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光のアトリエ

何も変えられなかった

何も変えたくなかった


掌の中の光の粒子を集めてカンバスに大天使を描いた

納得がいかず真っ黒に塗り潰した アトリエには逆光で出来た影

言葉が私を吸い込む音が響いている


朝になったら死んじゃうから時計は隠して隔離した 己の姿も見えない暗室で

感覚は麻痺して気持ちが良い いつの間にか数日経過している

そんな晩年でも別にいっか どうにかなるさってみんな言うしね


考えて考えて納得いく答えは見つからないまま

だからこそ進む事を推奨する私 絡みついて来る縁を斬り捨てて1人走る

そんな自棄っぱちな気持ちになるのは深夜1時に寝てるのにまだ暗い午前4時とかに起きちゃった日

聴きたい曲も見つからず 寂しい物だと溜め息を吐いて夜の残り香を嗅いでから出かける


白浜の砂 巻貝の声 潮騒の涙

美しくなくとも良い 正しくなくとも良い ただ感じるままに

自由とはそういうものだろう 誰だって自分らしくいたいだけなんだ


ならばその道を真っ直ぐに行け 何も無くとも それを心に描く

原体験はきっと白い絵の具のように煌めき汚されながらも風景に不満も漏らさず色を合わせるのだろう


鳥かごから放った鴛鴦が翼広げ大空へ羽ばたいていく

その行く末を私は追えないけれど この北の大地にしっかりと足跡を記す 

目が眩むほど明るい光のアトリエで

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