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第184話 ななみ。13

「う、うあああ……うああ……」


 我ながら途轍もなく間抜けな声が出た。


 ここで一旦状況を整理する。


 七海ちゃんの指示に従い目を瞑り、その後何故か俺の全身は濡れていて、何故か七海ちゃんは空のペットボトルを持っていた。


 ……要するに俺は七海ちゃんに水をぶっ掛けられたのだ。


「お店で水をかけるのは申し訳なかったので場所を選ばさせてもらいました」


 七海ちゃんは満足した表情を浮かべている。憎たらしくて仕方がない。


「だ、だから配慮するところ全然ちげえだろ!!!頭おかしいんじゃねえのか!?!?」


「ひどい……どうしてそんなことを言うんですか」


「やってることがひどいからに決まってんだろ!!!」


「そもそも店長さんが水掛けられたそうにしてるのが悪いんです!」


 暴論にも程がある。


 大抵のことは許す仏のような心持ち合わせている俺でも、こればかりは流石に許せない。


「七海ちゃん。目を瞑れ」


「……え?な、何をするつもりですか」


「早くしろ」


 目には目を。歯には歯を。いつもやられっぱなしの俺じゃない。


 口調がいつもと違ったせいか怯えたように目を瞑る七海ちゃん。

 

 人として最低と思われてもいい。もうどうだっていい。反撃しなきゃ気が収まらないんだ。


「いくぞっ!!!」

 

 俺は七海ちゃんのスカートをめくり、目の前に姿を現した白色のパンツを思いっきり下にずらした。

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