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冥界からの起床

「っは?!ここは誰!私はどこ?!タレはどこ?!」


渾身のボケと共に勢いよく起き上がると何故か周りは笑うこと無く呆然と固まっていた。


そして、全員の視線がゆっくりと俺の足元へ向き…………


「あっちゃあぁぁ?!ちょっ、誰だ俺の事焼いたヤツ!!早く消火して!!」

「あーわわわわ!!早く消すのじゃ!!」

「いやいやレヴィが水作ってかけてくりゃいいだろ!!」



~~~



「うへぇ、酷い目にあった」


ルアン放火事件をどうにか収めるとやっと一息つく。


「信じられないのじゃ…………確かに妾とファルが確認した時には心臓が止まって死んでいたはずなのじゃ」

「ん?死んでたよ?」


周りのほぼ全てが目を見開いて驚いているにも関わらずはうちのヒロインとメイドはもう驚くだけ無駄だと言わんばかりの態度でこちらを見ていた。


「ほんとこれで何回目なの?どれだけみんなに心配かければ気が済むの?」

「はい、すみません。これからはファルやみんなに心配かけないようにします……」


俺が土下座をしながら謝るとファルは両手を腰に当てうんうんと頷くと


「これからは気を付け……て…………ね?」


目の端に涙を浮かべながらこちらへゆっくりと歩み寄ってくる。


「勿論だ」


俺はそう言うと胸元に頭を押し付けたファルの頭と背中に手を回し幼子をあやす様に黙って撫でる。


『主、無事で良かった』


ごめんな、心配かけて。


『ん〜ん、主頑張った、それで生き返れた』


まぁ頑張ったことは頑張ったかな?


『主偉い、帰ってきてくれてありがと』


どういたしまして。


「ファル、フィル、こん家に帰ろうか」

『「うん」』

「はい!!」


みんなの返事を聞くと周りを確認しレヴィが何か言いたげにしていたのが目に入った。


「どうした?」

「あっ、いやぁ…………ルアン、言い難いんじゃが……」


俺が問いかけるとレヴィはなにか申し訳なさそうにこちらをチラチラと見ながらポツポツと何かを呟いていた。


「じ、実はの?ルアン、お主は七大罪故定期的に開催される大罪集会に出なければならんのじゃよ」

「何だそのセンスの欠片も無い名前の集会」

「その集会とはな━━」


考えたやつのネーミングセンスをズバッと斬りながら聞き返すと小難しい話が始まった。


はい、要約しますと七大罪は定期的にと言っても一年に一回程度集まるものなのだと言う、集会の中で話し合うことは特になくとりあえず生存確認みたいなものらしい。


「それに出ればいいんだな?それで、その集会はいつあるんだ?」

「明日じゃ」

「よしさっさと行こうか」

「あ、すまんがファルとフィルは付いてこれないのじゃ」

「「まじすか」」


サラッと言われた一言に全員声を揃えて驚きの声を上げた。


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