11 真の躍進へ
「戻ったぞ」
「ただいま、です」
俺はソフィアとともに本部に入った。
受付カウンターには、ポニーテールの気が強そうな少女が座っている。
ギルドの受付嬢であるコレットだ。
「二人とも、おかえりなさい」
にっこりと俺たちを見るコレット。
「あ、師匠だ。よかったね、コレット。さっきから師匠の話ばっかりしてたし」
コレットの側にいたミリエラがニヤリと笑う。
「えっ!? や、やだな、あたしは別に……」
「コレットって絶対師匠のことが好きだよねっ」
「ち、ちょっと、やめてよ! あたしは、その、えっと……へ、変なこと言うと激おこなんだからぁ、もう……」
言いながら、コレットの言葉には力がない。
恥ずかしそうに顔を赤くしていた。
「コレットってかわいい」
ミリエラがにこやかだ。
「……むむむ、ギルド内でもモテモテの気配ですね」
ソフィアがうなった。
「どうしたんだ、ソフィアまで」
なんだか妙な空気になっている気がするぞ。
「あれ? どうしたの、ソフィアさん?」
ミリエラがキョトンとする。
「もしかして……ミリエラちゃんもジラルドさんのことが、その、す、好きなのでは……と」
「もちろん。あたし、師匠のこと好きだよ」
「えっ……!?」
あっけらかんと笑うミリエラに、ソフィアの顔がこわばった。
「だって強いし、尊敬できるし、教え方も納得がいく内容だし。すごく好き。人間的に」
「あ、ああ、人間的に……てっきり男性として、ということかと……よかった」
「???」
ホッとした様子のソフィアに、首をかしげるミリエラ。
これはガールズトークというやつなんだろうか。
オッサンの俺には立ち入り難い雰囲気だ。
「あ、そうだ。明日、ギルドの内装工事のために業者の方が来るんです。私の方で対応しますから、業者さんが来たら呼びに来ていただけますか?」
と、ソフィアが気を取り直したようにコレットに言った。
「助成金で内装を全面改装するっていう話ですよね。了解です~」
「ふふ、この機会に綺麗にしちゃいます」
「やったー、楽しみ」
「ですね」
きゃいきゃいとはしゃぐ二人。
微笑ましい雰囲気だ。
「内装かー。建物が綺麗になったら、入会希望者も増えたりするのかな」
と、ミリエラ。
「そうですね。雰囲気がよくなりますし、あり得ますよ」
ソフィアが笑った。
と、
「あのー、入会希望なんですけど」
入口の方から声がした。
「噂をすればなんとやら、だ。俺も行こうか、ソフィア?」
「あ、ではよろしくお願いします」
俺たちはうなずき合い、入り口に向かう。
そこには数人の男女がいた。
剣士や魔法使い、僧侶などいずれも冒険者風の若者たち。
ソフィアが一歩前に出て、彼らに微笑む。
「ようこそ、『癒やしの盾』へ──」
──俺たちの本当の躍進は、ここからだ。
次回から第8章になります。二週間ほどお休みさせていただき、次回投稿は12月5日(土)予定です。
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