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バーサーカーの本性


「グルギャァァァァァァ!!」


まるで犬と人の声を合わせたような叫びを上げ神の使いがこちらに走って来る。


神の使いが襲いかかってきた!ルアンはどうする

戦う

逃げる←


『『『ふざけてる場合ですか』』マスター』

『はい、わかりました』


そんなくだらないことをしている間に神の使いが目の前まで迫り、思い切り振り上げた右拳を俺のこめかみ目掛けて振り抜く。


しかし、それをあら危ないと頭を下げる事で避ける。


やっぱり狂ってるやつは動きが単調で避けやすくて助かる。


「お返しだ」


頭を下げると同時に体を沈め顎目掛けてアッパーをお見舞いする。


しかし神の使いは倒れることは無く、逆くの字の姿勢で耐え━━


「小癪ナァァ!!」


神の使いは奇声を上げ逆くの字から勢いを付け頭突きをかましてくる。


避けれない、そう悟った俺はこっちも頭突きで返してやらぁ!!と言う脳筋思考に陥った。


狂人二人の頭がぶつかり合う。

その勢いと衝撃で二人は姿勢を崩しよろめき合う。


痛てぇな、頭がガンガンする…


頭から熱いものが流れるその感覚が気になり、腕で額を拭うと血が付いていた。


血…か………あぁ?アアアァァァァァァァァ?!


血を見た瞬間意識が飛びそうになる。

まるでどうしようもない怒りが込み上げて来て全身を全て怒りが支配するかのような感覚に陥る。

これは恐らく狂化のせいだろう、意識が飛びそうになるのを堪えながら俺は神の使いを睨む。


「ナんだソノ目はオ前まさカ、バーサーカーカ」

「凄いね……良くあて…たよ、俺はバ……サーカーだか………らね意識が飛………ぶからさっさと…終わ…らせようじゃないかぁぁ…あぁ!!」


半狂乱で神の使いに向かって走り出す。

地をける度に床がはじけ砕けた石が飛び散る。


その勢いのまま飛び蹴りを奴の腹にかましその脚を軸に回転しながら軸ではない方の脚で顔を蹴り飛ばす。

頭の中で三人がなにか話しているが気にしない、いや…気にする事が出来ない。何故なら自分の意識を手放さないようにするので精一杯だったからだ。

倒れた神の使いの頭を蹴りまくる、形が分からなくなるほど蹴り潰す。

ただただ怒りのままに、ただただ破壊衝動のままに蹴り蹴り蹴り何も考えず、何も考えられずに殺戮を行う。


しばらく蹴り続けると神の使いの息がやっと止まる、やつの息が止まったと同時に制御の効かなかった自分の脚がやっと止まる。


『あ……あの、大丈夫ですか?』

『ルアンさんお気を確かに!!』

『マスター元に戻って』


俺は戻るとやっと三人の声と顔が認識出来るようになり、みんな不安そうにしていた。


『ごめん、狂化がかなり効いてほとんど聞こえてなかった。もう大丈夫だよ、いつもの俺さ』


3人はその言葉で安心してくれたようだ


『とにかく今日は疲れたから帰ろうか』

戦闘にするつもりがただの惨殺になりました。

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