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レヴィアタン 暴走

レヴィアタンが黒に染っている間俺は何もすること━正確には女悪魔を縛り付けはしていた━が出来なかった。よくこの手の変身や乗っ取られる時にこの間に何とかしろよと思ったが実際に目の前でやられると呆気に取られ今何か行動を起こすとレヴィアタンがどうにかなってしまうのではないかと不安で何もするとこが出来ない。


「そうだ!!そうだ!!そのままあのトカゲを捻りつ「黙れ」ぶごあぁ?!」


自分の思惑道理に行ったのが余程嬉しいのか叫ぶ悪魔の顔を蹴り飛ばし黙らせると何かないのかと使えない脳を回転させ必死に考える。


「ググアァアァァァア!!」


必死に考える中眼前ではレヴィアタンが苦しそうに咆哮しのたうち回っている。


「少年よ」

「は、はい!!」


何も出来ないというこの状況に下唇を噛んでいた所に竜王の声がかかる。


「レヴィアタン様を救いたいのか」

「あぁ、ああ!!救いたいさ!!」


俺の迷いの無い返事に竜王は何処からか首輪のようなものを取り出し静かに笑い話し始める。


「その意気ならば良し、これは天使様から授かった魔道具だ。これは付けたものを自分の支配下に置くものだと言っていた」

「つまりそれを付けたら」

「レヴィアタン様は少年の配下になる」

「レヴィを救うにはそれしかないと?」

「ああ、天使様が言っておった」


俺は念の為女悪魔の腕と足の骨を折り立ち上がると竜王から魔道具を受け取りレヴィアタンを見据える。


「一緒に花火大会した友達だ、見捨ててやんねえぞレヴィ」

「グガァァアァアア!!」

「いい返事だ畜生」


完全に染め上げられてしまったらしく先程までの蒼く美しい鱗は黒く光を寄せ付けない物へと変化してしまっていた。


レヴィアタンを観察していると竜王を睨みつけ魔力を溜め始めわずか数秒でドス黒いビームを発射する。


「危ない!!」


レヴィアタンから放たれたビームが竜王の顔を捉える寸前にスルースキルの【時の無視】を発動させる。


よし、間にあっぶねぇ!!


【解除】


あのビーム時の無視したのにゆっくりと動いてやがった!?


「Grrrrr!!(王!!ご無事ですか!!)」

「ドラゴン君王様頼んだ!!」


俺は丁度近くに来たドラゴンに竜王を押し付けると翼を生やしレヴィアタンの方へ飛び出す。


「ファルフィル、レヴィの事止めるぞ!!」

「もちろん!!」

「了解っす!!」

「僕も手伝うぞ好敵手!!」

「私も混ぜなさい、この美しい肉体で止めてみせるわ!!」

「我々も協力します!!」

「こんな事ばかりだなぁ…………」


俺がファルとフィルに呼びかけると闘技場に集まっていた選手達が次々とレヴィアタン鎮圧に助力に来てくれた。


「みんな、この国とレヴィアタンを救うぞ!!」

「「おおおお!!」」


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