表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
212/330

ドラゴン戦 2

初太刀を入れた俺はそのままドラゴンと睨み合いに入る。


恐らく相手のドラゴン側はどう攻めたらどう返ってくるなど色々な思考をしつつ睨んで来ているのだろう。

そんな中俺は━━


━━爪は即死、ブレスも即死、勿論あんな口に噛まれたら即死、尻尾は大怪我くらいだろう。

いやこんなやつをどうしろと?!


頭の中で頭を抱える俺は冷や汗タラタラでドラゴンから目を離すことなど出来ずに睨み合っていた。


いやーこっちに来てから最初の方は楽だったんだけどなぁ…………じゃなくて、この状況をどうするか考えなくては。


そんな思考に陥っていると後ろからスゥッという息を吸い込む音が聞こえ━━


━━業火の剛速球が俺の髪を焦がしドラゴンへと飛んで来た。


「危な?!」

「Glrrrrrr?!」


突然の事に火球を受けたドラゴンとそれを見ていた俺が驚きの声を上げる。


「ルアン、やっちゃえ!!」

「結構なムチャぶり!!」


先程の火球はドラゴンの胴を黒く焦がし開戦のゴングともなった。そのゴングに弾かれるように動き出したドラゴンは先程同様にドラゴンブレスを放とうとする。


その視線、顔の向き、そしてあるのかどうか分からないがヘイトから察するにファルに向かってブレスを撃つ気なのだろう。


俺の事は眼中に無いってか、都合がいいな念を入れて久々のあれやっちゃいますか。


【スルースキル】


俺はスルースキルを使うとドラゴンの目の前まで迫りそこでドラゴンが口を開きドラゴンブレスを発動させようとするところに顎へ向け蹴り上げを入れ制御が出来なくなったのかブレスが口の中で暴発した。


その暴発によりドラゴンの口内の肉は吹き飛び炭化し、片目が飛び出している。


うへぇ、我ながらひどいことしたな。


「G…r……r!!」


先程の暴発によりドラゴンは情けない咆哮で怒りをあらわにし、俺へ向かって腕を振り下ろす。


怒りに身を任せて腕を振るっているからか先程の振り下ろしよりも見切りやすく簡単に避けることが出来る。


ドラゴンの振り下ろしは段々と大振りで雑になっていき隙が大きくなり、降りてきた腕を受け流す様に蹴り弾くとドラゴンの姿勢が大きく崩れ━━


━━その頭に踵落としを入れる。


踵落としを入れられたドラゴンはかろうじて飛び出ていない目を白目にし重力によって地面へと引きずり降ろされていく。


流石にここでこいつ殺したら色々面倒になる気しかしないな…………助けるか。


そう思い立った頃には既にドラゴンの下へ潜り込みドラゴンを持ち上げるとゆっくりと降下していた。


それに続くように同じ高度まで降りてきたファルとフィルは顔を緩ませながら隣を飛んでいる。


「やっぱりルアンは優しいね」

「流石ご主人っす」

「うるせぇ、こいつをここで殺したら後々面倒くさそうだから生かすだけだや」


俺の返事に二人がツンデレだツンデレだと言ってくるがそんなものは知らない。


内心呆れながら次空間から上級ポーションを取り出しそれを三分の一ほど垂らす。すると垂らした所から見る見るうちに顔が逆再生のように肉が顔に張り付き元のものへと戻っていく。


あーあ、こんな奴のためにこれを使う羽目になるとはなー…………めっちゃ気持ち悪いし。


俺はドラゴンが気絶しているうちに最近アスに教えて貰った土を操る魔法を使いよくコメディなどで見る頭だけ出して身体を地面へ埋めるあれをドラゴンにする。


「ブフッ!!これ結構面白いな。今度からこの捕まえ方しよっと」


そう言いながら笑うルアンの顔は悪魔の様だったと後にフィルに言われる事になる。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