34.お前のような平民がいるか!!(SIDE:ブリギッテ) ※ クズ0度目のざまぁ回(その3)
なろう系チートモノだったら親の顔よりも見た台詞っと思いきや……
実際に見る事はあんまりないのはなぜなのだろうか?(´・ω・`)フシギフシギ……
しばらくはお互いピクリと動かなかった。
まるで彫像のような、切り取られた絵画とも言える芸術的な光景が続くもそれは唐突に終わった。
指一本で支えられていた弓反りのザルフリがバランスを崩したのだ。
そのまま彼は重力に導かれるまま、顔面から地面へと落ち……
「うぎゃあ!!」
悲鳴があがった。
「いってぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!いてぇぇぇぇぇよぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!!」
痛みに耐えきれずどったんばったんと暴れ狂うザルフリ。
受け身も取れずに顔面から落ちたのだ。それなりに痛いだろうけど、それにしたって異常なほどの痛がりぶり。
一体何が起きたのかっと首を傾げてるとユリネが淡々と解説を始めた。
「経絡経穴の一つ。龍頷を突いたの。今のザルフリ様はむき出しの痛感神経に包まれてるから、ちょっと小突いただけで地獄のような痛みに襲われる身体となってるのよ。こんな具合に」
ちょん
「ぱぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
ユリネの解説通り、ちょっと小突いただけでザルフリが絶叫した。
一体どれだけの痛覚に襲われてるかは、ザルフリの常軌を逸した悶絶具合から十分推しはかれるであろう。
あまりの光景に唖然としてるところ、元凶であるユリネはブリギッテの肩をポンっと叩きながらにこやかに言う。
「さぁ、下処理は整えたから後は任せたわ。ブリギッテ」
「その前にあれ何?!なんなのあれ!?」
悠然と立ち去ろうとしたユリネに思わず呼び止めて説明を求めたブリギッテ。
ユリネはその声を最初こそ無視するも、途中で気が変わったのかくるりと振り返ってくれた。
「何と言われても……マッサージの一種としか答えられないわね」
「あれのどこがマッサージ!!?完全な拷問技じゃない!!あんなのどこで覚えたの!?」
「お母様から教えてもらったっとだけ言っておくわ」
「……ねぇ、今の今まで何度も言ってきたけど、改めて言うわ。お前のような平民がいるか!!」
「何度言われても私の答えは一つ。たった一つのシンプルな答え……私は平民よ。といっても、近いうちに辺境伯夫人となるけど」
「……もういいわ。今はそれで納得する事にしてあげる」
こうして話を切り上げるブリギッテ。
ちなみにユリネの正体は不明だ。
1周目でもユリネと親しくはなったけど、卒業式でのごたごたで別れの挨拶を済ませる事なく帝国へと半強制的に戻されてそれっきり。
全ては謎のまま終わってしまったわけだが……
(この2周目はユリネの正体も探った方がよさそうね……なんとなくパンドラの箱を開けそうな気はするけど、それより先にやる事すませておこうかしら)
ブリキッテは改めて立ち去るユリネの背を見送りながらも、今やるべき事……ザルフリの処刑を決行した。
といっても、ユリネのせいですでに生き地獄と言えるような状況だ。
興も削がれたので適当に処分…………
なんて事はしない。
ブリギッテはザルフリが皇太子を殺害したせいで1周目の人生を……
生きるか死ぬかのデッドオワアライブな30年を過す羽目となったのだ。
おまけに2周目の開始から今の今まで散々コケにされてきたのだ。ブリギッテの怒りがこの程度で鎮火するわけなかった。
「さぁザルフリ様。前菜の次はメインディッシュでございます。貴方様には特別なフルコースをご用意しておりますので、たっぷりご賞味くださいな」
「や、やめろ……やめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇえぇ!!!!!」
ザルフリがどれだけ泣き叫ぼうとも一切合切の容赦なく……
「アーーーーーーーーーーーッ!!!!!」
予定通り、ゆっくりゆっくり時間をかけながら……
身体のあちこちをねじ切りながら……
股間のピーだけでなく棒も根本からねじ切ってやりながら……
最後の最後に頭をねじ切ってトドメを刺したのである。
B「(手をパンパンと叩いて)おい、汚いから片付けておけよ。そのボロクズを」
K「御意」
彼等は後の影となるのは、この時誰も知る由もなかった?




