第十五章 あらすじと人物紹介
◆一行目は呼称。
用語と地名は「野茨の環シリーズ 設定資料」でご確認ください。
【思考する梟】などの術の系統の説明は、「野茨の環シリーズ 設定資料」の「用語解説07.学派」にあります。
◆第十五章 異土 あらすじ
移動販売店プラエテルミッサのトラックは、ラクリマリス王国の新道で魔獣に遭遇。北ヴィエートフィ大橋へ逃げ込んだ。大橋の守備隊に言われるまま、橋上へ避難する。
魔装兵ルベルらネモラリス軍は、行方不明となった魔哮砲の捜索範囲を陸地に広げた。アーテル軍は、魔哮砲不在のネモラリスに大攻勢を掛ける。
議員宿舎を脱出したラクエウス議員は、変装してリャビーナ市民楽団に紛れ、平和を願う慈善コンサートに参加する。
ネモラリス人の有志ゲリラ・諜報員ラゾールニクが、ランテルナ島の隠れ家で、呪医セプテントリオーと葬儀屋アゴーニに支援者上層部の作戦を語る。
オリョールら武闘派ゲリラは、ネーニア島西部北ザカート市の廃墟に後退し、次の攻勢に備え、武装を補充する。
★登場人物紹介
■移動販売店見落とされた者■
ドーシチ市を出発後、ツマーンの森を横断する新道で魔獣に追われ、北ヴィエートフィ大橋を渡ってランテルナ島へ逃げ込む。
森の中に隠された別荘に迷い込み、呪医セプテントリオーと葬儀屋アゴーニと再会。一行は、ネモラリス人有志ゲリラに手伝いを強要される。
★薬師 アウェッラーナ 呼称は「榛」の意。
湖の民。髪と瞳は緑色。フラクシヌス教徒。
隔世遺伝で一族唯一の長命人種。外見は十五~六歳の少女(実年齢は五十八歳)
実家はネーニア島中部のゼルノー市ジェリェーゾ区で漁業を営む。
ゼルノー市ミエーチ区にあるアガート病院に勤務する薬師。
魔法使い。【思考する梟】【青き片翼】【漁る伽藍鳥】【霊性の鳩】など様々な学派の術を少しずつ使える。
入院中の父を星の道義勇軍に殺され、他の家族や親戚は行方不明。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は製薬部門の責任者。
ドーシチ市商業組合長の屋敷で、大量の魔法薬を二カ月で製造する契約を結ぶ。契約満了で解放された。
弱い防護の術が掛かった薄手のコートを着用。
真名は「ビィエーラヤ・オレーホヴカ・リスノーイ・アレーフ」
★パン屋のレノ 呼称は「馴鹿」の意。髪の色と足が速いことから。
力なき陸の民。フラクシヌス教徒。十九歳。濃い茶色の髪の青年。
ネーニア島のゼルノー市スカラー区にあるパン屋「椿屋」の長男。
両親と妹二人の五人家族。パン屋の修行中。
テロと戦争で店と親を失い、妹と親友たちと共に助け合って避難生活を送る。
力なき民でも使える術の存在を知り、少しでもできるようになりたいと思う。
成り行きで、移動販売店プラエテルミッサの店長になった。
調理服っぽい白い服にエプロン。
◆ピナティフィダ(愛称 ピナ) 呼称は生まれた季節に咲く花の名。
力なき陸の民。フラクシヌス教徒。中学生。二年三組。濃い茶色の髪。
レノの妹、エランティスの姉。しっかり者。
状況を見極めて必要な教えを乞い、理解して実践できる判断力と行動力を持つ。
幼い頃から家業のパン屋を手伝い、料理上手で商売のコツも心得る。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は、パン部門と販売と広報。
コート、マフラー、手袋を着用。
◆エランティス(愛称 ティス) 呼称は生まれた季節に咲く花の名。
力なき陸の民。フラクシヌス教徒。小学生。五年二組。濃い茶色の髪。
レノとピナティフィダの妹。アマナの同級生。大人しい性格。
家事や店の手伝い経験があり、ある程度パンやクッキーを作れる。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は、パン部門と販売補助と広報。
コート、マフラー、手袋を着用。
★工員 クルィーロ 呼称は「翼」の意。
力ある陸の民。フラクシヌス教徒。工場勤務の青年。二十歳。金髪。
