第98話 ごかい。
「いらっしゃいませー!お弁当は温めますか??」
「お願いします!」
コンビニに来るお客さんは様々だ。ちびっこから学生、サラリーマン、主婦、じじい。色んなやつがくる。そんな中でも可愛い子が来るとやはり俺のテンションも格段に上がる。
さらさらとしたショートカットヘアー、吸い込むような大きな瞳、ぱっちりとしたまつ毛、綺麗な二重まぶた。そして……警官の制服……。そう、俺の目の前には女性警官がお客さんとして来ている。……たまんねえな。おい。年齢としては20代前半ぐらいだろうか……?この初々しい感じがまたいい。
笑顔なのかニヤけているのか、よくわからない俺の謎のスマイルも発動し、接客もいつもより丁寧になる。
あー。こんな子になら逮捕されてもいいかもしれないな。
「ありがとうございます。またお越しくださいませ!」
「ありがとうございます!お仕事頑張ってくださいね!」
会計を終え、その後、乱れた商品の前出しする。あーやっぱりお客さんに「ありがとう」とかそういう事を言ってもらえると、すっげえモチベーションあがるな……。よし。残りの仕事も気合い入れて頑張っていこう。
「あ……あの!」
振り返ると後ろには、先ほどお会計を済ませた女性警官がいた。
一度お会計したお客さんが、わざわざ戻ってきて話しかけにくるなんて滅多にない。……特に何かミスをした覚えなんてないし……これはもしかして……!!逆ナンってやつか!?
「ど、どうしました?」
「先ほど万引きしましたよね。私見ましたよ!」
まさかお客さんからそんなことを言われるとは思ってもみなかった。




