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サド気味ルアン

「う、ううん……」


━━最後の一人、襲撃者の羊が起きた。


「やぁ?おはよう、迷える子羊ちゃん?」

「…………煮るなり焼くなり好きにしろ、メェ」


羊の方の襲撃者は恨みを込めた目でこちらを睨むとすぐに視線を逸らす。


「じゃあ、好きにさせてもらおうかな。ねぇ羊さん、今俺以外の君の敵はなんだい?」

「………………」



俺が優しく話しかけるが羊ちゃんは全くもって反応を示さない。


「おや、無視かい。まぁ無視はなれてくるけどさ…………でもぉ、今この状況分かってるのかな?」

「マスター、やる?」

「よおーしアス、やーっておしまい」

「あらほらさっさ」


俺はアスに命令すると弱い方の襲撃者に質問を始める。


「おはよう、雑魚君…………ブフっ!!あぁ、あのやられ方は本当に面白かったよ!!」

「グッ、てめぇ!!」

「君のやられ方をここの奴らが知ったら………面白いだろうなぁ?」

「こっ、殺せ!!」


うーん、こっちの方はやりやすくて良いね。

もう少し煽ってから本題に移ろうかな?


「んー?良いよ?ただし社会的にだけどね!?」

「こんのくそ鬼畜が!!」

「たーだーし、君が俺のメリットになるなら黙っていてやらんでもないよ?自分で言うのもなんだけど口は硬い方だし?」


俺の言葉に襲撃者はピクリと反応し慌てたようにこちらを見る。


「まぁ、君にデメリットはないと思うよ?」

「何が目的だ身体か?」

「ブファッハッ?!ゴホゴホゴッホゴホ、はぁ?!」


こいつ、何言ってんだ?俺が阿●さんみたいにや●ないかなんて言うとでも思ってんのかこいつ?!


「んなわけねぇだろ!!情報だ情報!!現時点での俺以外の敵はいるのかって話だよ!!」

「んだ、そんな話か。いるぜ、そこらにはびこってる空賊共だ」

「やっぱそうか、それともうひとつ」

「何だよ」

「俺らを狙う理ゆ━━━」



━━━ドゴン



俺が再度質問をしようとした瞬間壁が爆発により吹き飛び大穴が空く。


「ヒヤッハーこりゃ大漁だ!!女共がたいりょ━━」

「おいおい、こりゃとんだおたか━━」

「いいねぇ、こりゃ今夜は━━」


雑魚空賊が、邪魔しやがって。ちょっと頭潰して黙らせるしかないか。


「マスター、ちょっと怖いよ?」

「うん?どこがっ!?」


━━バキバキバキッ


五月蝿い三下共の腕を真っ二つにするともう一度質問に移る。


「で、なんで君らは俺を狙うのかな?」


俺は優しく微笑み問いかけたつもりだったが相手側は何故か涙目になりながら小さく「ル、ルアン……と呼ばれているら…………」とそれはもう蛇に睨まれた蛙の様に体を硬直させて怯えながら返事をする。


「なぁ、ファル。今の俺そんな怖い?」

「うん、凄く」

「お、おメェのとこのマスターこえぇ……」


あっちの羊ちゃんからも恐れられる始末…………ちょっと立ち直れんかも。


「ハイハイ、ルアンそんな事より情報を引き出したけどどうするのさ」

「アサシンのイガラシさんはどう思いまっ…………ナンデモナイデス」

「このまま人質として連れてけば都市から攻撃は受けないだろうしその間に空賊の頭潰せば?まぁ、反抗したら命はないけどね!!」


イガラシさん、あなたも十分怖ない?


「何か言った?」

「あっ、なんでもないですなんでもないです」


何でバレた?心でも読めんのか?


「とりあえずその案で行こう………………怖いしねぇ((ボソッ」


こうしてやっと空賊の船長を探しに動くことになった。

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