パン屋の息子レノの幼馴染で親友。ゼルノー市スカラー区在住。
両親と妹のアマナとの四人家族。隔世遺伝で、家族の中で一人だけ魔力がある。
魔法使いだが修行を怠り、使える術の系統は【霊性の鳩】が少しだけ。
最近、少し【操水】が上手くなった。
機械に興味があり、ゼルノー市グリャージ区のジョールトイ機械工業の音響機器工場に就職。
両親は共働き。父は出張が多く、テロ当時は首都クレーヴェルに居た。母は隣のマスリーナ市にバス通勤し、生存は絶望視される。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は販売部門と機材管理。
工場の青いツナギを着用。
◆アマナ 呼称は生まれた季節に咲く花の名。
力なき陸の民。フラクシヌス教徒。クルィーロの妹。金髪。
小学生。五年二組。エランティスの同級生。ゼルノー市スカラー区在住。
音楽と魔術の融合に興味があり、【歌う鷦鷯】学派の解説書などを読む。
少しでも平和に近付く為、みんなに呼掛ける歌を作詞する。勉強家。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は販売補助と広報。
コート、マフラー、手袋を着用。
★お針子 アミエーラ 呼称は「宿り木」の意。
陸の民。キルクルス教徒。十九歳の女性。金髪。青い瞳。仕立屋のお針子。
工員の父と二人暮らし。祖父母と母と弟妹は病死。母方の祖母が力ある民。
隔世遺伝で魔力を持つが、知識がなく、魔法を使えない。
力なき民のフリでキルクルス教徒として生きるか、信仰を捨て、魔術を教わって力ある民として生きるか迷う。
河の畔でトラックの一行と出会い、行動を共にする。
ドーシチ市の屋敷で、湖の民の薬師アウェッラーナに自分が何者か明かし、祖母の手帳を見せた。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は蔓草細工部門と縫製。
自治区では、魔術的な真名を名づける習慣がない。
真名は「イフェイオン・ユニフローラム・ステルラ・カエルラ」で、母が秘かに付けた。
鍋や食器、非常食、祖母の手帳三冊、クフシーンカ店長から預かった大伯母カリンドゥラ宛の手紙などを所持。魔法のコートと肌着を着用。【耐寒】などの術で少し守られる。
★少年 ローク 呼称は「角」の意。
力なき陸の民。商業高校の男子生徒。十七歳。ディアファネス家の一人息子。
ゼルノー市セリェブロー区在住。家族と相容れず、家出する。
ネーニア島のリストヴァー自治区外で暮らす隠れキルクルス教徒。
祖父たち自治区外の隠れ信徒と、自治区の過激派が結託したテロ計画を知りながら、漫然と放置した。保身に走り、後悔しがち。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は販売部門。
ドーシチ市の屋敷では、薬師アウェッラーナの講義を補助した。
事前準備をして家出した為、防寒着をしっかり着込み、ラジオなど色々な物を所持する。
★ファーキル 呼称は「松明」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。男子中学生。十五歳。
アーテル共和国北部、ヴィエートフィ大橋の袂にあるイグニカーンス市在住。
ぱっとしない外見で大人しい。頭はいいが、親と同級生からは蔑ろにされる。
ネモラリス共和国領内で、移動販売店見落とされた者の一行と出会い、以後、行動を共にする。
アーテル共和国人だが、ラクリマリス王国のグロム市民であると偽る。
各種SNSなどのアカウント名は「真実を探す旅人」で統一。インターネットで写真を公開し、空襲被害の惨状を伝える。
真実を伝える為なら、命を捨てても構わないと考える。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は販売部門補助。
タブレット端末、【魔力の水晶】を所持。呪符屋がくれた魔法の手袋は右が【退魔】、左は【不可視の盾】の術の補助具。
