表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
290/330

共闘イカズチ・クルーダ

大男の大地を砕く拳により開戦の火蓋が切られた。


大男の大振りな拳を二人は負傷しつつも難なく事前に避け、大男に向かって自らの得物を構え警戒する。


「ンー!!ヨゲルナー!!」

「けっ、お前みたいなのろまに押しつぶされて死んだんじゃあの世でお先短い師匠がすぐ追っかけてきてぶち殺されちまうわ」

「今のような単調な攻撃、両足を失っていても避けられる」


まるで幼児のように駄々をこね始めた大男にイカズチ達は呆れの言葉を大男に吐く。

すると大男の顔が早送りを見ているようにみるみると顔が真っ赤になっていく。


「ヴルザイ!!ブヂゴロズ!!」


顔だけでなく身体全体が真っ赤に染まった大男は鼓膜がちぎれんばかりの大声で叫び大地を震わせる。

そして叫び終え、大地の揺れが止まったその時大男が二人の視界から消えた。


「クルーダ!上だ!!」

「チッ、めんどくせぇ!!」


イカズチからの警告にクルーダはコンマ一秒のラグもなしに槍を使い瞬時に横へ飛び間一髪降ってきた大男を避けることに成功する。


「お返しだ!!」

「好機」


大男が降ってきたままの状態でいる好機を二人が逃すはずもなくきちんと倒れ伏している大男にクルーダは槍を二突き、イカズチは暗器を五本御見舞し離脱する。


しかし、大男の皮膚は見た目より固く、クルーダの突きは軽傷程度、イカズチの暗器は一番力の入っていた最初のナイフ以外はかすり傷程度の傷をつけるか弾かれてしまっていた。


「面倒だな」

「暗殺者、何か打開策はあるか?」

「この時点ではなんとも言えん」


大男が起き上がる前に二人は肩を並べ男を見据えながら話し合うも特に打開策は見つからず、イカズチの持っていたポーションを使いイカズチの腹、クルーダの足を直し相手の出方を伺うことにした。


「バァ」


二人が警戒し大男を見張っていた次の瞬間には大男が後ろに立っておりシンバルを鳴らすように左右から挟むように平手で二人を押し潰さんとする。


「行け!」

「どわぁ?!」


イカズチはそれに気付いていたが声に出していては間に合わないと察し、クルーダを蹴り飛ばし大男の攻撃範囲から無理やり追い出す。

その後、イカズチは暗器を取り出し迫り来る両手に暗器を突き立てようとするもその暗器はガラスのように砕け散る。


「暗殺者!!」

「グヘ、ゲヘヘヘヘヘズブレロ!!ズブレロ!!」


イカズチが迫り来る手を抑えている様子を見てクルーダは心配の声を、大男はとても楽しそうな声を張り上げる。

そして次の瞬間大男の両手が閉じられた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