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人神奇譚  作者: いかのてんぷら
第四章 希望の虹の先に
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昔話

山菜に衣を塗った後あつあつの油に入れ音を立ててあげているヴィルヘルムは食卓テーブルに座るユイトとアイに話しかける。 


「なぁユイト…俺達は一応あの日のことを聞いちまったんだが、本当なのか…アサヒがやったっていうのは」 


「──────うん」 


─────────────────────────


「アサヒはバームクーヘン要らないのかい?」 


アサヒはアルファルクの問いに首を縦に振る。それを見たアルファルクは悲しげな顔をし、口にバームクーヘンを隠し入れるように食べた。 


「彼女が今回の作戦に同伴する新人類の7号だ。初期のものだから多少の不具合はあるが許してくれ」  


アサヒは7号と握手を交わし、挨拶を済ませた後に、オリーブの言葉の意味を聞いた。


「不具合って具体的にはなんですか?兄さん」 

 

「感情が無いことと、特に魔力が通常の新人類よりは少ない事だな」  


「それと不具合とはまた違うんだけど…実は初期機体には魔石との融合をしていてね。魔術が使えるからそこの所覚えておいてね」 


─────────────────────────

アサヒは2年前に初めて7号…ナナと会った日のことを思い出していた。そんなアサヒの顔を覗き込むようにナナが顔を近づけて話しかけてきた。 


「オリーブ様が次はココラ村に向かい、【人神奇譚】について調べるようにとおっしゃっておりました」


アサヒは新人類7号と共にオリーブから課された任務を達するために、ココラ村へ向かっていた。

 

────────────────────────


「ユイト!アイ!見つけたぞ!」 


山菜の天ぷらをサクサクと音を立てて食べているユイト達に一冊の古びた本を持って来た。 


「これが【人神奇譚】…これを見れば少しは敵の目的が分かるかも…ヤーコプ!早く見せて!」 


早く早くと急かすアイを宥めて息を整えたヤーコプが読み始めた。

 

「昔の昔、はるかな昔人の王ロイス・バラードと神の王ミネル・カカフェは先代が起こした戦争を止めるため互いの国を賭けた決闘を始めた。後一歩のところで防御ではなく反撃を取ったミネルはロイスの刀で首を切り飛ばされ、勝者は人の王ロイスとなり戦争は人の勝利となる…はずだった。がすでに満身創痍な人の国に負けるなどと激昂した神々が約束を破り人の国を攻めた。だがそれを見越していた二人の王は負けたものに死者を甦らせる石…《コーリウスの石》を使うことを決めていた。その結果蘇ったミネルの一言により神々は人への侵攻をやめ、戦争は終戦となった。この戦争は人から生まれた新人類…自称神が旧人類を滅ぼそうとしたから起こったのだ。だが、激しい争いにより。結果人も神も大地で食料が取れなくなった。それによる新たな争いを未然に防ぐためにロイスとミネルは土地を耕すコモルドラを、雨が降らなくとも水を与えられるオクトレスを、灰となった草木を甦らせるビィターを文字通り命を使い作り出した。世界は命をかけて世界を平和にした二人を見届け、差別なくわかりあえるようになっていった。旧人類と新人類の平和を心から願った二人を人々は英雄と呼ぶのであった」

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