■星の道義勇軍■
元はリストヴァー自治区の暮らしを改善する慈善団体だった。
★少年兵 モーフ 呼称は「苔」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。星の道義勇軍の少年兵。十五~十六歳くらい。
リストヴァー自治区のバラック地帯出身。アミエーラの近所のおばさんの息子。
自治区外に出て他の暮しを知り、フラクシヌス教徒や魔法使いと共に避難生活を送る内に考えが変わる。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は蔓草細工部門。
以前はボロボロの格好だったが、ファーキルがくれたトレーナーと交換品の服に着替えた。
◆隊長 ソルニャーク 呼称は「雑草」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。おっさん。冷静な判断力を持つ知識人。
星の道義勇軍・第三小隊の隊長。モーフたちの上官。狂信はせず、自爆攻撃には否定的。
大地と同じ色の髪に彫の深い精悍な顔立ち。空を映す湖のような瞳は、強い意志と知性の光を宿す。
移動販売店プラエテルミッサでの役割は蔓草細工部門の責任者。
◆元トラック運転手 メドヴェージ 呼称は「熊」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。星の道義勇軍の一兵士。おっさん。
リストヴァー自治区のバラック地帯出身。歌が上手い。
以前はトラック運転手として、自治区と隣接するゼルノー市グリャージ区の工場を往復した。仕事で重傷を負い、ゼルノー市立中央市民病院への入院経験がある。入院中に妻子を亡くし、星の道義勇軍に入った。
みんなに「国民健康体操」を教える。
移動販売店プラエテルミッサでの役割はトラックの運転と蔓草細工部門補助。
■国会議員■
◆与党の若手議員クラピーフニク 呼称は「鷦鷯」の意。歌好きに因む。
力ある陸の民の男性。ネモラリス共和国の若手国会議員。
与党「秦皮の枝党」所属。古参議員の方針に異を唱え、議員宿舎で軟禁生活。
両輪の軸党の蜂起に乗じ、ラクエウスと共に宿舎を脱出。音楽仲間スニェーグの許へ身を寄せる。
歌が好きで、竪琴奏者でもあるラクエウス議員に懐く。
◆両輪の軸党の党首 アサコール 呼称は「ポプラ」の意。
力ある陸の民。男性。フラクシヌス教の少数派、岩山の神スツラーシの信者。
ネモラリス共和国の国会議員。野党中道派「両輪の軸党」の党首。
与党の方針に異を唱え、議員宿舎で軟禁生活を送るが、外部の手引きで脱出。
◆両輪の軸党の議員 モルコーヴ 呼称は「人参」の意。明るい赤毛に因む。
力ある陸の民。女性。フラクシヌス教の少数派、岩山の神スツラーシの信者。
ネモラリス共和国の国会議員。野党中道派「両輪の軸党」。料理が得意。
与党の方針に異を唱え、議員宿舎で軟禁生活を送るが、外部の手引きで脱出。
◆両輪の軸党の議員 スマーフ 呼称は「漆」の意。
力ある陸の民。男性。フラクシヌス教の少数派、岩山の神スツラーシの信者。
ネモラリス共和国の国会議員。野党中道派「両輪の軸党」。料理は苦手。
与党の方針に異を唱え、議員宿舎で軟禁生活を送る。
■リャビーナ市民楽団■
ネモラリス島東部に位置するリャビーナ市の楽団。プロとアマが混在。音楽を通じた慈善活動にも熱心。
★ラクエウス議員 現在の呼称は「罠」の意。
力なき陸の民。敬虔なキルクルス教徒。老人。クフシーンカの弟。
ネモラリス共和国リストヴァー自治区出身の国会議員。無党派。自治区の発展の為、尽力する政治家。
若い頃は、ラキュス・ラクリマリス交響楽団の竪琴奏者で音楽を生業とした。
半世紀の内乱中に妻子を失う。自治区への移住後、交響楽団時代の人脈を駆使して国会議員となる。
魔哮砲の使用に反対を表明。首都クレーヴェルの議員宿舎に軟禁されたが、両輪の軸党の蜂起に乗じ、クラピーフニクと共に宿舎を脱出。スニェーグ宅に匿われる。
現在は、変装してリャビーナ市民楽団に加わる。
