表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
178/245

第168話 きょひ。

「50円とレシートのお返しです」


「レシート結構です」


「ありがとうございましたー」


 コンビニでレシートを受け取らない率は非常に高い。理由としてはスーパーとは違い主婦層が少なかったり、ちょっとしたものを買いに来る目的のお客さんが多いことが考えられる。


 こんなに拒否されるともう渡さなくていいんじゃないかとすら思うが、やはり間違いがないか確認をしてもらうのは勿論のこと、レシートの下にはちょっとしたセール情報などが書いた広告が付いてあり、お客さんに認知してもらうためにも、なるべく渡したほうがいい。


「やっぱ店長が人から拒絶される姿は最高っすね」


「レシートを拒否されたんだよ。俺は拒絶されてねえ」


 今日のシフトはあかっちと一緒だ。お客さんの波も途切れたところで一息付こうとした矢先、なんでこんなことを言われなきゃならんのだ。


「あ、そういえば拒絶で思い出しましたけど、柚子ちゃんと遊びに行った時の話聞きましたよ」


「本当か!?」


 以前柚子ちゃんと遊び(ラブラブデート)に行った時の、帰り際の事が気になっていたため、あかっちに聞いてもらっておいたのだ。あの時の柚子ちゃんはどんなことを思っていたのだろう。っつか拒絶で思い出してる辺り絶対いい話じゃないだろ、これ。


「確認のためにもその時の状況を説明してもらっていいっすか?」


「なんかこう……女子高生って門限が何時とか知らねえからさ。早めに家まで送ろうとして……車の中でふぇーふぇー言ってたんだよ」


「なるほど……そこが店長の勘違いだったんすね」


「勘違い???実はふぇーって言ってなかったのか?」


「いや、実際にはふぇーって言ってたんでしょうけど……そこじゃないんすよ。話を聞いた感じだと、柚子ちゃんはもうちょっと遊びたかったみたいっすよ???」


「……そうなの!?」


「だって帰したの夕方の5時ぐらいでしょ?女子高生の門限なんてそんな早くないっすよ」


 俺はとんでもないミスをしてしまったようだ。気を使ったように見せかけて、実際には全く気を使えていなかったとは。もし次回遊びに行く機会があればラインで三日間ぐらい粘って門限が何時か聞いてみよう。


「ちなみに他に何か言ってなかったか?情報が多いに越したことがないからな」


「あー。カラオケにもう一度行きたいって言ってしましたよ」


 ……もし次回遊びに行くことがあったら周辺にカラオケがない所にしよう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