返事はない。

 俺がピエロたちに呼びかける。

「おい、これは」

「活け造りですよ。そうだな、グラー」

「そうだよビッポ。鮮度バッチリ、日本人好みさ。日本本部は味にうるさいからね」

 バーガー警官と囚人服男が答えた。

 そのとき、二人の間にある箱の中で、何かが跳ねた。

 その跳ねたモノの上に乗っていたパンが撥ね飛ばされた。パンは店舗の天井近くまで上昇した後、箱の内側に落ちた。

 鮮度のよすぎる食材が、ぐねぐねとダンスする。太く長い二匹が絡まった。

「お前ら、活け造りと踊り食いの違いが分かってないだろ……」

「何だい、それ」

「違うのですか?」

 少し驚いた様子で、二人が言った。

 椅子の上で呆然としているナギーに、ピエロが問いかける。

『どうしたんだい? メガワームダブル・ハイパーレア、本日のメインディッシュさ。チャレンジするんだよね?』

「ギブ……アップ……」

 力尽きた。

『うーん、残念だったね。テイクアウトするかい?』

 どうやって持って帰るんだ。

 テーブルに突っ伏して微動だにしない挑戦者に代わって、俺が答える。

「いらない」

『そっちも?』

 最初に持ってきた小さい箱二つのうち、蓋を開けていないものを指差して、ピエロが尋ねた。

「こっちは何だ」

『Ragworm Burgerさ』

 worm……ということは。

「これもアレなのか」

『それはゴカイだよ』

 正解にしか思えない。まあどっちでもいいか。ナギーの食欲はすでに絶無だろうし、持って帰っても仕方がない。

 ガシャガシャと音を立てて激しく揺れる檻を、バーガー警官と囚人服男がゆっくりと運び去った。ピエロはこの場に残っている。

 ジュースを飲み干してから、俺がナギーに呼びかける。

「おい、立てるか。帰るぞ」

「らんらんるー。らんらんるー」

 よく壊れる奴だ。

「どうするかな……。長居するわけにもいかないし」

 俺が悩んでいると、ピエロが指でトントン、とテーブルを叩いた。

『店の裏へ回って』

「こいつを置いて?」

 ナギーを指差して尋ねた。

 ごふっ。と、声なのかどうかよくわからない音が、ナギーの口から漏れた。

 文を書いてからピエロが自身の胸を叩く。

『大丈夫、ぼくにまかせて。もう何回もしているから』

 チャレンジャーという名のアホは、人間以外にも沢山いるんだな。

 ゴミを捨ててトレーを片付け、店を出る。

 俺が注文したハンバーガーには、口をつけていない。上着のポケットに入れて持ち帰りだ。都市伝説バーガーセットの片付けはピエロに任せよう。俺には色んな意味でさわれない。

 すり抜けてくれてよかった、と安心しつつ、大量の赤い粘液にまみれた床の上を歩く。

 店を出て、店舗の裏側に回った。

 そこで待っていると、搬入口からピエロが顔をのぞかせた。俺以外の人間がいなくなった隙を見計らって、折りたたみ式の台車を運んできた。例のスケッチブックは台車の上だ。

 彼は台車を俺の前に置くと店に戻り、今度はナギーを背負って出てきた。ナギーを台車の上に降ろすと、スケッチブックを手にした。

『これで運んで。これは使ってなかったから。返すのは明日か明後日でもいいよ。ここの壁に立てかけておいて』

「気が利くな」

『ぼくには都市伝説《極秘の完全接客マニュアル》があるからさ。どんなことにもマニュアルで対応できるよ』

「すごいのかどうかよくわからないが……まあ、また来るよ」

『請求書送っとくね』

 笑顔で手を振るピエロと別れ、帰途につく。

 このショッピングモールから家までなら、多少の時間はかかるが徒歩で移動することができる。

 台車を動かす際に、荷台の上に体育座りの姿勢でうずくまっているナギーの重さはあまり感じなかった。力はいらないが、衝撃と振動で落とさないように気をつける必要はありそうだ。

 学校の制服姿で、何も載せていないように見える台車を押して歩く。そんな俺を見て振り向く通行人は何人かいたが、気にするほどのことではない。これぐらいで変人扱いされることはないだろう。

