神話の語り手
ミズナの話を聞き、任務と偽りアイと二人でミズナの言う、ココラ村へと足を運んでいた。
「二人だけで森を歩いてるとなんだか島にいた頃を思い出すね。ユイトは森を探検する時はいつも私とアサヒの後ろを歩いていたっけ?」
「そうだったけ〜?むしろアイの方がアサヒと僕の後ろにいなかった?」
そう言われてアイは少し照れながら話題を逸らした
「森と言えば昔3人でいつもみたいに歩いてたらいつのまにかユイトがいなくなって村人全員で探したことあったよね。その時は結局アサヒが洞窟でうずくまっているユイトを見つけたんだよねー」
「そんなこともあったね…なんだかまだ2年しか経ってないのに遥か昔のようだね」
「アサヒは今何を考えているんだろうね…やっぱり私たちはアサヒと戦わないといけないのかなぁ」
「それでも僕はアサヒを許すつもりはない。仮にアサヒが後悔していても、復讐をやめても僕はアサヒを少なくとも1発は殴るよ」
「アサヒの後ろを歩いていたユイトがこんなにも逞しくなるなんて…私もしっかりとしないと!」
「アイ!見えて来たよ!ココラ村が!」
森を抜けてすぐに見えたのは綺麗な池と川そしてもっとも目を引く巨大な丘とその中へと広がる洞窟を中心に広がる美しいレンガの家が立ち並ぶ景色だった
「おーいそこのリッター、そんなとこにいたらあぶな…って誰かと思えばユイトとアイじゃねぇか!!おいヤーコプ!ユイトとアイが来たぞ!!」
「おいおい何を言ってんだヴィルヘルム。そんなはずはないだ…ユイト!アイ!久々だな!覚えているか?よくあの島で昔話とかを聞かせていただろう?」
「忘れるはずがないよ!久しぶり!ヴィルヘルム!ヤーコプ!会いたかった」
偶然グリム兄弟と出会し、驚いたユイトの思いをまるで知っていたかのように話すアイを横目にユイトはヴィルヘルムに聞かれたこの村に来た理由を話した。
────────────────────────
「なるほどなぁ俺達がお前達に聞かせた【人神奇譚】の内容を敵らしき男が知りたがっていたと…だがあれはあくまでも神話。それも何年も何千年も前のただの童話だぞ?」
「だが多少は役には立つんじゃないかな。確か家に本があったはずだからそれを探してくるからヴィルヘルムは二人にさっき森で取った山菜の天ぷらでも作っていてくれ」
そう言いヤーコプは家の裏倉庫の方へと去っていった。




