童話と思わせておいて、じつは実話。ww
昨日は、なろうで童話を公開しました。(題名:童話やけんど、ほんとにあった話ばい。おいちゃんの、ちょっと昔のお話)
そしてこの童話、いきなり童話ランキングの1位になってます! ビックリした! 初登場1位! 皆様に、心からの感謝を!! ありがとうございます!!
このお話、ちょっと不思議な童話なのですけれど、じつは実話でして……。事実は小説より奇なり! お話の中で「着物を着た毛むくじゃらのおじいに騙されて、同じ道に戻ってくる」というのが、私がトラック運転手のおいちゃんから聞いた話です。お話の中で、おじい(?)は一緒に港まで行きますが、実話のほうは毛だらけのおじいがいなくなったら、今までなかった正しい道があったという話です……。なんだったんでしょうね?
このお話を公開した後に思い出したお話をします。カッパ(!)の話です。
私は遠賀川という川のそばで育ちました。海にほど近い一級河川です。流れは緩やかで浅瀬もあるのですけれど、父親から「絶対に入ってはいけない!!」そう口うるさく言われていました。
私の父は私に激甘で、私がしたいことなら何でも許してくれる父でした。でもそんな父が一つだけ禁止していたのが「遠賀川に入ること」です。なぜなら「カッパに引きずり込まれておぼれるから」……!! カッパとは! そんな意味不明な理由でダメなの!? なんでも父が少年だった頃に、川で泳いでいてカッパから引きずり込まれそうになったらしい。お友達と泳いでいたら、正体不明の何かに足首をつかまれて、命からがら岸へ逃げ戻ったらしい……。父は想像力ゼロの人だったので、私を怖がらせるためにウソをついたとは考えにくい。おそらく、水草が足にからんでビックリしたのじゃないかな~? カッパなんて、いるわけないし……。
「わたし、カッパ見たことあるよ」
えっ!? カッパを見たっ!?
「遠賀川の河川敷で見た」
そう教えてくれたのは、近所のKおばちゃんです。おばちゃんは私が生まれる前からの近所付き合いです。こちらもウソをついているとは考えにくい……。
Kおば:昔は遠賀川は護岸工事をしてなくて、川辺に葦がいっぱい生えてたんよ。
私:今は岸をコンクリートで固めてあるし、川から堤までは整地して芝生になっとるよね。
おば:そう。そこが昔は身長より高い葦が茂っていて、林みたいになっとった。ある日、そこを通りがかったら、遠くに人が見えた。背中しか見えんかったけど、緑っぽい肌の色をした男の人が裸になっとるようやった。昔は川で泳ぐ人がいっぱいおったけん、その人も川で泳いで岸に上がったんやろうと思った。そしたらそれが、カッパやった。
私:どういうこと!?
おば:頭に皿がのってた。
私:皿? カッパのお皿?
おば:そう。でも絵本とかに書いてあるカッパのお皿とちがってた。
私:どうちがうん?
おば:オパールって宝石があるやろう? 水晶みたいに白っぽいけど、光にかざしたら七色にキラキラする宝石。
私:なんとなく、わかる。
おば:あれが頭にのってた。
私:頭にオパール!?
おば:オパールか知らんけど、キラキラ光っとった。すごく綺麗やった!
私:背中は!? 甲羅はしょってた?
おば:頭の皿にビックリしたせいでおぼえてないけど、甲羅はなかったと思う。
おばちゃんは驚いて、すぐ逃げ出したそうです。← 私はこれが、ずうっと気になっていました。せっかくカッパ(らしき生き物)を見つけたなら、もうちょっと近寄って確認するとか、捕まえるとかさぁ~! 私だったら、きっと捕まえたのに!
