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70.だ、だせぇ!!ここから!!!(SIDE:デルフリ) ※ クズ3度目のざまぁ回(その2)

この言い回し、一昔前に身内で流行ったものだけど……

果たして、元ネタがあったのか……


今でも疑問である_(:3 」∠)_


追記:ヘルカイザーが元ネタだったそうです。

グォレンダァ!!といい、俺は〇たくなぁぁぁい!!といい、ヘルカイザーはほんまネタの宝庫や……_(:3 」∠)_

 アーデルは変態した……


 大事な事なので二回言うが、変態した。


 先ほどまでの華奢ではなくともまだ女性的だった体つきは、はちきれんばかりに膨れ上がった筋肉のせいでマッチョな漢女と言わんばかりなまでに変態した。


 身長も少し見上げる程度から完全に見上げるぐらいまで伸びた上、髪の一部が重力に逆らうかのごとく湾曲させながら伸びて固まった。そうして出来たのは、まるで猛牛を思わせるかのような角であった。


「あ、あれは……まさか!?」


 そんなアーデルをみて……デルフリは思い出した。

 幼き頃に刻み込まれた、あまりにもな衝撃的体験だった故に忘却の彼方へと追いやったあの時の記憶……


 アーデルと初対面した時の……アーデルに自分の想い(罵倒)を伝えた際の記憶。


 アーデルに言いたいことを言い終えた瞬間、いきなりアーデルが変態……

 膨れ上がった筋肉で着ていたドレスがはじけ飛び、そこから現れた筋肉質な漢女とも言うようなアーデルの姿を……


 髪の一部で象った『角』を振りかざしながら突進してきたアーデルの姿を……


 今のアーデルは短髪であった昔と違って長髪。

 猛牛を象った角も昔は短髪だったせいで『短い角(ショートホーン)』というべきチャチなものであり、そのおかげで串刺しとならずに済んでいた。


 それでもきりもみ回転しながら上空高くまで弾き飛ばされたわけであるが……



 今のアーデルの頭に出来ているのは、『長い角(ロングホーン)』と称してもいいほどの立派な凶器だ。


 あれで突き刺されたらひとたまりもない。

 襲い掛かってくる恐怖に耐えてる間にも、アーデルは準備運動っとばかりに手錠や鎖の破片を拾い集めて握り潰しコネ合わせて一つの鉄球を形作り……





 グシャー




 一握りで鉄球を粉々に砕いてしまった。





「ひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!?」


 粉々に砕け散った鉄球が自分の運命を悟らされてしまい、デルフリは腰を抜かしてしまった。


「う~ん~~やっぱりこの姿になったら上手い具合に力加減できないわねぇ」


「まぁでも手加減なんて考慮する必要ないんじゃないの?どうせ少々やりすぎても大司教様が()()()()()()わけだし」


「それもそうよね。ちょっとやりすぎても()()()()()()()なら……いっそのこと実験台になってもらうのも……にやにや」


「無理だって!!僕の回復魔法は教会最高峰とされる聖女と同等と言われてても、決して万能じゃないんだ!!!()()()限度ってものがあるから最低でも原型ぐらいは留めるようにしてぇぇぇぇぇぇ!!!!」


「っと、本人が懇願してるけど……どうするの?」


「アーアーキコエナイキコエナーイ。ワタシバカダカラアトノコトナンカシリマセーン。ばきぼきばきぼきばきぃ~~♪」


「あっ……あっ……」


 怪しげな片言を発し、拳をバキボキ慣らしながらにじりよってくるアーデルにデルフリは逃げ出した。


 腰が砕けてるせいで立ち上がる事ができず、それでも這いずりながら扉へと向かう。

 ゆっくりゆっくりと寄ってくるアーデルに追い付かれまいと必死に這いずる。

 その際、腰を抜かしたまま呆然としてるアインとツヴァイが目に入ったので命令を出す。


「おいお前ら!!アーデルを足止めしろ!!!」


「そ、そんな……無理ですよぉぉぉ!!」


「いいからやれ!!命令……だ?」


「ウフフフフフノフ~……コンナザコニギリツブスノ、リンゴヨリカンタンアルネ~みしみしみしぃ~~~」


「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!」」


 つい先ほどまで離れていた距離を瞬時に詰め、両手でアインとツヴァイの頭をわしづかみ。

 そのまま持ち上げながら力を込めたのか、二人から絶叫があがる。


 その絶叫に紛れて二人の頭から到底人間が出してはいけない。出したらまずいような音が響くも、デルフリにその音の正体を明らかにする勇気がなかった。

 命の灯が消えようとする二人の事なんて顧みず、必死になってアーデルから離れようと這いずる。


 捕まれば命がないっという恐怖心に突き動かされるかのごとく、扉へと向かう。


 そうして扉前に到着し、扉へと寄りかかるようにして立ち上がって取っ手を掴む。

 これで助かったと思うも……



 がちゃがちゃ……



 無常にも扉は開かなかった。

 鍵がかけられているかのごとく、開かなかった。


「だ、だせぇ!!ここから!!!」


 押しても引いても変化なし。

 破れかぶれにどんどんっと扉を叩くも、扉は開いてくれない。デルフリの要望に一切応えない。

 そうこうしてる間に後方で何かが砕けた音が響いた。


 その音につい反応して振り返れば、そこに居たのは……















「ツ~カマ~エ~マ~シタ~ワ~♪」



「ぎょええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーっっ!!!!????」


 いつの間にか目前まで迫っていたアーデルにデルフリは思わず悲鳴をあげる。

 反射的に逃げようとするも、アーデルは逃がさないっとばかりに首根っこを掴み、そのままずるずると部屋の奥へと引きずられていく。


 ドサリっと備え付きの拘束代の上に放り投げられ、うつ伏せで寝かせられた。

 拘束台だから当然手足を固定する枷はあるも、アーデルはそんなもの必要ないっとばかりに覆いかぶさり……



 びりびりびり……



 一枚一枚着ている服を破かれていく。もちろんデルフリは抵抗するが、尋常でない力で頭を押さえつけられているのでどうしようもない。


 されるがまま、素っ裸にひん剥かれ……




 そして……






「サァ~オキャクサン。コレカラオカアサマジキデンノワザデモッテゼンシンコッテリシッポリマッサージシテアゲマスワ」


「うわなにをすrくぁwせdrftgyふじこlp;@:」








 バキゴキモキメキゴギドキガキィィィィ!!!!




「アーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!」










 まるで五体がバラバラになるかのような衝撃に思わず絶叫をあげるデルフリ。


 だが、絶叫を上げたところでアーデルの手が止まるわけもなく……






 暗転


 






 その後、デルフリの身に何が起きたかは……






 さっぱり記憶に残らなかった。

処 刑 完 了


ということはさておいて、お知らせ

昨晩Xで『#朗読大好きお姉さん企画 S4』に応募したら作品2枠に当選してました(゜∀゜)o彡゜


https://x.com/yoisaotome/status/1841269413917716784


朗読は計4回で10月18日、20日、25日、27日に行われるそうなので、お暇な方は是非とも聞きに来てくださいまし(゜∀゜)o彡゜

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[良い点] オ ミ ゴ ト ♪ 超進化でのオシオキ……マッサージ?……ま、いっか(笑) [気になる点] 肉壁にもならなかったお二人は一応回復したの? [一言] 鉄格子にしてなぜか横にスライドするよう…
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