若い頃の呼称はハルパトール、「竪琴奏者」の意。
◆スニェーグ
力ある陸の民。白髪の男性。ピアノ奏者。クラピーフニク議員の協力者。
◆オラトリックス 呼称は「祈る者」の意。
力ある陸の民。女性。六十代半ばくらい。【歌う鷦鷯】学派の術者。
ソプラノ歌手。クラピーフニク議員の協力者。
■自治区民■
◆仕立屋の店長 クフシーンカ 呼称は「睡蓮」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。一人暮らしの老婆。気前がいい。
団地地区で仕立屋を営む。
アミエーラの祖母フリザンテーマの親友。存命中はお互いに助け合った。
自治区選出の国会議員ラクエウスの姉。議員への繋ぎ役として一目置かれ、顔が広い。
◆アシーナ 呼称は「山鳴らし」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。仕立屋の針子見習いの少女。金髪。
冬の大火の生存者。身寄りを失くし、教会に身を寄せた。
◆サロートカ 呼称は「甘草」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。仕立屋の針子見習いの少女。大地の色の髪。
冬の大火の生存者。身寄りを失くし、教会に身を寄せた。
正直者で信仰心が厚い。自分の無学をよく弁え、あまり役に立てないことを気に病む。
◆ウィオラ 呼称は「菫」の意。
力なき陸の民。キルクルス教徒。中学生の年齢の少女。
冬の大火の生存者。身寄りを失くした。火災当時は親に客を取らされ、工場の寮に居て一人無事。客は気の毒がってしばらく置いたが、身重だと気付いて追い出した。
仮設住宅入居後、たった一人で父親のわからない子を産んだ。就労困難で教会に保護を求める。
■ネモラリス政府軍■
★ルベル 呼称は「赤」の意。髪色に因む。
力ある陸の民の男性。フラクシヌス教徒。実家はネモラリス島北東部ウーガリ山中にあるアサエート村。
ごつい体格で厳つい顔。彼女いない歴は年齢と等しい。
ネモラリス政府軍の魔装兵。兵学校を卒業して数年の若者。末端の兵卒。
【飛翔する蜂角鷹】学派を修め、偵察などを主な任務とする戦闘員。
治安部隊だったが、テロ鎮圧作戦中に開戦し、急遽、水軍の守備隊に転属。
軍用魔道機船に乗組み、哨戒任務で空襲の警戒にあたる。
魔哮砲の正体に疑問を抱き、この戦争に関する報道発表などの情報を精査。
魔哮砲の行方不明後は捜索任務を拝命する。
軍服は魔法の【鎧】。
■ラキュス・ネーニア家■
旧ラキュス・ラクリマリス王国時代、陸の民の王家ラクリマリス家と共同統治を行った。
共和制移行時に下野して一般国民となる。半世紀の内乱による国家分割後も変わらず、公式の場に姿を見せなかった。
家名のラキュスは「湖/水/墓」の意だが、この地方では、湖の女神の涙の神話から「涙」の意も持つ。ネーニアは「歌/呪文/悲歌/挽歌/子守唄」の意。
◆当主 シェラタン・ラキュス・ネーニア 呼称は星の名「合図」に由来する。
湖の民の女性。長命人種。フラクシヌス教徒で湖の女神派。ネーニア家の当主。
【贄刺す百舌】学派の術を修めた儀式魔術の管理者。
呼称は広く国民に知られる。
■ネモラリス人の有志ゲリラ■
ネモラリス政府軍が防戦一方なことに業を煮やし、ランテルナ島を拠点にアーテル共和国領内で破壊工作を行う。統率力の低い寄せ集め。特に指導者はおらず、人数すら把握できない。
★市民病院の呪医 セプテントリオー 呼称は「北極星」の意。
湖の民の男性。フラクシヌス教徒。湖の女神パニセア・ユニ・フローラ派。
長命人種で外見は三十代前半くらい。実年齢は四百歳以上。
旧王国軍の軍医だったが、共和制移行時に王国軍が解体された際、共和国軍に入らず、公立病院に転職した。
ゼルノー市立中央市民病院で唯一の常勤呪医。【青き片翼】学派を修め、主に外科領域の治療を担当。
オリョールの説得に応じ、ゲリラの隠れ家で負傷者の治療を行う。
旧ラキュス・ラクリマリス王国時代の生まれ。元フナリス群島の島民。半世紀の内乱中に一族を殺され、家名は捨てた。
