冥界の試練 ルアン
俺がこんもどきを構えるとその瞬間相手のルアン━悪ルアンとでも呼ぶとしよう━がこちらへ手に持った禍々しい剣を振り上げ突進して来る。
それを俺は悪ルアンの間合いにわざと入り剣を振りかぶって来たその瞬間、俺はこんもどきで下へ受け流しそのまま手首を使い悪ルアンの頭部目がけてこんもどきを振りかぶる。
それを攻撃を受け流されバランスを崩してしまった悪ルアンが避けられるはずも無く脳天から顎にかけて真っ二つに別れる。
「ひゃっふぅ、ルアン君強いねぇ、やるねぇ」
ハーデスの声がする方へ身体を向けるとそこではふざけながら拍手をしていた。
うむ、拍手は正直言うと邪魔でしかない。
━━ブォン!!
ほらな!!
風切り音に少し遅れて気付いた俺は瞬時にしゃがみ後方へ向け足払いをし悪ルアンの体勢を崩す事で斬撃を回避する。
「ちぇ、気付いてたかー」
「ほんっとに趣味悪いよな!!」
「そりゃぁ?まぁ?冥界の神様ですからぁ〜?」
ぶん殴りたいこの笑顔。
そんなことをしてふざけているとファフニールがブレスを悪ルアンが何かの魔法を行使して俺の事を挟撃してくる。
が、こんな魔法斬ってしまえばどうって事ない。
そう思い立った俺はこんもどきで悪ルアンの放った魔法を斬り捨て進む━━
━━はずだったんだが
「せりゃあぁああちちちちち!!」
「あっ、ごめーん。そのこんちゃん魔法斬れないんだ♪」
「お前マジで性格悪過ぎだろ!!」
「あ、ほら前々」
ハーデスの忠告に前を見るとその瞬間黒い得物が俺の額を掠めて行った。
「………………ほう?」
「あっ」
「そんな事してくれちゃうのか」
「いっいやぁ、今のは違うんだよ?」
剣を振りかぶって来た悪ルアンのまだ割れている頭を掴みさけるチーズをし、完全に動かなくなったことを確認した所でファフニールの方を向く。
「ハーデス君、このトカゲ終わったら絶対に一発顔面に拳ぶち込んでやる」
「ルアン君が怒ったよ怖いねぇ」
その時ハーデスは内心冷や汗をかいていた。