 歩道と車道の境目にある段差を通る。台車が揺れ、それに乗っている少女の体も揺れる。台車酔いがトドメにならなければいいのだが。

「う~。消化……、消化してパワーアップよ……。うにゅるるるー」

 何に変身するつもりだ。

 マンションに辿りついた。台車ごとエレベーターに乗り込むが、買い物帰りの近所のおばさんと乗り合わせることになった。

 おばさんが声をかけてくる。

「何やの、それ」

「えーと、文化祭で使う道具を運ぶんですよ」

「ふうん、そうやの」

「にゅるるるるー」

 世界の食文化は多様なり。画一的な基準で考えてはいけない。

 自宅前に到着した。

 鍵を開けて、台車を玄関に運び入れる。両親はまだ帰宅していない。

「着いたぞ。立てるか」

「ぐ、にゅ、まだ無理……」

 それでも降りて立ち上がろうとしたナギーだったが、膝が震えてよろめいた。靴を入れる棚にすがりついた。

「運んで」

「どうやって」

「おんぶ」

「手がすり抜けるんだぞ。首が絞まる」

「意識を集中させて、霊気を高めるの……。シンクロしてもうすぐ一ヶ月、難しくないはず」

「よくわからん。手に気合を入れればいいのか? やってみる」

 目をカッと見開いて、顔の前で右手を強く握り締める。五秒ほどやった。

 よし、これで潜在能力が五%ほど覚醒したはずだ。

 五%!

 五%の力で相手をしてやろう!

 目には見えていない青白く輝く霊気を想像で補完しつつ、触れるかどうかの確認のために右手を伸ばす。

 その右手は、ナギーの右肩の中で空気を掴んだ。

 しまった、やはり一〇〇%でないとダメなのか。しっかりと目覚めるんだ俺!

 苦みばしった顔でナギーが注意してくる。

「霊能力者ほど強くないんだから、ちゃんと念じないと。うーんと、例えば、カワイイ女の子のフトモモを触りたい、触りたい、触りたいって……」

「変態仕様かよ」

「後で指をポキッとしたりしないから、早く。しんどいんだってば」

「仕方がない」

 念じることにする。

 カワイイ女の子……自分で言うな、と突っ込んでる場合じゃないな。続けるか。

 フトモモを触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい……何だか頭がおかしくなりそうだ。フハハハハ。触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい……気がれそうだ。フハハハハ。

 右手が赤く光ってきた気がする。

「まだまだ。左手も」

 触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい、触りたい……。

 左手も赤くなった。

「これが霊気なのか?」

 色が都市伝説力と同じだ。違う気もする。

「余計なことを考えてはいけません。そのまましゃがんで」

 俺が背を向けてしゃがむと、ナギーが後ろからのしかかってきた。

 やはり、重さは大したことがない。男子高校生や小学生を背負ったときの経験から適当に推測すると、おそらく女子中学生ぐらいだろう。

 手を後ろに回すと、弾力のある何かにぶつかった。

 脚だ。触れることができた。

 この脚を抱えると、滑らかな触感が伝わってくる。体温がないこと以外は、まさに人の肌。みずみずしくて、スベスベしていて、これはなかなか……って違うだろ! 俺は何に目覚めてしまったんだ!

 背負って廊下を歩く。目的地は、俺の部屋の隣にある部屋だ。

「はー、はー、ふー」

「耳に息を吹きかけるな」

「セクシーブレス……」

「青息吐息のやつじゃねーか。それに生臭い」

「なまめかしいと言うべきです……」

「減らず口叩く元気があるなら降りろ」

 といっても、すでにナギーがいつも使用するベッドの前に着いている。近い上に軽いから、早い。

 俺がベッドに背を向けてしゃがむと、ふぁさっ、とシーツの上にナギーが寝転んだ。

「ふー。ありがとー……。そーだ、ご褒美にキスしたげよっかー」

 楽な姿勢になることで、少し余裕ができたらしい。

 妖しい視線を俺に放ってくる。

「ボケてないで、さっさと寝ろよ」

「今なら粘液製リップグロスでとっても素敵な感触に……。あなたにもこの素晴らしいヌメリをお届けします」

 唇があの土壌生物さながらに湿り気ある光沢を放ち、蠕動ぜんどうしている。上下別々に激しく形を変えて蠢くその肉片に、色気を感じろというのか。

「いらねーよ」

「おや~? 無理しちゃって。私のことが好きなら、好きって言ったらいいんだよ? 正直に言えば、ほっぺじゃなくて口にしてあげるのに」

 環形動物との間接キスはお断りだ。

「あー、ハイハイ。いいからちゃんと寝とけよ」

「えへへ。そうだね」

 答えると、ナギーは壁側に寝返りを打った。

「さて、俺はどうするかな……。台車返しに行ってくるか」

 ベッド脇から離れる。

 部屋を出てドアを閉めようとしたときに、小さな声が聞こえた。

「楽しい?」

「ん?」

「私と一緒にいるの」

 こちらを見ずに、横向けに寝た状態で喋っている。

「うーん、まあ、そうだな。慣れてくれば」

「そっか。よかった」

「じゃあな、お休み」

「お休み」

 ゆっくりと扉を閉める。

 金属製のドアノブが赤く照らされた。手に例の気が残っている。

 治れ、治れ、とでも念じておいてやるか。

 ドアの中央部に両手を重ねて当てる。

 それから数秒後、手の光が消えたので、そこを後にした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