子供の術
一斉に襲いかかってくるダイリに対し、ユイトは一言《魔岩》と唱えた。刹那”辺りの魔力を吸い取り”ながら、洞窟を砕いていた。
「──────これで夜空が良く見えるな…ダイリ。」
そこには一人だけのダイリが、洞窟の崩壊によって負傷した腕を押さえながら立っていた。
「普通こんな事思いついてもするか?バカだなぁ。」
と言いながら今にも倒れそうになっていた。
「だが、俺の勝ちだねぇ…ハンッ!」
そうダイリが叫ぶと森から一人の男が飛んできて、勢いのまま男はユイトを蹴り飛ばす。
「遅かったぞ…あやうく死ぬところだった。さぁ私をまも「死ね」
男がそう言いながら、ダイリの胸を手刀で切り裂いた。
「あなたがユイトさんですか?」
ユイトは困惑しながらも、その問いに頷く。
そんな様子に男は一気に安堵し、「良かった〜」と言いながら目に見えて疲れが取れていた。
「私はハン・ガルムンド。あなたに頼みたいことがあります。私の妻…ヤン・ガルムンドを助け出してください。」
僕の「妻…?」と言う問いに力強く頷き話し始めた。
「私の妻ヤンは魔道具の一つ《無常の羽衣》を作ることが出来るのですが、「《無常の羽衣》!!それって伝説の魔道具のあの!」
《無常の羽衣》とは相手のイニミタブリー、神力を完全に封じ込むと言われる3大魔道具と呼ばれる伝説的な魔道具の事。
おとぎ話の中でしか聞かない様なそんなものが実在したなんて…「おいおいその伝説的な魔道具の一つに俺も居るんだぜ?」
「えッ!でもおまえは魔剣としていい伝えられていただろ?」
「そいつは最近の書物だったからだろう最初の方は《神刀エクスアップ》って言われてたんだがなぁー多分ハンは俺の事も見ればわかると思うぜ。なんせハンとヤンは神話時代の人間だからな。」
「…確かに信じ難いが、おとぎ話にも出てくる名前だしな。嘘ついてる感じの目をしてないしなぁ」
そんな話をエクスアップとしていると、ハンが気になったことを聞く様に話し始めた。
「なぁユイトさん…さっき洞窟を壊した技…あれはなんて魔法なんだい?」
「さっきのは《魔岩》ですね。「《魔岩ッ》!!そんなバカな!あれは《魔岩》の威力じゃないよ!あれは本来、子供が魔法の練習用にって僕が作った術なんだ!」




