やらかしたかも
ファルの案内により犯人を捜して歩いているとある事に気付いたそれはこの通っている道があるものが通った時と同じ道になっていた事だ。
しかもそのあるものはよく知っている、というよりも最近あったことのあるものである。
「なぁ、俺犯人わかったかもしれないわ………」
「本気ですか?ならとっととその犯人を教えやがるです」
「いや、確信したわけじゃないんだよね。ただこの道に見覚えがあるってだけで」
そういうと周りは訳が分からないという顔でこちらを見つめてくる。
「てなわけで今回のクエストは諦めようか」
「ルアンさん?何を隠しているんですか?」
ファルが目の笑っていない笑顔で迫って来る。
「あ、あっははは………」
スルースキル!!
「あ!消えた!」
「私には嗅覚があるんですよ、こんなもの簡単にわかりますよ!」
ファルが飛び込んで捕まえたのは服を着せた丸太であった。
「ふぇ?!何でぇ?!」
〜〜〜
「ふぅ、持ってて良かった、丸太」
現在俺はファル達を置いていきあるものが通ったであろう道を疾走していた。
にしてもあんな簡単に引っかかるとは思わなかったな、ファルが鼻がいいって言ってたから一か八かでやってみたが……ふふふ、ふはははは!!大成功じゃねえか!!まぁ俺としてはみんなで行ってもよかったが。一人の方があいつらが怯えないで済むだろうし良かったな。━━あいつら気配隠すどころか獲物を見つけた目で見そうだからな……。
もちろん俺はそんな目で見るわけない、むしろ今なら愛玩の目で見れるね。
人生分からないもんだな、読書嫌いが突然本が大好きになるとか、この前まで気持ち悪いと思ったあいつらが今は少し可愛く思えたり、捨てたもんじゃないな。
暫く歩いていると何となく道幅が広くなった気がする、その道を注意深く見てみると何かが集団でここを移動したようにも見える。
念の為少し急いでみようかね
直立から立て膝になりクラウチングスタートの構えをとる、そこから脚に力を入れてバネのように跳ぶ━━
━━━すると踏み込まれた大地は俺の足の形に沈み、景色が飛ぶように流れていく。
うっはぁまさかここまで凄いことになるとはな、やっぱり今の俺ってTUEEEEなのか?
そんな事を考えていると前方に何かが見えてくる。
お?目的地に到着か。この群れの原因ってあいつじゃないよな……そうだとしたら嬉しいような悲しいような複雑な感じだな。




