旅立ち
「この国もだいぶ復興したな」
「そりゃあ私たちここに2年もいたんだよ?そりゃ治ってないと困るよ」
ユイトとアイは二人でタイテンの中央にある国全土を見渡せる展望台からほとんど復興が終わったタイテンを眺めていた。
「特にソクガク城の修復が1番大変だった」
「あれはあなたが派手に壊したんだから仕方ないでしょ」
「だからって一人でやらせるのは違うだろー!」
二人の仲睦まじい会話を遮るように階段を登って来たガロンが話しかけて来た
「ミズナ様が呼んでいるからいくぞ」
二人はガロンと、展望台の下で待っていたアサと、ヤヨイ、サナを連れてソクガク城の王室内にいるミズナの元へと歩いていった。
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「第七隊隊長ユイト様…及び第七隊隊員にはこの国を和神教の魔の手から守っていただいただけでなく、さらには復興の手助けを2年も手伝っていただいたことを感謝いたします。それに伴い、我が国タイテンは第七隊のスポンサーとなります。」
「スポンサーッ!!!」
皆がポカンとしている中、唯一その意味がわかっているアサが静寂を切り裂くように力強く呟く。
「ねぇアサお姉ちゃん。スポンサーってなぁに?」
一瞬にして皆の視線がアサとサナに集まる。
「スポンサーと言うのは各隊と各国が行う同盟のようなものです。各隊は各国に対して、他国からの防衛や魔物の討伐、そしてその隊の隊長の傘に入れてあげると言うメリットを。代わりに、その国の軍及び騎士はその隊の隊員とする。対して国側は、常に総隊員の3分の1を常に国に定住させる、万が一の場合は国家の防衛を第一にすること。その代わりに、資金援助や国土の一部を貸し出す。また影響力を与えると言うWin-Winの関係のことです。」
「我々ではあまり役には立てないとは思いますが本当に宜しいのですか?」
「役にたつ、たたないではなく、我々があなた方にお礼がしたくてするのです。」
少し考え込んだユイトがゆっくりと頷くとミズナは安堵の表情を浮かべ、すぐに宣言した。
「────分かりました…たった今我々観望国家タイテンは第七隊の正式なスポンサーとなりました。」
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復興完了と、第七隊のスポンサーとなったことを記念して、今夜は盛大な宴となった。
人々が和気藹々としているのをユイトは少し離れた所でミズナと見守っていた。
「なんだかこうして見るとあっという間だった気がしますね」
「えぇ2年前の惨劇【タイテン防衛戦】の頃は建物一つとして無かったですから。所でユイト様達はこの後何処へ行くのか決まっているのですか?」
「いえ、正式な拠点ができたので依頼や、指令があるまではここに居ようかと。」
「それならこの国を北にまっすぐ行くと、小さな村があるのでそこにいってみては如何でしょうか?神話時代の壁画があるみたいですよ?それに最近アイ様と二人に慣れていないのでしょう?」
「なっ!そっそれがなんですか?僕は別にアイが好きだなんて!」
「分かりやすいですよユイト様は。視線が常にアイさんに向いているし、さっきもアイ様に近づいた男に魔力で、威圧していたじゃ無いですか。それにその村は中々よいデートスポットなんですよ。」
「────そんなに分かりやすいですか?」
「えぇすごく」




