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詐欺師になりました

「良いことを一つ教えてあげようか、冒険者ギルドに君の探している人の手がかりがある………いや、いるか」

「あるではなく()()か」


アガナ達の情報を持った誰か、という事なのか?それとも別れた時のメンバーの一人がいる………というのはないか。ん?まてよ、もしかしたら傭兵団をつくるために動いていて、その一員がいる、ということもあり得る。

まぁそんなこと考えてもキリがないから行くか。


「ありがとな、これ情報と占いの分だ」

「ありがたく貰っておくよ、久々にネタを使った話ができて楽しかったよ」

「俺もだ、また会おうな」

「元気な顔見せに来いよ?」

「おう」


占い師に金貨五枚を渡すと踵を返し冒険者ギルドへと向かう━━━━「ギルドはそっちじゃないぞ」━━━━ええ、盛大にずっこけましたとも。


「まったく、良いシーンが台無しだね」


天幕ひょっこりと出ている占い師は呆れたような顔をして言ってくる。


「そうだな…」

「ルアン、ギルドはあっちだよ。情報なんにも知らないんだから勝手に歩いてかない!」

「あっ、はい」


その様子を見ていた占い師は目元しか見えないがニヤニヤと笑っていた。




今度こそギルドへ歩いていると後ろをつけてる男が一人、二人いる。


まさかとは思うがもうこの街にあの事が出回ってるのか?


という不安はすぐに消えた。奴らは気持ちの悪い視線でファル達を見てニタニタとしていた。


俺には気配なんてのはわからないがFPSやらドン勝するゲームで鍛えてこと敵を見つけることだけは得意だからな。(キルを取れるとは言っていない


さて、後ろの匹夫達はどう料理してやろうか。


そんな事を考えていると一番後ろにいたメアに手をかけ何かを詠唱し始めたが━━━「ギャァァァ!!」


次の瞬間男達が発したのは詠唱などではなくただの悲鳴だった。


「おい、てめぇら。うちの連れに何しようとしてんだ?」

「ひっ、俺たちは何も」

「じゃあ何で肩に手をかけて何かブツブツと言ってたんだ?」

「そ、それは……ギャァァァ!!」


返事がないただのしかばねのようだ、なら斬っても構わないか。


「待ちたまえ!何をしているのだ!」


騒ぎを聞きつけた兵士が駆けつけて来たのを見て男達はニヤっとし兵士へすがる。


「兵士!こいつが急に切りつけてきたんだ!助けろ!」

「それは本当なのか?」

「ほ、本当だ!」


二人が必死に言ってるのを見た兵士はこちらを怪しい目で見てくるが


「兵士さん?俺はやってないぞ、そいつらに傷はあるのかい?斬ったってんなら傷の一つや二つはあるはずだぞ?」


俺の放った決定的な言葉は兵士をいとも簡単に信じさせることが出来た。


「そもそもこいつらがうちの仲間に手を出そうとしたから振って脅しただけですよ」

「そ、そうだったのか。疑って済まなかった」


兵士はそう言うと男二人に注意をして、どこかへ去っていった。



称号『詐欺師』を手に入れました


あ、マジっすか。ってか何で今になって通知が来るようになったし。

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