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人神奇譚  作者: いかのてんぷら
第二章 色鮮やかな過去
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新人類

アルファルクは肩から腰まで斜めに切られた体を見てニヤニヤと黄色い目をキラリと光らせ、何かを考えている様に笑い始めた。 


「なるほどね…《ミラオレンス》が崩れた事でハンの本来の魔力が戻ったのか。 

これなら”あれとも”そこそこいい実験結果が見られそうだな…」 


アルファルクはそう言いながら、「《ミラオレンス》の応用だよ」切られた体を元通りにして治し、内ポケットから一つの札を取り出し”赤い養液と人の様な形の何かが、入った透明なカプセル”に貼り付けた。 


その瞬間カプセルにヒビが入り、赤い養液と共に砕け散った。 

 

”赤い瞳をキラリと光らせる白い体に、特徴的な六腕”

「あれは…俺?」とガロンが独り言の様に呟いたのを聞いたアルファルクは嬉々として語り始めた。 


「いや”その逆”さ。彼…シート・リザングリオを真似て作ったのが君なんだよ。シートくんは生まれながらにして完璧な存在としてこの世に生を受けた。見た通り彼の体は六腕…真っ白な体に赤い瞳…異様な体バケモノと言って差し支えない。そんな彼だが、肉体に何一つとして支障がない。それこそが彼の特異性だよ。僕は”それ”を人工的に再現してみたくなったんだよ。なんたって僕は科学者だからね。それの結果が君達さ。もっとも君以外は皆人に殺されてしまったがね。そして僕は実験結果でわかったんだ。その特異性は六腕の腕を持ちながら生命に一切の支障がない事ではなく、驚くべきなのは失敗作コピーに一定数以上の魔量と危機感知能力、圧倒的なバトルセンスにそれを可能にする身体能力…それらを新たに獲得したことが発覚した。そう!こそが真の特異性なんだって僕は考えを改めたね。だから最後に本物の実力を見て、僕は完璧な新人類シート・リザングリオの人工的クリエイティブヒューマンを作ろうと思う。どうだい?最高な実験だろう?君達夫婦がかつて命をかけてシートを道連れにしたのは正解だった様だねハン。もっとももうヤンはいない。君も肉体は朽ち果て、魔力しかない精神体。それに比べて全盛期のシート…もう結果は見えているだろぉ?」 


「確かに…僕だけならね。でも今の僕には新たなる蕾達がいる。負けないさ。」 


話終わるのをまるで待っていたかの様にシートの瞳が怪しく光る。

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