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人神奇譚  作者: いかのてんぷら
第四章 希望の虹の先に
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討伐(前)

「ユイトがいない!?」 


「えぇ今朝朝食にこなかったのでガロンさんに部屋に入ってもらったらこの〝手紙〝を机に置いていなくなっていたんです」 


アイはヤヨイに手紙の内容を読むようにと急かしていた 


「手紙の内容は次の隊長はアサにすること、今後の方針はミズナ様と決めること。とだけしか書いていないんです」  


────────────────────────


「やっと来たか…約束のものは持って来ているんだろうな?」 

 

森奥にやって来たユイトに岩陰から現れたチョコレート色の髪をした黒い瞳をした男がユイトに話しかける 

 

「あぁほら約束は守ってもらうぞ」 


「あぁもちろんタイテンと第七隊には手を出さないと言う約束はこの和神教第五神父ムギ・ギヨーヌが神に誓って守ろうではないか」 


「その言葉嘘ではないことを信じるぞ」 


ユイトはムギにコーリウスの石を投げつけた

 

「確かに本物だな…では次はテメェの命を頂きますよッ!!」 


ムギは腰に携えた2本の短刀を引き抜き、舞い落ちる木の葉を切り裂くような速さでユイトに切り掛かった 

ユイトはムギをエクスアップで弾き、ムギの脇腹に『魔岩』をぶつけ弾き飛ばした。  


「予想はしてはいたが平和を望んでいるはずなのに自ら無意味な争いを始めるとは堕ちたものだな」 


「平和を望んでいるのはバカな保守派だけだ。俺たち過激派は戦いを望んでいるんだよ!」 


「戦いの先になにがあるってんだ!」 

 

「戦わなければ真の平和は訪れない!話し合った所で!見せかけだけの武力で!平和なんて訪れるはずがないだろ!!」 

ムギがそう言うと全身の魔力を一気に解放し、白い魔力を身に纏った。 


「俺の魔術は『最速ハヤブサ』…全身に魔力を纏い、スピードを飛躍的に向上させる術。なぜ今お前に話したのか分かるか?分かった所で対処できないからだよ」  


ムギの速度にユイトは目で追うことすら出来ず、気がつけばムギはユイトの肩の上に立っていた 


「な?ついてこれないだろ?」


そう言いながら風を切り裂きながらユイトに再び切り掛かった 


「──────はッ!!」 


ユイトは瞬きする間もないほどに一瞬で吹き飛ばされていた。咄嗟に体が動いていなければユイトは体が二つに引き裂かれていただろうと思い、背中に一筋の汗が流れたが、同時に攻略法も浮かんでいた。


「──────試してみるか…!」 


「何言ってるのかわかんねぇが!意味ねぇんだよ!!」 


────────────────────────


「見つけましたよー!」 

 

ミズナとジックが大きな鏡を持って来て第七隊の皆の所にやって来た 


「それが使用者が望む人のいる場所を映し出す《見つけの鏡》ですか…こんな国宝を貸していただきありがとうございます!」 


「いえいえ大丈夫ですよアサさん。使わなければ道具は意味ないですからそれよりほら!ユイトさんが見えて…!!」 


見つけの鏡に映し出された映像にはユイトとムギが戦っている姿が映った。 


「この人はムギ・ギヨーヌ!!和神教の第五神父です!!」 

ジックが呟くように発した言葉に皆は驚愕していた。 

 

「早く援護に!」 


アイの言葉にミズナが震えた声で呟く 


「ここに行くには少なくとも半日はかかるんです…おそらく今から向かった所で…もう」 


皆の顔が真っ青になっていることなんて知らないユイトはある作戦を試そうとしていた。

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