白衣には魔法の防護が多重に掛かり、魔法の【鎧】並に頑丈。
◆葬儀屋 アゴーニ 呼称は「火」の意。
湖の民の男性。フラクシヌス教徒。髪と瞳は緑色。【導く白蝶】学派を修めた葬儀屋。口は悪いが人情に厚く、割と面倒見がいい。
死は誰にでも平等に訪れるので、なるべく分け隔てなく遺体の処理をしたいが、優先順位をつけざるを得ない場合もあり心苦しく思う。
オリョールの説得に応じ、ゲリラの隠れ家で遺体の処理を行う。
商売柄、服には【魔除け】や【退魔】など呪文の刺繍がある。
◆警備員 オリョール 呼称は「狗鷲/勇士」の意。
力ある陸の民の男性。髪と瞳は明るい土色。二十代半ばくらい。
医療産業都市クルブニーカの製薬会社に雇われた警備員。森へ素材採取へ行く薬師の護衛だった。【急降下する鷲】学派の術を修めた魔法戦士。
◆手伝いの老婦人 シルヴァ 呼称は「森」の意。
力ある陸の民の女性。ネモラリス人の有志ゲリラ。
親戚に「難民支援」と称して、ランテルナ島にある別荘を提供させた。
負傷者の看護と別荘の管理、情報収集を担当する。
ランテルナ島民の家を情報収集の拠点にするなど、強かな一面がある老婆。
◆ゲリラ兵 クリューヴ 呼称は「嘴」の意。
力ある陸の民の男性。ネモラリス人の有志ゲリラ。
術者としては弱く【霊性の鳩】学派しか使えない。負傷して拠点で臥せるが、セプテントリオーに助けられた。
◆警備員 ウルトール 呼称は「復讐者」の意。
力ある陸の民の男性。【急降下する鷲】学派の術を修めた魔法戦士。
ネモラリス人の有志ゲリラ。元は森の研究所を守る警備員だった。
◆警備員 ジャーニトル 呼称は「門番」の意。
湖の民の男性。二十代半ば。【急降下する鷲】学派の術を修めた魔法戦士。
ネモラリス人の有志ゲリラ。科学文明には、あまり詳しくない。
医療産業都市クルブニーカの製薬会社に雇われた警備員。森へ素材採取へ行く薬師の護衛だった。
◆警備員 パーリトル 呼称は「護衛」の意。
力ある陸の民の男性。黒髪。髭面のおっさん。【急降下する鷲】学派の術を修めた魔法戦士。
医療産業都市クルブニーカの製薬会社に雇われた警備員。森へ素材採取へ行く薬師の護衛だった。
◆情報ゲリラ ラゾールニク 呼称は「露草」の意。
力ある陸の民の男性。金髪。露草色の瞳。
ネモラリス人の有志ゲリラ。アーテルの市井に紛れ、情報収集を行う。
武闘派との情報伝達の不備で甚大な被害が発生。反省から時折、治療拠点を訪れるようになった。
■ランテルナ島民■
アーテル共和国の自治区。南ヴィエートフィ大橋で本土と繋がり、定期バスが運行されるが、島民は棄民扱い。
地上の街カルダフストヴォー市と、その地下に広がる地下街チェルノクニージニクに人口が集中する。
◆呪符屋 ゲンティウス 呼称は看板の「竜胆」に因む。
湖の民の男性。長命人種。ランテルナ島の地下街チェルノクニージニクにある呪符屋の店主。店に名はなく、リンドウの看板が目印。
初対面のファーキルの身を案じ、様々な忠告をした。ぶっきらぼう。
◆運び屋 フィアールカ 呼称は「菫」の意。
湖の民の女性。二十代半ばに見えるが、長命人種なので実際には高齢。
ランテルナ島の地下街チェルノクニージニクにある呪符屋を拠点に活動する。
魔法使いだが、タブレット端末を使いこなすなど、科学文明にも馴染む。
■ドーシチ市民■
◆ドーシチ市商業組合長 ラトゥーニ 呼称は「真鍮」の意。
力ある陸の民。年配の男性。長命人種。大富豪。スヴェチーニク家の家長。
ラクリマリス王国西部にあるドーシチ市の商業組合長。
甥のアウセラートルを後継者と定め、商業組合の業務を補佐させる。
スヴェチーニク家は、旧ラキュス・ラクリマリス王国時代には貴族で、ドーシチ市一帯を治める地方領主だった。
◆契約者アウセラートル 呼称は「鷹匠」の意。
力ある陸の民。大柄な男性。長命人種。外見は三十代半ば程度。外見の厳つさに似合わず腰が低い。
ドーシチ市商業組合長ラトゥーニの甥。【渡る白鳥】学派の術を修め、伯父を補佐する。




