星の川
青白い魔力がゆっくりと消え、皆がハンを見つめる。悟ったようなハンが話始める。
「──────何故か…君達に賭けてみたくなったんだよ。僕らはあの日誰にも頼らずに、二人だけであいつに挑んだ。大切な人を守るために…だが結局何一つ守れず、全てを奪われた。妻は私の目の前で腹を裂かれ脳だけ保管され、良いように利用され1500年後…ついさっき初めて妻は死んだ。私は妻を裂かれたあと『魔尽魂』を使い、奴と共に死んだ。妻にばかり負担をかけてしまう、そんな人生だった。だからこそあの日の私たちとは違う君達に賭けてみたくなったんだよ。誰かを信じてそして、頼れるそんな君達に…「ユイトさーん!大丈夫?」
遠くから走ってくるサナを見てハンがきつねにつままれたかのような顔でサナを見つめる。
そんなハンを見てユイトがどうしたのですか?と聞くとハンがユイトに確かめるように聞く。
「ユイトさん…彼女が人造人間ですか?」
「はい。彼女が人造人間のサナです。「そーだよ!私の名前はサナ!ヤヨイお姉ちゃんが付けてくれたの!可愛いでしょ!」
その言葉を聞いてヤヨイは照れながらサナを撫でる。撫でられたサナはヤヨイに向かって嬉しそうに微笑んでから再びハンの方を見つめてから悩んだように話す
「ん〜お兄さん…どっかで見たことある気がするなぁ」
ハンが全てを悟ったような顔でサナの方を向く。
「サナか…良い名だな。”今度は”人生を楽しむんだぞ。私なんかよりも素晴らしい人を見つけるんだぞ。」
「最後に知りたかったことを知ることができた。ありがとう」と、言いながら体がだんだんと崩れ始め、光の粒子となっていく。
「さぁ新たなる蕾達よ!この先何があろうと諦めるな!さすれば蕾は花を開くだろう!」
ハンは夜空に広がる星の中に消えていった。
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全てが終わり、ユイト達は広い洞窟で野宿をしていた。皆が疲れと緊張からすぐに寝ているがアイとユイトは洞窟から出て夜空を見上げていた。
「ねぇユイト…すごい綺麗だね…」
「うん綺麗だね…」
川のようにも見える星々は、静寂の夜をただ照らし続けていた。