この話を聞いたのが、小学校の高学年だったと思います。すでに色々な怖い話や怪談を本で読んでいたから、ぜんぜん怖いと思わなかった。
そして私は小学6年生になりました。時は5月です。田んぼは田植えにそなえて、水が満々と張ってある時期です。どの田んぼもプールみたいに水が張ってある頃でした。
私が住んでいた家は、高台にありました。家の下に田んぼが広がっていて、800m先の遠賀川の堤防までずうっと田んぼが続いている。私の部屋は二階だったので、二階の大きな窓から外を見ると眼下に田んぼが広がっていて、ずうっと遠くに遠賀川の堤防が見えていた。つまり、広い田んぼしか見えない場所でした。
ある晩、寝ていた私はトイレに行きたくて目がさめました。トイレは1階にあります。部屋を出て大きな窓のある廊下を歩いて階段を下りて、トイレに行きました。そしてまた階段を上がって廊下を歩いていると、目の端に青い光が見えた。横を向いて窓から外を見ると、田んぼの水面に高さ150cmくらいの青い火の玉が見えた! デカっ!! 私から火の玉までの距離は、50mくらい。近くはないですが、見間違えるほど遠くもない。
青い火の玉は燃えながら、田んぼの上をスーっと移動しています。しばらく進むと水面に近づいて下降して、またしばらくすると30cmほど上昇して移動を繰り返す。そのようすを見ても、私は怖さを感じませんでした。火の玉は自然に溜まったガスが引火してできると知っていたからです。昔の怪談で幽霊に火の玉がつきものなのは、死体から出たガスが引火して火の玉になっていたから。科学的に説明できるから、怖くない。
なるほど、あれが火の玉か~! 私は感心して見ていました。青い火の玉はスーっと移動しては、下降と上昇を繰り返しています。まるで何か探しているみたい。のんびり見ていて、気づきました。これは一緒に見る証人がほしい! 私ひとりじゃ信じてもらえないから、誰か証人を! 私の隣の部屋で、兄が寝ています。あわてて兄を起こしに行ったが、熟睡していて起きない。こうしてる間に火の玉が消えてしまったら悔しい! 兄を起こすのをあきらめて廊下に出ると、火の玉はまだ見えていました。
他の証人……。一階で寝ている両親か? でも両親の部屋まで距離がけっこうあるし、一階じゃ見えない。両親を起こして説得して二階に連れてきて何も見えなかったら、ひどく叱られるかもしれない……。仕方ない。一人で目撃しよう……。
火の玉は相変わらず燃えています。下降して水面に付いたら火が消えそうなのに、火が消えるようすはありません。兄を起こそうとしたので数分経過しているのですけれど、火の勢いも大きさも変わらず燃えています。なんか、ヘンじゃね? 150cmもある火が燃えてたら、すぐ燃え尽きると思うけど……?
私の疑問をよそに、火の玉は上昇と移動を続けています。何かを探しているような動き。しばらく水面に留まってじっとしているかと思うと、ここじゃないという感じで移動を始める。まるで火の玉に意思があるような……。
これ、単なる自然現象だと思ってたけど、もし怪奇現象だったら? もし火の玉が幽霊か何かで、見ている私に気づいたら……? 火の玉が一直線にこちらに飛んできたら? 窓は大きいので、火の玉のほうから私が見えていても、不思議じゃありません。もし見ていることに気づかれたら、どうなるんだろう??
そう思うと急に怖くなって、私は自分の部屋に逃げ込むと布団をかぶって息を潜めました。ぎゅうっと目を閉じて、何も見えない、何も聞こえない、私は何も見ていない……! そうしているうちに、いつの間にか寝ていました。
いったいアレは何だったんだろう? 当時すでに土葬は廃止されていましたし、そもそも近くに墓場はない。沼などの空気がよどむ場所は火の玉が発生しやすいらしいけれど、一面田んぼですから風通しはバツグンです。
すみません。またオチの無い話を書いてしまいました。オチは無いのですけれど、どうにも説明できない場面になると、人は怖くて逃げてしまうとお伝えしたかったのです。たぶんその怖さが、後で怪談を生むのでしょう。
だけどもしかしたら、カッパも幽霊もいるかもしれませんよ♡




