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人神奇譚  作者: いかのてんぷら
第四章 希望の虹の先に
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血涙の女神像

「体を大切に…分かったよミモザ。一つ聞きたいんだけど、マクマに心臓を刺された時、体から電気が出たんだけどそれが何がしっている?」 


「それはおそらくサバラウザの《雷獣化》ね。あなたは雷獣化したサバラウザの魔力を喰らった。だからあなたの体に雷の適性が追加されたのでしょうね。魔力の適正が生まれつき複数ある人とは違ってあなたは後から増えた。だから土のように魔法を使うことは出来ないわ。精々身体強化くらいでしょう。名付けるなら《雷人化》ってところかしら」 


「雷人化…確かに派手な魔法とかは使えないけれどシンプルな身体強化はかなり強いんじゃないか。結局最後は体のぶつかり合いなんだから」 


モンサーがそう呟くと続けてミモザが話す 


「でもあまり長い時間は使えないでしょうね。体に対する負荷が大きすぎるもの」 


────────────────────────

いい加減見飽きたと言わんばかりに早歩きで祠の扉を開け、封印を解き中へと進むと今までとは比較にならないほどの魔力量を持った異様な石像が立っていた。まさしく女神を模ったかのような姿をしてはいるものの、両目は潰れ大量の血のようなものが垂れている。両手はポッカリと穴の空いた胸を支えるかのような姿で固まっている。ユイトはその姿に呆気に取られていると、奴はユイトに気づいたのか奴はユイトに 

「愛を知らぬもの。温もりを知らぬもの。愛することができぬもの。我に傷つけることかなわぬ」 

 

そう語りかけ、背中に場違いなほど輝かしい光輪をあらわにし、光輪からぬるりと現れた無数の腕をユイトに向けて振るった。幾万幾億と言う攻撃の連続にユイトはただただ打ちのめされることしか出来ずにいた。が突然奴は攻撃をやめ、ボロボロになったユイトを見下すかのように再び語りかける。 

「我は愛の化身であり愛を授け、気づかせるもの。汝の心に眠る暗く閉ざされた愛を蘇らせようさぁ『クルー鼓動スペ目覚リアスめよ』」 


その時ユイトの意識を一瞬でかき消さんとするほどの存在しない記憶を叩きつけた。それは奴にとってとても都合の良いように作り変えられた悲しく、そして知らない愛に目覚める。そんなような記憶。いつもそばには女神像があり、とても強く、大切にする熱心な信者であったと。その愛は女神像に全てを捧げたいと思うほどに。そう命を。その魔力の全てを。 

 

ユイトは疑うことなくそれが正しい真実であると認識し、女神像に向かって歩み出す。見下し、今にも笑い出しそうなほどにニヤニヤとしている邪悪な笑顔にすら気づかずユイトは全てを差し出そうとした時、突然誰かの声が頭の中で響き渡るように、そして染み渡るように発された。

  

「ユイトが大変な時は私が助けるから私が大変な時はユイトが私を助けてね。必ずだよ?右手を出して」 

 

謎の少女が差し出されたユイトの右手に口付けをし、恥ずかしそうに頬をあからめながらゆっくりと話す。

 

「いつでも私はユイトを守るから」

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