ワンルーム抒情詩
私 考えてた
ワンルームの窓を開けて ひとり
あの時言えなかった3文字の ひみつ
今こそ打ち明けないと辛くて
貴方に伝えたいの 苦しいくらい 痛いくらい
すきよ だいて きつく もっと ほしい
こんな事もし伝えたら どうなるのかしら?
ダメだよ 子供が大人をからかっちゃ
なんて窘められるのがオチかな
それとも
俺には他に好きな人がいるんだ ごめん
なんて謝られたりして
それで泣くのかな 私
家の留守電のランプ点滅しているの夜中に気づいて
ボタン押してみたけど むごん
なによ 夢見がちでいたい私達の気持ち
男に分かるのかな?
教えてあげよっかなんて
唇突き出してキスを迫る練習
ハマらないパズルのピース
こころ ぽっかり穴が空いたまま
埋めてくれるのは貴方のウィスパーだけなのに
穴が空いてるから風通しが良い?
いえ そこから見上げる月は
四角い部屋の窓にリボンかけた
フォトフレームには収まりきらない
まるで切り取り方法が分からない
はさみが無いの
だから貴方との縁を断てない
思いの丈 有りっ丈伝えなきゃ
破裂しそうなほど思いが膨らんで
私 死んでしまうわ
シンデレラにしてよ ダーリン
なんて夜風に乗せるようにようやく放った声
全然関係無い人に聞かれて笑われた ああ
死んだ猫でも 負けた犬でも何でも良い
どうでも良い事ばかりなの
ただ私は貴方と……
エッチがしたいの
2人星のように光って
微睡の中に溶ける
そんな一面硝子張りのワンルームのような明け透けな欲望
ええ 破廉恥ね 語源がそうらしいよ
なんてごまかし
言えないな 好きだなんてさ
もう元の関係にも戻れなくなったら口惜しいから
怖いのよ 嫌われるのが
外に出て貴方が教えてくれた
煙草をふかして
1人うだる
また 夏が来るな 大気がそんな感じね




